メモリとは?
メモリとは、「Memory(メモリー)」のことで、コンピューターの記憶装置を意味します。
ハードディスクとの違いは、ハードディスクがデータを長期的に保存するのに対し、メモリはある一時的な期間だけ保持するのに使われるパーツです。ハードディスクでは磁気によってデータを読み書きするため、処理に時間がかかってしまいますが、メモリではより高速にデータをやり取りすることが可能です。
メモリの容量は多いほどパソコンは安定した動作に、複数のアプリケーションを起動しても快適になり、パソコンの起動も速くなってきます。メモリ容量が少ないと、OSやプログラムを動かすための容量が足りなくなり、ハードディスクにそのスペースを借りに行くため動作が遅くなります。OSやプログラムが必要な分のメモリ容量が足りていると動作が軽快になります。
メモリの説明には、よくメモリを作業机に置き換えたものを目にします。机が広ければたくさんの本を同時に広げたり、複数の作業を同時に行うことが可能ですよね?机が大きければ、より効率的に仕事ができます。
つまり、メモリの容量が多ければ、複数のソフトを同時に起動したり、大容量のソフトを動かす作業がより速く安定するということです。
メモリを選ぶときの注意点
メモリを選ぶ際は、CPUとマザーボードが対応する規格のものを選択する必要があります。
BTOパソコンの場合は、対応する規格のメモリのみ選べるようになっているので安心ですが、自作パソコン用に購入する場合や、メモリ増設用に購入する場合は注意が必要です。
また、メモリは他のパーツと比較して品質にムラが多く、相性問題が発生しやすいパーツです。購入する際はメーカーのWebサイトなどで情報を確認しておくといいでしょう。
メモリの種類
大別したメモリの規格
SDRAM | 2000年代初頭まで主流だった規格。 |
---|---|
DDR SDRAM | 2001年から2005年頃まで主流だった規格。 SDRAMの2倍のデータ転送速度を実現。 |
DDR2 SDRAM | 2004年から出回り始めた規格。 DDR SDRAMの2倍、SDRAMの4倍のデータ転送速度を実現。 |
DDR3 SDRAM | 2007年から出回り始め、現在主流の規格。 DDR2 SDRAMの2倍のデータ転送速度を実現。 |
DDR4 SDRAM | DDR3 SDRAMの後継。 |
DDR5 SDRAM | DDR4 SDRAMの後継。 |
現在の主流はDDR5 SDRAMおよびDDR4 SDRAMとなっています。
どちらでも劇的にパフォーマンスが変化するほどではないため、予算や用途に合わせて必要なものを選びましょう。
メモリ規格一覧
DDR4
チップ規格 | モジュール規格 | 動作周波数 | 転送速度 |
---|---|---|---|
DDR4-3600 | PC4-28800 | 3600MHz | 28.8GB/s |
DDR4-3200 | PC4-25600 | 3200MHz | 25.6GB/s |
DDR4-3000 | PC4-24000 | 3000MHz | 24GB/s |
DDR4-2666 | PC4-21300 | 2666MHz | 21.3GB/s |
DDR4-2400 | PC4-19200 | 2400MHz | 19.2GB/s |
DDR4-2133 | PC4-17000 | 2133MHz | 17.06GB/s |
DDR3
チップ規格 | モジュール規格 | 動作周波数 | 転送速度 |
---|---|---|---|
DDR3-2133 | PC3-17066 | 2133MHz | 17.1GB/s |
DDR3-2000 | PC3-16000 | 2000MHz | 16GB/s |
DDR3-1800 | PC3-14400 | 1800MHz | 14.4GB/s |
DDR3-1600 | PC3-12800 | 1600MHz | 12.8GB/s |
DDR3-1333 | PC3-10600 | 1333MHz | 10.7GB/s |
DDR3-1066 | PC3-8500 | 1066MHz | 8.5GB/s |
DDR3-800 | PC3-6400 | 800MHz | 6.4GB/s |
DDR2
チップ規格 | モジュール規格 | 動作周波数 | 転送速度 |
---|---|---|---|
DDR2-1200 | PC2-9600 | 1200MHz | 9.6GB/s |
DDR2-1150 | PC2-9200 | 1150MHz | 9.2GB/s |
DDR2-1066 | PC2-8500 | 1066MHz | 8.5GB/s |
DDR2-1000 | PC2-8000 | 1000MHz | 8.0GB/s |
DDR2-900 | PC2-7200 | 900MHz | 7.2GB/s |
DDR2-800 | PC2-6400 | 800MHz | 6.4GB/s |
DDR2-667 | PC2-5300 | 667MHz | 5.3GB/s |
DDR2-533 | PC2-4200 | 533MHz | 4.3GB/s |
DDR2-400 | PC2-3200 | 400MHz | 3.2GB/s |
DDR
チップ規格 | モジュール規格 | 動作周波数 | 転送速度 |
---|---|---|---|
DDR-550 | PC-4400 | 550MHz | 4.4GB/s |
DDR-533 | PC-4200 | 533MHz | 4.3GB/s |
DDR-500 | PC-4000 | 500MHz | 4.0GB/s |
DDR-466 | PC-3700 | 466MHz | 3.7GB/s |
DDR-400 | PC-3200 | 400MHz | 3.2GB/s |
DDR-333 | PC-2700 | 333MHz | 2.7GB/s |
DDR-266 | PC-2100 | 266MHz | 2.1GB/s |
DDR-200 | PC-1600 | 200MHz | 1.6GB/s |
バルクメモリとブランドメモリ
メモリやハードディスクなどには、一般的にバルク品やノーブランドと呼ばれる製品があります。バルク品は通常のパッケージ品と比較して、値段は安いが簡単な包装で付属品やメーカー保証などが付いていないという特徴があります。
安心で高品質なブランド品を選ぶか、とにかく安いバルク品を選ぶか、迷うところですよね…。
基本的には、予算に余裕があるなら安心の国内メーカー産を、予算を抑えたい場合はバルク品を選ぶということになります。要は安心を買うか、値段をとるかですね。
個人的には、メーカー品であろうとバルク品であろうと価格が安いものを選んで、余ったお金でメモリ容量を増やすか他のパーツに回したほうがお得だと考えています。
実際に市場でも、メーカー品もバルク品も価格が安いものが人気になっているようです。
迷ったら保証が付いてるメーカー品の安価な商品を選んでおくのが一番いいかもしれません。
ゲームPCのおすすめメモリ容量
ゲーム用パソコンのメモリ容量は、Windows11を基準に考えた場合最低でも8GB、予算に余裕があれば32GB以上積んでおけば安心でしょう。
メモリの選び方まとめ
- CPUとマザーボードが対応する規格のものを選択する
- ゲーム用パソコンなら8GB以上が基本、32GB以上なら安心!