「ゲーミングPCは20万円台から」とよく言われますが、それは本体だけの価格です。そもそもゲーミングPCとは何を指すのかから確認したい方は、そちらもあわせてご覧ください。実際に遊び始めるには、モニターやキーボード、マウスなど周辺機器も必要になります。この記事では、本体に周辺機器を足した「本当の初期費用」を予算パターン別にシミュレーションし、削ってよい部分・削らない方がいい部分まで具体的にまとめました。

本体価格のおさらい

まず本体価格は、2026年の相場では20万円台が現実的な出発点です(メモリ・SSDの高騰で相場が上がっています)。予算帯ごとのGPU・CPUの目安は予算別ガイドにまとめていますが、この記事では20万円台(RTX 5060 Ti 16GBクラス)を基準に、周辺機器込みの総額を計算していきます。

そろえる必要があるもの|周辺機器の内訳と価格帯

デスクトップの場合、本体だけでは何もできません。最低限そろえる必要があるものと、価格帯の目安は次のとおりです。

周辺機器エントリーおすすめ帯妥協しにくい理由
モニター15,000円〜25,000〜35,000円PCの性能を引き出す最重要パーツ
キーボード3,000円〜5,000〜10,000円毎日使うので打鍵感は軽視できない
マウス2,000円〜4,000〜8,000円エイムの正確さに直結
ヘッドセット・スピーカー3,000円〜5,000〜10,000円定位・ボイチャの快適さに影響

エントリーだけでそろえれば約2.3万円、おすすめ帯なら約4万〜5万円が周辺機器の目安です。各機器の詳しい選び方は、モニターキーボードマウスヘッドセットの記事で解説しています。なお表の「スピーカー」はヘッドセットと別に持つかどうかで迷いやすい部分です。両者の違いはPCスピーカーは必要かにまとめました。

見落としがちな「デスク・チェア・ネット接続」

新しく一人暮らしを始める場合や、これまでノートPCしか使っていなかった場合は、PCを置くデスクと椅子も必要です。すでに持っている実家暮らしの人は忘れがちですが、ゼロから揃えるなら見積もりに入れておきましょう。選び方の詳しい優先順位はゲーミングチェア・デスクの選び方にまとめています。

デスク
シンプルな学習机・PCデスクなら5,000〜15,000円程度から。モニターアームを使うなら奥行き60cm以上あると快適です。
チェア
普通のオフィスチェアで1万〜2万円程度、コスパの良いゲーミングチェアも1万円台からあります。長時間座るものなので、価格より座り心地を優先しましょう。
ネット接続(LANケーブルまたは無線LAN)
デスクトップはWi-Fi非搭載のモデルが多く、「届いたのにネットに繋がらない」は初心者の定番トラブルです。基本はルーターからのLANケーブル(数百円〜)で、対戦ゲームには安定性の面でもこちらがおすすめ。配線が難しい場合は、注文時にWi-Fiオプションを付けるか、USB接続の無線LAN子機(2,000円前後)を用意しましょう。

「あると快適」の第2層|後回しでOKなもの

必須ではないけれど、あると体験が良くなるものたちです。最初にそろえる必要はないので、遊び始めてから必要を感じたものだけ買い足せば十分です。

アイテム価格の目安こんな人に
コントローラー5,000〜9,000円アクションRPGなどパッドが快適なゲームを遊ぶ人
マウスパッド500〜3,000円FPSでエイム精度を上げたい人(数百円でも効果大)
電源タップ1,000〜2,000円実質ほぼ全員。PC+モニターでコンセントは足りなくなりがち
モニターアーム3,000〜10,000円机を広く使いたい人、デュアルモニター化したい人
Webカメラ3,000〜8,000円顔出し配信やオンライン通話をする人

このなかで電源タップだけは初日に必要になりがちです。PC・モニター・スマホ充電と、机まわりの電源は思った以上に埋まります。雷サージ対応のものが1,000円台からあるので、本体と一緒に注文しておくと設営がスムーズです。

また、原神やエルデンリングのようにコントローラーのほうが快適なゲームを遊ぶなら、パッドは早めに買う価値があります。PC対応が確実なXbox系の純正・ライセンス品を選ぶのが定石です。

