『ボーダーランズ4』は、2025年9月11日にPC(Steam)・PS5・Xbox Series X|Sで発売されたルーターシューターの最新作です。トレードマークのセルシェーディング(アニメ調のグラフィック)だけを見ると軽そうに見えますが、実態はUnreal Engine 5をフルスペックで使った重量級タイトルで、発売当初は「見た目に反して激重い」と話題になりました。この記事は、公式動作環境とグラボ別の目安fpsをもとに、PC選びのポイントを整理します。
なぜセルシェーディングなのにこんなに重いのか
『ボーダーランズ』シリーズの持ち味であるセルシェーディングは、輪郭線をくっきりさせたアニメ調の表現です。見た目の情報量が少なそうに見えるため「軽いゲーム」という印象を持たれがちですが、本作の裏側で動いているのはUnreal Engine 5のフルスペック機能です。ライティングやジオメトリの処理はリアル系グラフィックのAAAタイトルとほぼ同等の負荷がかかっており、アートスタイルと実際の負荷は別問題というのが本作最大の注意点です。
公式動作環境
| 階層 | CPU | メモリ | GPU | VRAM |
|---|---|---|---|---|
| 最小 | Core i7-9700 / Ryzen 7 2700X | 16GB | RTX 2070 / RX 5700 XT / Arc A580 | 8GB以上 |
| 推奨 | Core i7-12700 / Ryzen 7 5800X | 32GB | RTX 3080 / RX 6800 XT / Arc B580 | 明記なし(RTX3080は10GB搭載) |
最小要件の時点で8コアCPU・VRAM8GB以上が必須と明記されており、ストレージは100GB(SSD必須)。推奨スペックのメモリが32GBに設定されているのも、近年のタイトルとしてはかなり高めの水準です。
1080pでもVRAM約11GBを消費するVRAM問題
本作でとくに注意したいのがVRAM消費量です。複数の海外メディアの検証で、1080p・「Badass」(最高)設定でもVRAM使用量が約11GBに達することが報告されています。テクスチャ品質がVRAM消費に直結する仕組みで、VRAM容量が足りない環境では、テクスチャの読み込みが間に合わずカクつく「スタッタリング」が発生しやすくなります。
- VRAM 8GB
- 1080pでも最高設定は厳しく、テクスチャ品質を中〜低に落とす必要があります。6GB以下のGPUでは高〜最高設定でスタッタリングが顕著という報告もあります。
- VRAM 12GB
- 1440p Medium〜1080p Highあたりまでは比較的安定して遊べる目安です。
- VRAM 16GB
- 解像度・画質を問わず安定して遊べる、本作における現実的な安心ラインです。
海外メディアの検証では、同じRTX 5060 Tiでも8GB版と16GB版でフレームレートに大きな差が出ると報告されており、本作に関してはVRAM容量がGPUのコア性能と同じくらい重要だと考えておくべきです。
v1.5パッチ(2026年3月26日配信)による改善
2026年3月26日に配信されたv1.5パッチで、PC版のパフォーマンスが大きく改善されました。テクスチャ・メッシュのメモリプール再編成、遠景描画のLOD(Level of Detail)処理改善、Virtual Shadow Mapのキャッシュ導入などが行われています。
| 構成 | 設定 | パッチ前 | パッチ後 | 向上率 |
|---|---|---|---|---|
| 最小要件相当(RTX2070/RX5700XT) | 1080p Low | 37fps | 53fps | 約+41.5% |
| 推奨要件相当(RTX3080) | 1440p High | 45fps | 57fps | 約+26% |
よりハイエンドな環境では、さらに大きな改善も報告されています。RTX 4080では、1440p「Very High」設定でパッチ前54.96fps→パッチ後78.43fps(約+43%)という数値が示されており、高負荷帯であるほど改善幅が大きい傾向がうかがえます。
大きな改善ですが、VRAM消費量そのものが大幅に減ったわけではないという指摘もあります。あくまで処理効率の改善であり、VRAM容量が足りないことによる根本的な問題を解決したわけではない点は理解しておきましょう。プレイ前は、Steamでこのパッチが適用された最新バージョンになっているか確認することをおすすめします。
最高設定「Badass」でのネイティブfps(アップスケーリングなし)
最小・推奨要件クラスの目安は前述のパッチ前後比較の通りですが、最高画質プリセット「Badass」でのネイティブ(アップスケーリングなし)性能については、複数の海外メディア(TechSpot・DSOGaming・TweakTownなど)の検証が一致しています。
| GPU | 1080p Badass | 1440p Badass | 4K Badass |
|---|---|---|---|
| RTX 5090 | 101fps | 60fps台をキープできる唯一のGPU | 平均40fps・最低35fps |
| RTX 4090 | 60fps前後 | 60fps未達 | — |
| RTX 5080 | 約70fps(場面により57fpsまで低下) | 60fps未達 | — |
| RTX 5070 Ti | 約60fps | 40fps台 | — |
| RTX 4080 | 約60fps | — | — |
| RTX 4070 Super | 53fps | 35fps | — |
| RTX 3080 Ti | 45fps | — | — |
「—」は各メディアの検証データが見当たらなかった箇所です。ポイントは、最高設定・ネイティブでは、4KでRTX 5090ですら平均40fps程度にとどまり、快適に遊べるGPUが実質的に存在しないことです。1080pで60fps安定を狙うにも、RTX5080クラス以上が必要になるほど重いタイトルだと考えておきましょう。
