
黒神話:悟空は、UE5の美麗グラフィックで話題になった重量級アクションです。PC選びのポイントは、ラスタライズ/ハードウェアレイトレ/フルレイトレ(全光線追跡)の3段階で、必要なGPUが激変すること。とくにフルレイトレは最高クラスの負荷で、DLSS 4のマルチフレーム生成が事実上の前提になります。この記事は、1080p/WQHDの実測fpsをもとに、遊びたい画質別の最適構成を整理します。
先に結論(編集部のおすすめ)
「どの画質で遊ぶか」を先に決めるのが正解です。WQHDでレイトレを楽しむなら、RTX 5070 Ti(VRAM 16GB)+DLSSが、満足度の高い本命ラインです。
| 遊び方 | GPUの目安 | VRAM | メモリ |
|---|---|---|---|
| フルHD/WQHD・ラスタ〜軽めのレイトレ | RTX 5070 | 12GB以上 | 32GB |
| WQHD・フルレイトレ(DLSS併用) | RTX 5070 Ti(16GB) | 16GB | 32GB |
| 4K・フルレイトレ快適 | RTX 5080 / 5090 | 16GB以上 | 32GB |
ポイントは、レイトレをどこまで盛るかで予算が大きく変わること。ラスタ中心ならコスパよく組めますが、フルレイトレ快適を求めると一気にハイエンド帯になります。
3つの「重さ」で必要GPUが激変する
黒神話:悟空は、描画方式で負荷がまるで違います。
- ラスタライズ(レイトレオフ)
- 従来方式。最も軽く、WQHDならミドルGPUでも実用的なfpsが出ます。AMD・Intelも含めて性能が拮抗します。
- ハードウェアレイトレ(HW RT)
- 反射・影がリアルになる代わりに重くなります。ここからNVIDIAが明確に有利で、AMDは大きく順位を落とします。
- フルレイトレ(全光線追跡)
- 光の挙動を丸ごとシミュレートする最高峰の表現で、負荷は別次元。ネイティブでは最上位GPUでも厳しく、DLSS 4+マルチフレーム生成の活用が前提です。
以下、ラスタとレイトレの実測でそれぞれ見ていきます(高設定・ネイティブ・Ryzen 7 9800X3Dでの計測。FSR 4対応パッチ以降)。
ラスタライズ(レイトレオフ)の実測fps
レイトレオフ・高設定・ネイティブでの解像度別(1080p/WQHD/4K)のグラボ別平均fpsです(3つとも同じ目盛り)。
黒神話:悟空 フルHD・高設定・レイトレオフの平均fps(ネイティブ)
高設定・ネイティブの実測目安。ラスタはAMDも健闘し3社拮抗
黒神話:悟空 WQHD・高設定・レイトレオフの平均fps(ネイティブ)
高設定・ネイティブの実測目安。RX 9070 XTがRTX 5070 Ti並みに健闘
黒神話:悟空 4K・高設定・レイトレオフの平均fps(ネイティブ)
高設定・ネイティブの実測目安。4Kは重く、高fpsはDLSS併用が前提
ラスタライズなら、WQHDはRTX 5070クラスで75fps前後、RTX 5060 Ti 16GBでも約66fpsと実用的。RX 9070 XTがRTX 5070 Ti並みに健闘するなど、AMDも好成績です。1080pならミドルGPUでも100fps前後と余裕。一方、4Kネイティブは一段重く、RTX 5070 Tiで約56fps、RTX 5090でも86fps止まり。4K高fpsはDLSSの併用が前提になります。
レイトレを入れるとNVIDIAが圧倒する
レイトレを有効にすると景色は一変しますが、負荷も跳ね上がり、AMDが大きく順位を落とします。下はハードウェアレイトレ(中設定)・WQHD・ネイティブの平均fpsです。
黒神話:悟空 WQHD・ハードレイトレ(中)の平均fps(ネイティブ)
ハードRT・ネイティブの実測目安。AMDはRTで大きく落ちる(要DLSS/FSRでの底上げ)
注目はRX 9070 XT(31fps)。ラスタではRTX 5070 Ti並みなのに、レイトレでは半分以下に落ち込みます。ラスタはAMDも互角、レイトレはNVIDIAが圧倒——これが黒神話:悟空の特徴です。レイトレ重視なら、迷わずNVIDIAのRTXシリーズを選びましょう。
フルレイトレは「DLSS 4+フレーム生成」が前提
最高峰のフルレイトレ(全光線追跡)は、ネイティブでは最上位GPUでも実用域に届きません。そこで効くのがDLSS 4+マルチフレーム生成(MFG)。これを使うと、4Kでも一気に実用域へ伸びます。
