CPUとは?
CPUとは、パソコンの頭脳に相当し、基本的な処理速度を決める重要なパーツです。CPUの性能次第でパソコンの性能が決まると言っても過言ではありません。
CPUの性能が悪いと動作が重くなりがちなので、できるだけ性能が高いものを選びたいところです。
CPUのメーカー
CPUを製造している主なメーカーは「Intel(インテル)」と「AMD(エイエムディ)」の2つです。
現在はインテルが80%以上のシェアを誇り主流で、市販のメーカー製のパソコンもほとんどがインテルのCPUを搭載しています。
基本的に、性能面ではほとんど大差はないので、メーカーに関してはほとんど好みの問題となります。ただ、オンラインゲームではインテル製CPUを推奨しているものが多く、シェア数的に見てもインテルの方が安心感はあります。
ただし、同程度の性能のCPUで比較するとAMDのほうがコスパ面に優れる傾向があるため、価格重視ならAMDのCPUも選択肢となります。特に最近では、物価高の影響を受けたPCパーツの高騰からか、自作PC派にAMD製CPUの人気が上がっている傾向があります。
この辺りは予算や好みの問題にもなります。
CPUのクロック周波数
CPUの性能の目安としてクロック周波数(動作周波数)というものがあり、メガヘルツ (MHz) やギガヘルツ (GHz)という単位で表示されています。
これは1秒間に何回処理が行われるかを示すもので、数字が高い程処理能力が高くなります。
CPUのコア数
最近のCPUは性能も上がり、1つのCPUに複数のプロセッシングコアを搭載した「マルチコア」が当たり前になってきました。このマルチコアにより、内部的には複数のCPUと認識され、並列処理を行うことが可能になります。
特に複数のソフトなどを起動して行う作業などには絶大な効果を発揮し、効率よく作業を行うことができます。また、マルチコアに対応しているソフトウェアなどでは、1つのソフトを複数のコアで効率的に動かす事も可能です。
最近ではWindowsや各ソフトウェアもマルチコアへの対応が進んでいるので、これからPCを購入する場合はコア数の多いCPUを搭載しているものを選ぶことをおすすめします。
オンラインゲームなどをプレイする際にも、同時にボイスチャットやWEBブラウザなどを利用する機会も多いので、ゲーム用のパソコンにコア数の多い高性能CPUは必需と言ってもいいでしょう。
CPUのソケット形状(プラットフォーム)
ソケット形状とは、CPUをマザーボードに取り付けるための取り付け部分の形状を現しています。CPUの種類ごとにソケット形状は異なり、対応しているマザーボードも違います。
これが一致しない場合は取り付けることができないため、CPUとマザーボードを選ぶ際にはソケット形状に注意が必要です。
インテル製CPUのソケット形状
ソケット形状 | 対応CPU |
---|---|
LGA1700 | 第14世代Core iシリーズ、第13世代Core iシリーズ、第12世代Core iシリーズ |
LGA1200 | 第11世代Core iシリーズ、第10世代Core iシリーズ |
LGA1151 v2 | 第9世代Core iシリーズ、第8世代Core iシリーズ |
LGA2011 | 第7世代Core iシリーズ、第6世代Core iシリーズ |
LGA1151 | Sandy Bridge-E |
LGA1150 | 第5世代Core iシリーズ、第4世代Core iシリーズ(Haswell) |
LGA1155 | 第3世代Core iシリーズ(Ivy Bridge) 第2世代Core iシリーズ(Sandy Bridge) |
LGA1156 | Core i7-800シリーズ,Core i5-700,600シリーズ,Core i3 |
LGA1366 | Core i7-900シリーズ |
LGA775 | Core 2 Extreme,Core 2 Quad,Core 2 Duo,Pentium D,Pentium 4,Celeron D |
AMD製CPUのソケット形状
ソケット形状 | CPUシリーズ名 |
---|---|
AM5 | 6世代 Zen5、5世代 Zen4 |
AM4 | 4世代 Zen3、3世代 Zen2、2世代 Zen+、1世代 Zen |
FM2 | A-Series |
FM1 | A-Series |
AM3+ | AMD FXシリーズ |
AM3 | Phenom II X6,Phenom II X4,Phenom II X3,Phenom II X2,Athlon II X4,Athlon II X3,Athlon II X2,Sempron |
AM2+ | Phenom II X6,Phenom II X4,Phenom X4,Phenom X3,Athlon64 X2,Athlon X2 |
AM2 | Athlon64 X2,Athlon X2,Sempron |
キャッシュメモリ
キャッシュメモリとは、CPU内部に搭載されている高速な記憶装置(メモリ)。使用頻度の高い、よく使われるデータを記憶させておくことにより、メインメモリへのアクセス回数を減らし、より高速な処理速度を実現します。
キャッシュメモリには、L1キャッシュ、L2キャッシュ、L3キャッシュなどの種類があります。最近のマルチコアCPUなどの高性能CPUでは、処理速度を優先して容量を抑えたキャッシュと処理速度は遅いが容量の大きいキャッシュなどによる多段構造にしたものが主流になっています。
基本的にはキャッシュ容量が多いものほど高性能なCPUになりますが、その分価格も高くなります。インテルやAMDではキャッシュ容量を削った廉価版CPUも販売しているため、予算や用途次第では廉価版CPUを選択することにより、コストを抑えた安価なパソコンを作ることもできます。
CPU性能比較スコア一覧
主なCPUの性能やスコアの一覧は主なCPUの性能比較スコア一覧表をご参照ください。
おすすめのCPU
基本的には、コアの数が多くて周波数の高いCPUを選んでおけば間違いありません。現在では、コアの数が6つ(クアッドコア)以上のCPUが以前と比べると価格も安くなってきているのでおすすめです。
特にゲーム用のパソコンを購入する際には、6コア12スレッド以上のCPUを選んでおくと快適になります。
具体的に名前を挙げると、インテルなら「Core i7」や「Core i5」、AMDなら「Ryzen 7」や「Ryzen 9」シリーズがおすすめです。
CPUの選び方まとめ
- CPUを選ぶ際は、まずコア数とクロック周波数に注目!
- CPUとマザーボードはソケット形状(プラットフォーム)が同じものを選ぶ
- これから購入するなら6コア12スレッド以上のCPUがおすすめ!