DLSS 4のアップスケーリングとマルチフレーム生成を併用すると状況は大きく変わります。報告によれば、1080pではRTX 50シリーズのほぼ全モデルが160fps超え、4KでもRTX 5090なら256fps・RTX 5080なら166fps程度まで伸ばせるとされています。ネイティブでの動作が非常に重いぶん、DLSS・フレーム生成の恩恵が大きいタイトルです。RadeonのFSRにも対応しているため、AMD環境でもアップスケーリングを積極的に使う前提で考えましょう。DLSS・FSRいずれも、複数の海外メディアが「事実上必須」と表現するほど重要な機能です。
効果の大きい設定変更
- 反射(Reflections)品質をLowに
- 反射品質を下げるだけで、約12%のfps向上が報告されています。数値上の割にビジュアルへの影響が小さく、真っ先に下げたい設定です。
- Lumen(間接光)のconfig調整(上級者向け)
- UE5のLumen・Naniteは完全に無効化することはできず、無理に設定ファイルを書き換えるとオブジェクトが消えるなどの破綻が起こります。ただし、engine.iniで間接光・反射関連の一部パラメータだけを調整すると、5〜10%程度の緩やかな改善が報告されています。あくまで上級者向けの追加チューニングと考えましょう。
予算別の構成例(パーツ実例)
VRAM容量を優先するかどうかで構成の考え方が変わります。価格はBTO完成品の目安で、メモリ高騰により変動するため、最新は各メーカーで確認してください。
- フルHD・標準設定(入門)/約20〜24万円
- Core i5-13400(または Ryzen 5 7600)+ RTX 5060 Ti 16GB + 32GB + 650W電源。VRAM16GBを優先し、最高設定は避けつつ安定動作を狙う構成。
- フルHD〜WQHD・高画質(本命)/約30〜36万円
- Ryzen 7 7700(または Core i7-14700)+ RTX 5070 Ti + 32GB + 750W電源。1080pネイティブ最高設定で60fps安定を狙える構成。
- 4K・DLSS前提(上位)/約50万円〜
- Ryzen 7 9800X3D + RTX 5080以上 + 32GB + 850W電源。4Kはネイティブでは最上位のRTX5090でも平均40fps程度が限界のため、DLSS4のアップスケーリング・マルチフレーム生成を前提とした構成(RTX5080でDLSS+FG込み166fps程度)。
CPUは推奨要件が8コア級(Core i7-12700/Ryzen7 5800X)と高めですが、GPU・VRAM側の要求のほうが顕著なため、予算配分はGPU(とくにVRAM容量)を優先するのが効率的です。ストレージは100GB以上の空き容量が必須なので、2TB SSDを目安にしておくと安心です。
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よくある失敗
- セルシェーディング=軽いと思い込む
- 見た目のアニメ調グラフィックとは裏腹に、内部処理はUE5フルスペックです。過去のシリーズ作の印象で選ぶと後悔します。
- VRAM 8GBのまま最高設定で遊ぼうとする
- 1080pでも最高設定はVRAM約11GBを消費します。8GB GPUではテクスチャ品質を中〜低に落とす必要があります。
- v1.5パッチでVRAM問題も解決したと誤解する
- パッチはfpsを大きく改善しましたが、VRAM消費量そのものは大きく減っていないという指摘があります。VRAM容量による限界は残ります。
- 推奨スペック(RTX3080)を軽く見る
- 推奨要件のメモリが32GBに設定されているなど、近年のタイトルとしては要求水準が高めです。余裕を持った構成を検討しましょう。
よくある質問
Q.ボーダーランズ4はどんなゲームですか?
A.2025年9月11日にPC・PS5・Xbox Series X|Sで発売されたルーターシューターの最新作です。セルシェーディングによるアニメ調のグラフィックが特徴ですが、内部処理はUnreal Engine 5のフルスペックで動いています。
Q.見た目が軽そうなのに、なぜこんなに重いのですか?
A.アートスタイルと実際の描画負荷は別問題だからです。ライティングやジオメトリの処理は、リアル系グラフィックのAAAタイトルとほぼ同等の負荷がかかっています。
Q.VRAMは何GBあれば安心ですか?
A.1080pでも最高設定でVRAM約11GBを消費するため、8GBでは厳しい場面があります。解像度・画質を問わず安心して遊ぶなら16GBが目安です。
Q.v1.5パッチを適用すれば快適になりますか?
A.fpsは最大43%程度改善しますが、VRAM消費量そのものが大きく減ったわけではないという指摘があります。VRAM容量が足りないことによる根本的な限界は残る点に注意してください。
Q.推奨スペック(RTX3080)で快適に遊べますか?
A.1440p Highでv1.5パッチ後の目安は約57fpsです。60fps安定を狙うなら、推奨スペックよりもう一段上のGPU(RTX5070Ti相当以上)を検討すると安心です。
Q.DLSSやフレーム生成は使えますか?
A.対応しています。RTX5070クラスでも、DLSS4のアップスケーリングとマルチフレーム生成を組み合わせれば1080pで160fps超えまで伸ばせるという報告があり、積極的に活用したいタイトルです。RadeonのFSRにも対応しています。
Q.RTX4060やRTX4060Tiクラスでも遊べますか?
A.動作はしますが、最高設定では厳しい場面があります。反射(Reflections)品質を下げる、DLSS・FSRを有効にするなどの調整を前提に考えると安定しやすくなります。最高設定のまま無調整で快適に遊べる性能ではない点に注意してください。
まとめ・次に読みたい記事
『ボーダーランズ4』は、セルシェーディングという見た目に反して、UE5フルスペックで動く重量級タイトルです。1080pでも最高設定でVRAM約11GBを消費するため、GPUのコア性能だけでなくVRAM容量も重視した選び方が必要になります。2026年3月のv1.5パッチでfpsは大きく改善しましたが、VRAM問題そのものは残っているため、8GB GPUでは画質設定を調整する前提で考えましょう。1080pネイティブ・最高設定で60fps安定を狙うならRTX5070Ti相当以上が目安です。



