
Marvel Rivals(マーベル・ライバルズ)は、2024年末のリリース直後にSteam同時接続64万人超を記録した大人気のヒーローシューターです。同じヒーローシューターのOverwatch 2より要求スペックは重め(UE5製)で、PC選びのカギは2つ——Unreal Engine 5の「Lumen」設定でfpsが最大3割も変わること、そしてVRAMが意外と食うこと。この記事は、GPU別の実測fpsをもとに、目標fps別の最適構成・設定のツボ・UE5特有のカクつき対策まで、これ一本で決められるように解説します。
先に結論(編集部のおすすめ)
目標fps(=モニターのHz)から逆算するのが正解です。ヒーローシューターは反応速度が効くので、フルHD・144fps=RTX 5060クラスが入門の本命。240Hzで本格的に戦うならRTX 5070クラスが狙い目です。
| 目標fps(モニター) | CPU | GPU | 電源 |
|---|---|---|---|
| 144fps(144Hz・入門) | Core i5-13400 / Ryzen 5 7600 | RTX 5060 / RTX 4060 | 550W |
| 144fps安定・WQHDも(本命) | Core i5-14600 / Ryzen 5 9600X | RTX 5060 Ti 16GB | 650W |
| 240fps(240Hz・競技) | Core i7-14700 / Ryzen 7 9700X | RTX 5070 / RX 9070 | 750W |
ポイントは、Lumen設定を競技向けに落とすことを前提にしていること。最高画質のまま遊ぶなら、上の目安よりワンランク上が必要です。逆に、後述のSSGI設定にすれば、同じGPUで大きくfpsを伸ばせます。
最大のコツ|Lumen(SSGI)でfpsが約3割変わる
Marvel RivalsはUnreal Engine 5製で、Lumen(リアルタイムのグローバルイルミネーション)が美しい光の表現を生み出しています。ところがこのLumenは非常に重く、fpsを大きく削る原因になっています。
そこで効くのが、グローバルイルミネーションを「Lumen」から「SSGI(スクリーンスペースGI)」に切り替える設定です。これだけで、見た目の印象を大きく損なわずにfpsが最大で約31%向上します。プロ・競技勢はほぼ全員がSSGI(低)を選んでおり、144fpsを安定させる最大の鍵になっています。
- まずグローバルイルミネーションをSSGIに
- 「Lumen」→「SSGI-Low」に変更。これがいちばん効きます。見た目の劣化は最小限で、fpsは大幅アップ。
- 反射(リフレクション)も軽い設定に
- Lumenリフレクションも重い項目。競技ではSSRなど軽い設定にするとさらに伸びます。
- 画質を欲張るなら1ランク上のGPUを
- Lumenを効かせた美麗な映像で遊びたいなら、素直にGPUを上げるほうが確実です。
このため、この記事のfpsは基本的に競技設定(SSGI-Low)を前提にしています。
グラボ別のfps目安(フルHD・競技設定)
フルHD・競技設定(SSGI-Low・ネイティブ)でのグラボ別の平均fpsの目安です(実測ベースの推定を含みます)。ヒーローシューターらしく撃ち合いの多い、やや重めの条件を想定しています。
Marvel Rivals フルHD・競技設定(SSGI-Low)の平均fpsの目安
SSGI-Low・ネイティブでの目安。最高画質(Lumen有効)では大きく下がる。上位帯や旧世代は前後機種からの推定を含む
競技設定なら、ミドルクラスのRTX 5060でも144fpsに十分届きます。240fpsを狙うなら、RTX 5070/RX 9070クラスが目安です。一方で、最高画質(Lumen有効)にすると各GPUとも大きく下がるため、「画質か、fpsか」を先に決めるのが失敗しないコツです。目標fps別の実用ラインは次のとおりです。
- 144fps
- RTX 5060 / RTX 4060クラスで十分。入門の本命ラインです。
- 144fps安定+WQHDも視野
- RTX 5060 Ti 16GBが快適。VRAMに余裕があり長く使えます。
- 240fps(競技)
- RTX 5070 / RX 9070クラス以上。DLSS 4併用でさらに上を狙えます。
VRAMは16GBが安心(WQHDで8〜9GB使う)
Marvel Rivalsで見落としがちなのがVRAM(グラフィックメモリ)です。フルHDでも8GBぎりぎり、WQHDの高画質では8〜9GBを使うため、VRAM 8GBのGPUだと将来的に不安が残ります。
だからこそ、長く使うならVRAM 16GB搭載のRTX 5060 Ti 16GBが安心です。同じ価格帯でVRAM 8GBのモデルもありますが、Marvel RivalsのようなUE5タイトルが増える今、16GBの余裕は効いてきます。GPUのVRAMの考え方はグラフィックボードの選び方でも解説しています。
