『ARC Raiders』は、『THE FINALS』のEmbark Studiosが手がける、最大3人プレイの抽出アドベンチャー(エクストラクションシューター)です。機械の脅威「ARC」に支配された近未来の地球を舞台に、物資を回収して安全に脱出できれば報酬を得られますが、途中で倒されると持ち物を失う緊張感が持ち味。2025年10月30日にPC(Steam)・PS5・Xbox Series X|Sで発売されました。この記事は、公式動作環境と実測ベンチマークをもとに、PC選びのポイントを整理します。

公式動作環境

階層CPUメモリGPU
最小Core i5-6600K / Ryzen 5 160012GBGTX 1050 Ti / RX 580 / Arc A380
推奨Core i5-9600K / Ryzen 5 360016GBRTX 2070 / RX 5700 XT / Arc B570

OSはWindows 10以降(64bit)、DirectX 12。最小要件がGTX 1050 Ti(2016年発売のエントリークラス)と、同じUE5製タイトルの中ではかなり幅広いPCに対応した設計になっています。

同じUE5でも重量級タイトルより軽い理由

本作が幅広いPCに対応できている背景には、明確な技術的な理由があります。複数の海外メディアの解析によれば、本作はUE5の中でもとくに負荷が大きいLumen(動的グローバルイルミネーション)やNaniteを積極的には使わず、RTXGIや従来型のシャドウマップ・LODシステムなど、枯れた技術をあえて選んで組み合わせているとされています。UE5製タイトルというより、最適化が進んだUnreal Engine 4時代のタイトルに近い動き方をする、という評価もあるほどです。VRAM消費も控えめで、12GB GPUで最高テクスチャ設定にしても7GB程度しか使わないという報告もあります。

グラボ別の目安fps

国内メディアによる23枚のグラボを対象にした検証(画質はEpicベースのカスタム設定・レイトレーシング動的高・DLSS/FSR/XeSSは品質モード=67%スケーリングで統一)では、次のような結果が報告されています。ネイティブ(アップスケーリングなし)ではなく、DLSS/FSR品質モードを使った数値である点に注意してください。

GPU1080p1440p4K
RTX 5060 Ti 8GB約147fps約117fps約73fps
RTX 5060 Ti 16GB約146fps
RTX 5070約186fps約151fps約99fps
RTX 5070 Ti約176fps約121fps

「—」は検証データが見当たらなかった箇所です。興味深いのは、RTX 5060 Tiの8GB版と16GB版で1080pのfpsがほぼ同じ(147fps台 vs 146fps台)だったこと。VRAM消費が控えめな本作らしく、VRAM容量差がほとんど結果に出ていません。海外メディアのネイティブ(DLAA・アップスケーリングなし)検証では、たとえばRTX5070 Tiで4K・Epic設定・約60fpsという報告もあり、アップスケーリングの有無で数値が大きく変わる点は踏まえておきましょう。WQHDで安定して150fps前後を狙うならRTX 5070クラス、4Kで安定した60fps超えを狙うならRTX 5060 Tiクラスでも十分というのが、DLSS/FSR品質モード込みでの現実的な目安になります。

1つの設定変更でfpsが大きく変わる最適化のコツ

本作は、グラフィック設定の中でも「NVIDIAグローバルイルミネーション」の項目が突出して重いことが知られています。この項目を「ダイナミック」から「スタティック」に変更するだけで、環境によっては大幅にfpsが向上し、スタッタリング(一瞬のカクつき)も緩和されると報告されています。もっとも影響の大きい設定なので、fpsが伸び悩む場合は最初に見直したい項目です。

NVIDIAグローバルイルミネーション(最重要)
ダイナミック→スタティックへの変更で、負荷とスタッタリングを大きく抑えられます。fpsが伸び悩む場合、最初に見直すべき設定です。
視界距離
低→中への変更でfpsが大きく向上する傾向があります。索敵のしやすさとのバランスを見て調整しましょう。
植生(Foliage)をLowに(fpsではなく視認性のための設定)
植生品質はLow→Epicにしてもfpsへの影響は4%程度とわずかですが、Lowにすると茂みや草むらの一部が簡略化され、隠れている敵を発見しやすくなります。抽出シューターでは競技的に「必須設定」とされることが多く、fps目的ではなく視認性目的で下げておく価値があります。
シャドウ・ポストプロセス・エフェクト
いずれも画質とfpsのトレードオフがある設定です。まずはグローバルイルミネーションと視界距離を優先し、余裕があれば追加で調整するのがおすすめです。