| GPU | 4K・フルレイトレ・最高(DLSS 4+フレーム生成) |
|---|---|
| RTX 5090 | 240fps以上 |
| RTX 5080 | 150fps以上 |
| RTX 5070 Ti | 130fps以上 |
| RTX 5070 | 110fps以上 |
RTX 50シリーズは最大4倍のマルチフレーム生成が使えるため、4Kフルレイトレでも高fpsを実現できます。逆に言えば、フルレイトレを4Kで楽しむならRTX 50シリーズ(とVRAM 16GB)がほぼ必須。RTX 40シリーズはフレーム生成が2倍までのため、同じ条件では一歩譲ります。
公式の推奨スペック
Game Scienceが公開している動作環境の目安です。
| 目標 | GPU | VRAM |
|---|---|---|
| 最低(1080p・低) | GTX 1060 / RX 580 | 6GB |
| 推奨(1080p・高・レイトレオフ) | RTX 2060 SUPER / RX 5700 XT | 8GB |
| 4K+レイトレ | RTX 4070 / RTX 4080 SUPER | 12〜16GB |
ストレージは約130GBが必要です。SSD(NVMe)の空き容量に余裕を見ておきましょう。
VRAMとメモリ
- レイトレ・4KはVRAM 16GB
- 黒神話:悟空はレイトレONで10GBを超えるVRAMを要求します。レイトレや4K・高精細テクスチャを楽しむなら、VRAM 16GB(RTX 5070 Ti以上)が安心です。8GBはフルHD・レイトレオフ前提に。
- メモリは32GB
- 重量級タイトルなので、メモリは32GBを基準に。配信やマルチタスクでも余裕が持てます。
- メモリ速度はDDR5-6000
- Ryzenなら6000がInfinity Fabricと同期する基準点。混雑シーンの安定にも効きます。
DLSS 4・FSR 4・フレーム生成
高画質を快適に動かす技術選びが、GPU選びと直結します。
- DLSS 4(超解像+マルチフレーム生成)
- RTX 50シリーズは最大4倍のフレーム生成に対応。フルレイトレを4Kで快適にする決め手です。RTX 40は2倍まで。
- FSR 4(RDNA 4=RX 9000シリーズ)
- AMDの最新アップスケーリング。FSR 4対応パッチで画質・性能が向上しました。ただしレイトレ性能自体はNVIDIAが上です。
- XeSS 2.0(Intel Arc)
- Intel環境はXeSS 2.0に対応。いずれにせよ、レイトレ重視ならNVIDIAが頭一つ抜けています。
公式ベンチマークツールで事前に確認できる
黒神話:悟空には、無料の公式ベンチマークツール(Steam・約7GB)があります。ゲーム本編の一場面を実際に描画し、画質設定やアップスケーリング(DLSS/FSR/XeSS/TSR・フレーム生成)を変えながら、自分のPCで何fps出るかを事前に確認できます。
- 買う前・組む前の確認に
- 気になる構成のfpsを設定別に試せます。BTOを選ぶときの目安にも便利です。
- 最適な設定探しに
- レイトレやアップスケーリングのオン・オフでfpsがどう変わるかを比較し、自分の快適ラインを見つけられます。
- 結果はあくまで目安
- 決まった場面を再生する仕組みなので、実際のプレイ(戦闘や広いエリア)はこれより重くなることがあります。数回回して安定した数値を見るのがおすすめです。
CPUの役割とフレーム生成の注意
黒神話:悟空は重量級で、基本的にGPU律速です。とくにWQHD/4Kやレイトレでは、fpsを決めるのはGPU。CPUは新しめのミドル〜ハイ(Ryzen 7/Core i7クラス)があれば十分で、4K主体ならCPUの差はあまり出ません。X3D(7800X3D/9800X3D)が効くのは、フルHDで高fpsを狙うときや混雑したエリアの安定です。
また、フレーム生成(DLSS/FSR)は表示を滑らかにする一方、入力遅延がわずかに増えます。本作はアクションで、ボス戦の回避(ドッジ)はタイミングが重要。多くの人は問題なく遊べますが、操作の重さが気になるときは、フレーム生成より先に超解像(DLSS Qualityなど)や設定で”素のfps”を上げると、遅延を抑えつつ快適になります。