CPUとメモリ|チーム戦では32GBが安心
Marvel Rivalsは、6対6で多数のキャラクターの必殺技やエフェクトが飛び交うため、混戦(チーム戦)ではCPUとメモリにも負荷がかかります。
- CPUはCore i5/Ryzen 5クラスから
- 144fpsなら Core i5-13400 / Ryzen 5 7600 クラスで十分。240fpsを安定させたいなら Core i7 / Ryzen 7 クラスにすると混戦でも落ちにくくなります。
- メモリは32GBを推奨
- 公式は16GBですが、混戦や配信も考えると32GBが安心です。DDR5環境なら DDR5-6000 が目安になります。
- ストレージはNVMe SSDに空きを多めに
- SSDが必須要件で、アップデートで容量が増える傾向。余裕をみて100GB前後の空きを確保しておくと安心です。
予算別の構成例(パーツ実例)
目的別の具体的なパーツ構成です。価格はBTO完成品の目安で、メモリ高騰により変動するため、最新は各メーカーで確認してください。
- 144fps(入門)/約20〜23万円
- Core i5-13400(または Ryzen 5 7600)+ RTX 5060 + 16GB DDR5 + 550W電源。フルHD・競技設定で144fpsに十分なライン。
- 144fps安定・WQHDも(本命)/約24〜28万円
- Core i5-14600(または Ryzen 5 9600X)+ RTX 5060 Ti 16GB + 32GB DDR5-6000 + 650W電源。VRAM 16GBで長く使える、いちばんおすすめの構成。
- 240fps(競技)/約30〜36万円
- Core i7-14700(または Ryzen 7 9700X)+ RTX 5070 / RX 9070 + 32GB DDR5-6000 + 750W電源。240Hz帯で本格的に戦う競技構成。
ストレージはいずれも1TB SSD(NVMe)が目安です。BTOで買うなら、各社のコスパ帯が狙い目です。
- 迷ったら定番のドスパラ(GALLERIA)
- とにかく安く狙うならフロンティア
- サポート重視ならマウス(G-Tune)
各価格帯の詳しい中身は予算別ゲーミングPCの選び方も参考にしてください。
モニターは144〜240Hzが狙い目
ヒーローシューターは反応速度が効くため、高リフレッシュレートのモニターが活きます。
- 144Hz(入門)
- 60Hzから乗り換えるだけで撃ち合いが一変。まずはここから。
- 240Hzが競技の本命
- RTX 5070クラスで240fpsを狙うなら、240Hzモニターとセットで。価格もこなれてきました。
- 解像度はフルHD〜WQHD
- 競技重視ならフルHDで高fps、映像も楽しみたいならWQHD+RTX 5060 Ti 16GBがバランス良好です。
くわしくはゲーミングモニターの選び方も参考にしてください。
fpsが出ない時、どの設定から下げる?
fpsが足りないときは、やみくもに全部下げるより効き目の大きい順に調整するのが賢いやり方です。Marvel Rivalsで効果が大きい設定は次のとおりです。
| 設定項目 | fpsへの効き目 | おすすめ |
|---|---|---|
| グローバルイルミネーション | 最大(約31%) | Lumen → SSGI-Low |
| リフレクション(反射) | 大 | 低(SSRなど軽い方式) |
| シャドウ(影) | 中〜大 | 中〜低 |
| アップスケーリング(DLSS/FSR) | 大 | Quality〜Balanced |
| テクスチャ品質 | 小(VRAMに影響) | VRAMに余裕があれば高でも可 |
| アンチエイリアス | 小〜中 | TSR/DLSSに任せる |
まずグローバルイルミネーションをSSGIに、次にリフレクションと影を下げる——この順で調整すれば、視認性を保ったまま大きくfpsを稼げます。テクスチャは主にVRAM消費に効くので、16GBのGPUなら高めのままでも問題ありません。
アップスケーリングとフレーム生成(DLSS 4 / FSR 3)
- DLSS 4(NVIDIA)/ FSR 3(AMD)を活用
- アップスケーリングでfpsを底上げできます。エイム時の視認性を保つなら Quality〜Balanced がおすすめ(Performanceは輪郭が甘くなりがち)。
- フレーム生成は競技ではオフ
- 表示は滑らかになりますが入力遅延が増えるため、撃ち合い重視なら競技ではオフが基本です。
- NVIDIA Reflexを有効に
- 対応しているので、システム遅延を抑えるために有効化しましょう。AMDは Anti-Lag 2 で代替できます。
カクつく時の対処|UE5のスタッタ対策