予算別の構成例(パーツ実例)

抽出シューターというジャンルの特性上、索敵や撃ち合いを有利にする高fps・安定性を重視した構成がおすすめです。価格はBTO完成品の目安で、メモリ高騰により変動するため、最新は各メーカーで確認してください。

フルHD・快適120fps(入門〜本命)/約20〜24万円
Core i5-13400(または Ryzen 5 7600)+ RTX 5060 Ti 16GB + 32GB + 650W電源。推奨スペックを大きく上回り、余裕を持って120fps前後を狙える構成。
WQHD・快適120fps(上位)/約27〜33万円
Ryzen 7 7700(または Core i7-14700)+ RTX 5070 + 32GB + 750W電源。WQHDでも安定して120fps以上を狙える構成。
4K・快適プレイ(ハイエンド)/約40万円〜
Ryzen 7 9800X3D + RTX 5070 Ti以上 + 32GB + 850W電源。4Kでも安定した60fps超えを狙える構成。

よくある失敗

UE5製だから重いと決めつける
本作は最小要件がGTX1050Ti級と、同じUE5製タイトルの中ではかなり軽めに設計されています。過度に高性能なGPUを用意する必要はありません。
グラフィック設定を上から順に個別調整する
「NVIDIAグローバルイルミネーション」の影響が突出して大きいため、まずこの設定から見直すのが効率的です。
抽出シューターなのにGPU一辺倒で選ぶ
撃ち合い・索敵の快適さには高fpsだけでなく安定性も重要です。CPU・メモリのバランスも意識しましょう。

よくある質問

Q.ARC Raidersはどんなゲームですか?

A.『THE FINALS』のEmbark Studiosが開発する、最大3人プレイの抽出アドベンチャーです。機械の脅威「ARC」が支配する近未来の地球で物資を回収し、生還できれば報酬を得られますが、倒されると持ち物を失います。2025年10月30日にPC・PS5・Xbox Series X|Sで発売されました。

Q.動作は軽いですか、重いですか?

A.Unreal Engine 5製タイトルですが、Lumen・Naniteなど負荷の大きいUE5の機能を積極的には使わない設計で、最小要件もGTX1050Ti級と幅広いPCに対応しています。同ジャンル・同エンジンの中では比較的軽めに動く部類です。

Q.fpsを上げるにはどの設定を変えればいいですか?

A.「NVIDIAグローバルイルミネーション」をダイナミックからスタティックに変更するのが最も効果的です。次いで視界距離の調整も影響が大きいとされています。

Q.推奨スペック(RTX2070)で快適に遊べますか?

A.動作はしますが、快適の目安である120fpsを安定して出すには、RTX5060クラス以上を目安にすると安心です。

Q.4Kでも快適に遊べますか?

A.DLSS/FSR品質モード込みで、RTX5070クラスで約99fps、RTX5070 Tiクラスで約121fpsという報告があります(ネイティブでは数値が下がります)。4Kで安定した60fps超えを狙うなら、RTX5060 Tiクラス以上が現実的な目安です。

まとめ・次に読みたい記事

『ARC Raiders』は、Unreal Engine 5製ながらLumen・Naniteなど負荷の大きい機能をあえて使わない設計で、最小要件がGTX1050Ti級と幅広いPCに対応した、比較的軽めの抽出アドベンチャーです。RTX5060クラス以上であれば、快適の目安である120fpsに到達しやすく、「NVIDIAグローバルイルミネーション」の設定を見直すだけでもfpsが大きく変わります。DLSS/FSR品質モード込みで、WQHDで安定して150fps前後を狙うならRTX5070クラス、4Kで安定した60fps超えを狙うならRTX5060 Tiクラスでも十分というのが目安です。