予算パターン別|総額シミュレーション

本体(20万円台のデスクトップ)に周辺機器を組み合わせた、3つの現実的なパターンです。

パターン内訳総額の目安
最小構成本体22万円+モニター等エントリー2.3万円約24万円
標準構成(おすすめ)本体22万円+周辺機器おすすめ帯4〜5万円約26万〜27万円
デスク・チェアも新調標準構成+デスク1万円+チェア1.5万円約29万円

「本体20万円台」と聞いていたのに、実際に遊べる状態にするにはプラス5万〜9万円かかる——これが多くの人が見落とす「本当の初期費用」です。逆に言えば、最初からこの総額を知っておけば、後から「思ったより高かった」と慌てずに済みます。

すでにモニターやキーボードを持っている人(普段使いのPCから乗り換える場合など)は、その分がまるごと浮きます。まずは自分が何を持っていないかを棚卸しするところから始めるのが得策です。

30万円台・40万円台の本体を選ぶ場合

本体のクラスを上げる場合は、モニターも釣り合うグレードに上げるのが鉄則です(モニターの選び方の対応表参照)。そのぶん総額も本体価格差以上に開きます。

本体の予算帯釣り合うモニターの目安一式の総額目安
20万円台(RTX 5060 Ti 16GB)フルHD 144〜240Hz(1.5〜3万円)約24〜28万円
30万円台(RTX 5070)WQHD 144〜240Hz(3万円前後〜)約38〜40万円
40万円台(RTX 5070 Ti)WQHD 240Hz/4K 144Hz(5万円前後〜)約52〜55万円

「本体40万円台のPCに60Hzの古いモニター」では投資がまったく活きません。逆に、モニターまで含めた総額で考えると「20万円台の本体+良いモニター」のほうが満足度が高いこともあります。予算配分に迷ったら、まず予算別ガイドで本体のクラスを決めてから、この表で総額を確認してください。

ゲーミングノートなら総額いくら?

「周辺機器を買うくらいなら、ノートのほうが安く済むのでは?」という疑問は当然です。実際、ゲーミングノートは画面・キーボード・スピーカーが本体に含まれるので、買い足しはマウス程度で済みます。

構成内訳総額の目安
デスクトップ一式本体22万円+周辺機器4〜5万円約26〜27万円
ゲーミングノート本体(RTX 5070 Laptop)25〜32万円+マウス数千円約26〜32万円

総額ではほぼ並びます。それでも当サイトが基本デスクトップをおすすめするのは、同じ総額ならゲーム性能はデスクトップが上で、大画面モニターの快適さ・後からのパーツ交換・冷却の余裕まで含めると長く使う満足度に差が出るからです。持ち運びが必要な人だけノートを検討してください(詳しくはノートとデスクトップの比較ノートの予算別おすすめへ)。

なお、お子様に買い与える場合は総額に加えて課金やプレイ時間の管理も必要になります。子供にゲーミングPCを買うときの選び方にまとめました。

注文画面でのカスタマイズをどう選ぶかは、BTOのカスタマイズは何を足すべきかで個別に扱っています。

何を削ってよくて、何は削らない方がいいか

予算を抑えたいとき、すべてを均等に削るのは失敗のもとです。優先順位をつけましょう。

削らない:モニター
どれだけ高性能なPCでも、モニターがフルHD 60Hzのままでは宝の持ち腐れです。最低でも144Hz対応は確保しましょう。詳しくは予算帯別の目安をモニターの選び方記事で確認できます。
削ってOK:キーボード・マウス・ヘッドセット
まずはエントリーモデルで始めて、プレイスタイルが分かってから買い替えても遅くありません。とくにキーボードとマウスは「自分の手に合うか」が重要なので、高いものを最初から買う必要はありません。
急がなくてOK:デスク・チェア
普段使っている机・椅子で始めて、長時間プレイするようになってから投資しても十分間に合います。
本体は妥協しない
本体を削ってエントリー帯にすると、結局すぐに買い替えたくなり、二重に出費することになりがちです。詳しくは予算別ガイドの解説を参考にしてください。

総額が大きくても、月々の負担は抑えられる

初期費用そのものを避けたいなら、クラウドゲーミングでPCは不要かという選択肢もあります。Ultimateなら月3,580円で、4年以内ならPCより安く済みます。

「26万円」と聞くと身構えますが、手数料無料の分割払いを使えば、本体分だけを48回に分けて月々5,000円弱。周辺機器は先に現金で用意するか、本体と合算して分割することもできます。

さらに、PCを使い始めると電気代が月2,000〜4,000円ほど上乗せされます。分割の支払いと電気代を合わせても、月々1万円未満で最新ゲームが快適に遊べる環境が維持できると考えると、初期費用の大きさに対して現実的な負担だと分かります。