予算別の構成例(パーツ実例)
遊び方別の具体的なパーツ構成です。価格は2026年6月時点のBTO完成品の目安で、メモリ・GPU高騰で変動が大きいため、最新は各メーカーで確認してください。
- フルHD/WQHD・ラスタ中心/約27〜33万円
- Ryzen 7 7800X3D(または Core i7-14700)+ RTX 5070 + 32GB DDR5-6000 + 750W電源。ラスタや軽めのレイトレを、DLSS併用で快適に。
- WQHD・フルレイトレ(本命)/約36〜45万円
- Ryzen 7 9800X3D + RTX 5070 Ti(16GB)+ 32GB DDR5-6000 + 750W電源。WQHDでフルレイトレ、DLSS 4+フレーム生成で滑らかに楽しめる本命構成。
- 4K・フルレイトレ快適/約50〜65万円
- Ryzen 7 9800X3D + RTX 5080(予算が許せば 5090)+ 32GB DDR5-6000 + 850W電源。DLSS 4+MFGで4Kフルレイトレを高fpsで。
ストレージは1TB以上のSSD(NVMe)が目安(本体だけで約130GB)。
BTOで買うなら、各社の高性能帯が狙い目です。
- 迷ったら定番のドスパラ(GALLERIA)
- とにかく安く狙うならフロンティア
- サポート重視ならマウス(G-Tune)
重い設定を見極める
fpsが足りないときは、効果の大きい順に見直します。
- フルレイトレ→ハードRT→オフ
- 最も重いのがフルレイトレ。ハードRTや、思い切ってオフにすると大きく軽くなります。
- DLSS/FSRを併用する
- 超解像(クオリティ〜バランス)+フレーム生成で、画質を保ちつつfpsを底上げ。4Kでは特に効果大です。
- 影・ボリュメトリック効果を下げる
- 重いわりに見た目の差が小さい項目から下げると、効率よくfpsを稼げます。
よくある失敗
- ラスタの成績だけでAMDを選ぶ
- 黒神話:悟空はラスタではAMDも健闘しますが、レイトレで大きく落ちます。レイトレを楽しむならNVIDIAが無難です。
- VRAM 8GBでレイトレ・4Kに挑む
- レイトレONは10GB超を要求。VRAM不足はカクつき・テクスチャ崩れの原因です。レイトレ・4KはVRAM 16GBを基準に。
- フルレイトレをネイティブで動かそうとする
- ネイティブのフルレイトレは最上位GPUでも厳しいです。DLSS 4+フレーム生成の活用が前提と考えましょう。
- フレーム生成非対応の旧GPUで4Kフルレイトレ狙い
- 4Kフルレイトレ快適には最大4倍のMFGが効きます。狙うならRTX 50シリーズ+VRAM 16GBを。
よくある質問
Q.黒神話:悟空にAMDとNVIDIA、どちらが良いですか?
A.ラスタライズ(レイトレオフ)ではRX 9070 XTがRTX 5070 Ti並みに健闘し、AMDも好成績です。ただしレイトレを有効にするとAMDは大きく順位を落とすため、レイトレやフルレイトレを楽しむならNVIDIAのRTXシリーズが圧倒的に有利です。
Q.フルレイトレを4Kで快適に動かすには?
A.ネイティブでは最上位GPUでも厳しいため、DLSS 4+マルチフレーム生成が前提です。RTX 5080以上+VRAM 16GBが本命。RTX 50シリーズは最大4倍のフレーム生成が使えるため、同価格帯でも有利です。
Q.VRAMは何GB必要ですか?
A.レイトレONで10GBを超えるVRAMを要求するため、レイトレや4Kを楽しむならVRAM 16GB(RTX 5070 Ti以上)が安心です。8GBはフルHD・レイトレオフが前提になります。
Q.WQHDでのおすすめGPUは?
A.ラスタや軽めのレイトレならRTX 5070クラス、フルレイトレまで楽しむならRTX 5070 Ti(16GB)+DLSSが本命です。
まとめ・次に読みたい記事
黒神話:悟空は、ラスタ/ハードRT/フルレイトレの「3つの重さ」で必要GPUが激変するタイトルです。ラスタならRTX 5070クラスでコスパよく、レイトレを楽しむならNVIDIA一択。フルレイトレまで快適に味わうなら、RTX 5070 Ti〜5080以上+VRAM 16GB+DLSS 4・フレーム生成が基準です。遊びたい画質を先に決めて、無駄なく選びましょう。