Marvel RivalsはUE5製ゆえに、fpsの数字が高くても「一瞬カクつく」スタッタが起きやすいタイトルです。原因はGPUの生の性能不足ではなく、エンジンの挙動(シェーダーコンパイル)によるもの。ハイエンドPCでも起こりうるので、性能とは別に対処を知っておくと安心です。
- 起動時のシェーダーコンパイルは待つ
- 新しいエフェクトを初めて表示するとき、UE5はシェーダーを事前にコンパイルします。起動直後やアップデート後の処理が終わるまで待ってから対戦に入ると、試合中のカクつきが減ります。
- アルティメット発動時の一瞬の停止
- 各ヒーローの必殺技を初めて見たときに1フレーム固まるのは、traversal(新規エフェクト)のシェーダーコンパイルが原因。プレイを重ねてキャッシュが溜まると軽減していきます。
- グローバルイルミネーションとリフレクションを低に
- 混戦でのフレームタイムのスパイク(急な処理落ち)は、SSGI-Lowと反射(リフレクション)低で和らぎます。まずここを見直しましょう。
- ドライバ更新とファイル整合性チェック
- GPUドライバを最新にし、Steamの「ゲームファイルの整合性を確認」を実行するとシェーダー関連の不具合が直ることがあります。
- AMD環境ではFSR 3のフレーム生成をオフに
- AMD GPUで断続的なスタッタが出る場合、FSR 3のフレーム生成を一時的にオフにすると改善することがあります。
スタッタは「PCが遅いから」とは限りません。UE5共通のクセなので、まずは設定とドライバから対処するのが近道です。
よくある失敗
- 最高画質(Lumen有効)のまま「重い」と悩む
- Lumenは最も重い項目。SSGIに落とすだけでfpsが大きく伸びます。まず設定を見直しましょう。
- VRAM 8GBのGPUで長く使おうとする
- WQHDで8〜9GB使うため、将来的に不安。長く使うなら16GB搭載を選びましょう。
- 高fpsPCに60Hzモニター
- 144fps出ても60Hzでは台無し。PCとモニターのHzはセットで考えましょう。
- メモリ16GBで混戦がカクつく
- 6対6の混戦や配信を考えると32GBが安心です。
よくある質問
Q.Marvel Rivalsは重いゲームですか?
A.設定次第で大きく変わります。最大の要因はUnreal Engine 5のLumen(グローバルイルミネーション)で、これをSSGIに切り替えるだけでfpsが最大約31%向上します。競技設定ならミドルクラスのGPUでも144fpsに届きます。
Q.144fpsで遊ぶにはどのGPUが必要ですか?
A.フルHD・競技設定(SSGI-Low)なら、RTX 5060 / RTX 4060クラスで144fpsに十分届きます。VRAMに余裕を持たせて長く使うなら、RTX 5060 Ti 16GBがおすすめです。240fpsを狙うならRTX 5070 / RX 9070クラスが目安です。
Q.VRAMは8GBで足りますか?
A.フルHDなら8GBでも遊べますが、WQHDの高画質では8〜9GBを使うため余裕がありません。UE5タイトルが増える今、長く使うならVRAM 16GB搭載(RTX 5060 Ti 16GB)が安心です。
Q.メモリは16GBと32GBどちらがいい?
A.公式要件は16GBですが、6対6の混戦ではエフェクトが多く負荷が上がります。配信も考えるなら32GBが安心です。
Q.DLSSやフレーム生成は使うべき?
A.DLSS 4(AMDはFSR 3)はfpsの底上げに有効で、Quality〜Balancedがおすすめです。ただしフレーム生成は入力遅延が増えるため、撃ち合い重視の競技ではオフが基本です。
Q.Overwatch 2が動いたPCでMarvel Rivalsも遊べますか?
A.同じヒーローシューターですが、要求スペックはMarvel Rivalsのほうが明確に重いです。Overwatch 2はBlizzardの軽量な自社エンジン、Marvel RivalsはUnreal Engine 5で、同じPCでもfpsはOverwatch 2のほうが出ます。Overwatch 2がぎりぎりだった環境では、Marvel Rivalsは設定(SSGI-Low)を下げる前提と考えておきましょう。
Q.fpsは高いのに時々カクつくのはなぜ?
A.UE5のシェーダーコンパイルによるスタッタが主な原因で、ハイエンドPCでも起こりえます。起動後のコンパイルを待つ、グローバルイルミネーションと反射を低にする、GPUドライバを最新にする、ファイル整合性を確認する、といった対処で軽減できます。
まとめ・次に読みたい記事
Marvel Rivalsは、Lumen(SSGI)設定でfpsが約3割変わるのが最大のポイント。競技設定なら、フルHD・144fps=RTX 5060クラス、240fps=RTX 5070クラスが目安です。WQHDや長く使うことを考えるなら、VRAM 16GBのRTX 5060 Ti 16GBが安心。設定を味方につけて、快適な撃ち合い環境を整えましょう。