最後にもうひとつ、見落としやすいのがゲームソフト代です。新作フルプライスは8,000円〜1万円ほどかかります。ここを抑える方法はPCゲームを安く買う方法にまとめました。一方でVALORANTや原神など基本無料の人気タイトルも多く、有料ゲームもSteamのセールで大きく値下がりします。本体はBTOのセール、ゲームはSteamセールと、両方の安い時期を押さえておくと総出費はかなり変わります。

一人暮らしの大学生や新社会人など、住まいの事情で予算配分がさらに変わる人は大学生のゲーミングPC選び新社会人のゲーミングPC選びも参考にしてください。

注文前チェックリスト

最後に、買い忘れ・見落としがないかの最終確認用リストです。注文ボタンを押す前にひととおり確認してください。

  • □ 本体——予算帯とGPUは決めたか(予算別ガイド
  • □ モニター——PCの性能と釣り合うリフレッシュレートか(最低144Hz)
  • □ キーボード・マウス・ヘッドセット——エントリーで始めるか、こだわるか決めたか
  • □ LANケーブル or Wi-Fi——部屋のルーターから机まで、どう繋ぐか確認したか
  • □ 電源タップ——机まわりのコンセントは足りるか
  • □ デスク・チェア——PCとモニターを置く場所はあるか
  • □ Officeオプション——本当に必要か(無料のWeb版や大学の無償提供で足りないか)
  • □ 支払い方法——一括ならクレカ、分割なら手数料無料のショッピングクレジット
  • □ 買い時——急がないならセール時期は近くないか

よくある質問

Q.ゲーミングPCの初期費用はいくらくらいですか?

A.本体20万円台に周辺機器(モニター・キーボード・マウス・ヘッドセット)を足すと、総額は24万〜28万円程度が目安です。デスクや椅子も新調する場合はプラス2〜3万円を見込んでください。

Q.周辺機器は一気に揃えないとダメですか?

A.いいえ。最優先はPCの性能を引き出すモニターだけで、キーボード・マウス・ヘッドセットはエントリーモデルから始めて、後から自分に合うものへ買い替えて問題ありません。

Q.モニターだけは妥協しない方がいいのはなぜですか?

A.どれだけ高性能なGPUを積んでも、モニターのリフレッシュレートが低いと性能を発揮できません。最低でも144Hz対応を確保することで、GPUへの投資が無駄になりません。

Q.総額が高くて手が出ません。どうすればいいですか?

A.本体は手数料無料の分割払いを使えば月々5,000円弱まで抑えられます。周辺機器はエントリーモデルから始めれば初期費用も2〜3万円で済みます。総額ではなく月々の負担で考えると現実的です。

Q.WindowsやOfficeは別途買う必要がありますか?

A.BTOパソコンはWindowsがインストール済みで届くので、OS代を別に用意する必要はありません(自作の場合は別途2万円前後かかります)。Officeは別売りのオプションですが、レポート用途なら無料のWeb版や、大学生は大学の無償提供(包括契約)で足りることも多いので、付ける前に確認しましょう。

Q.デスクトップはWi-Fiで使えますか?

A.Wi-Fi非搭載のモデルが多いので注意してください。基本はルーターからのLANケーブル接続で、これは安定性の面でも対戦ゲーム向きです。無線が必要なら、注文時のWi-Fiオプションか、USB接続の無線LAN子機(2,000円前後)で対応できます。

Q.テレビをモニター代わりにすれば節約できますか?

A.映すこと自体は可能で、「まずテレビで始めて後からモニターを買う」のは節約としてありです。ただしテレビは60Hzが多く、ゲーミングPCの高フレームレートの恩恵をほぼ受けられないうえ、表示遅延も大きめです(テレビ側のゲームモードで軽減はできます)。とくに対戦ゲームをやるなら、早めに144Hz以上のモニターへの移行をおすすめします。注意点はゲーミングPCをテレビにつないで遊ぶにまとめました。

まとめ・次に読みたい記事

ゲーミングPCの初期費用は、本体20万円台+周辺機器4〜5万円=総額26万〜27万円程度が現実的な目安です。優先すべきはモニター、キーボード・マウス・ヘッドセットは後から買い替えでOK。総額が大きく見えても、分割払いと電気代を合わせて月々1万円未満から始められます。