「エイムは合っているはずなのに反応が遅い気がする」「高いゲーミングマウスに変えたのに、思ったほど変わらなかった」。競技系のタイトルを遊んでいると、こういう感覚に一度はぶつかります。検索すると「ポーリングレートを上げろ」「無線はやめて有線にしろ」「NVIDIA Reflexをオンにしろ」と、断片的な対策がバラバラに出てきますが、それぞれがどれだけ効くのかを比べて教えてくれる情報はあまりありません。
入力遅延は、マウスやキーボードを操作してから画面に反映されるまでの経路全体で発生します。この経路は大きく4つの区間に分かれていて、区間ごとに短縮できる幅がまったく違います。結論から言うと、いちばん効くのは周辺機器でもモニターの型番でもなく、PC本体が出せるfpsそのものです。そのうえでNVIDIA ReflexやAMD Anti-Lag 2のような遅延低減機能が続き、周辺機器の違いは最後に効いてくる程度の差にとどまります。
この記事では、Blur Busters・NVIDIA公式・AMD公式・TFTCentralなど実測データのある情報源をもとに、各区間で短縮できる時間をミリ秒単位で並べ、効果の大きい順に整理しました。「ゲーミングマウスなら遅延ゼロ」「無線は必ず遅延する」といった単純化された話も、実際のデータで検証しています。なお、この記事が扱うのは自分のPCの中で起きる遅延です。回線側の遅延(ping)は別の話なので、そちらが気になる方はオンラインゲームのpingを下げる方法をご覧ください。
「入力遅延」がどこからどこまでを指すか
この記事で扱う入力遅延は、マウスやキーボードを操作した瞬間から、その結果が画面の光として届くまでの時間です。海外では「click to photon latency(クリックからフォトンまで)」と呼ばれます。
混同しやすいのが、オンラインゲームの「ping」です。pingはサーバーとの通信にかかる往復時間で、回線やルーターが原因になります。この記事で扱う入力遅延は、ネットに繋がっていないオフラインのゲームでも発生する、PC本体の中だけで完結する遅延です。回線側の遅延を下げたい場合はオンラインゲームのpingを下げる方法を、両方が絡む対戦ゲームの設定は各タイトルのゲーム別おすすめゲーミングPCの記事で個別に扱っています。
また、この記事はマウス・キーボード・モニターといった「見る・操作する」経路が対象で、音声側の経路は扱っていません。ワイヤレスイヤホンやBluetoothヘッドセットで音がズレる場合は、コーデック(圧縮方式)ごとの遅延の違いが原因です。ワイヤレスイヤホンの遅延はなぜ起きるかで扱っています。
遅延の経路を4つの区間に分解する
クリックしてから画面に映るまで、信号は次の4つの区間を順番に通過します。
- ① 周辺機器からPCに届くまで
- マウスやキーボードのセンサーが動きを検知し、USB経由でPCに信号が送られる区間です。ポーリングレート(1秒間に何回報告するか)と、有線か無線かがここに関わります。目安は1〜8ミリ秒程度です
- ② CPU/OSがゲームエンジンに渡すまで
- OSが信号を受け取り、ゲームのプログラムがそれを読み取って次の1フレームの計算に反映する区間です。CPUの処理速度そのものと、後述する「レンダーキュー」の有無が大きく効きます
- ③ GPUが1枚の絵を描き終わるまで
- ゲームエンジンからの指示をもとに、GPUが実際に画面の絵を描画する区間です。ここにかかる時間は、ほぼそのまま「1000÷fps」ミリ秒になります。この記事でいちばん重要な区間です
- ④ モニターが光として映すまで
- 描き終わった絵がモニターに送られ、実際に画面が書き換わって光るまでの区間です。モニターのリフレッシュレート(Hz)と、パネルの応答速度(GtG)の2つが関わります
この4区間のうち、どこにどれだけの時間が使われているかを知ると、対策の優先順位が見えてきます。以下、効果が大きい順に見ていきます。
いちばん効くのはfpsを上げること
区間③のGPU描画にかかる時間は、1000をfpsで割った値にほぼ一致します。表示上のfpsが上がるということは、この区間そのものが物理的に短くなるということです。
1フレームあたりの理論時間(fps別)
1000÷fpsで算出。数値が小さいほど1枚の描画が速く終わり、遅延が短いことを意味します
60fpsから144fpsに上げると、それだけで約9.7ミリ秒短縮されます。この差は、後述するReflexやAnti-Lag 2の効果と同じか、それ以上です。しかもGPUの描画時間とモニターの表示間隔(スキャンアウト)は、どちらも「1000÷回数」という同じ計算式で決まります。つまりfpsとリフレッシュレートを両方とも高い水準に揃えると、経路の中の2箇所(区間③と区間④)で同時に短縮効果が出るということです。これが、周辺機器よりもPC本体の性能がまず効くと言える理由です。
ただし上げるほど得られる短縮幅は小さくなっていきます。144fpsから240fpsでは2.8ミリ秒、240fpsから360fpsでは1.4ミリ秒しか縮みません。目標fpsごとの現実的な構成やCPU側の律速については240fps・360fps・500fpsを出すゲーミングPCの組み方で詳しく扱っています。また、いまのPCがどこまでfpsを出せているかを先に測っておくと、対策の優先順位を間違えません。手順はゲーミングPCの性能を測る方法にまとめました。
なお、fpsを底上げするためにグラフィックボードの買い替えを検討する場合、中古品はおすすめしません。特にパーツ選びに慣れていない方は避けてください。中古のGPUは動作が不安定になったときに、経年劣化なのか設定なのか切り分ける手段がなく、遅延の原因究明どころではなくなってしまいます。詳しくは中古グラボは買いかで理由を整理しています。
2番目に効くのはレンダーキューの解消
fpsの次に大きく効くのが、区間②と③の間にある「レンダーキュー」の扱いです。
GPUに送る命令は、本来ならCPU側で数フレーム分先まで準備しておいたほうが処理は途切れません。ただし、この仕組みは行列(キュー)に並んで順番を待つのと同じで、GPUの負荷が高い場面ほど「すでに数フレーム分の指示が並んでいて、いまの操作はその後ろに追加される」状態になりやすくなります。従来のNVIDIAコントロールパネルにあった「Max Pre-Rendered Frames(最大先行フレーム数)」という設定は、既定でこの待ち行列を最大3フレーム分まで許可していました。仮に60fpsの場面でこれが3フレーム分溜まっていると、単純計算で約50ミリ秒が余分に積み上がることになります。
NVIDIA Reflexは、この待ち行列そのものをできる限り解消し、CPU側の処理をGPUの作業が始まる直前まで遅らせることで、入力をより新しいタイミングでサンプリングする仕組みです(NVIDIA公式)。実際の測定値も公開されています。
NVIDIA Reflexの有無によるシステム遅延
TFTCentralの実測値。GTX 1660 Super(Fortnite・60Hz)とRTX 3080(4K・144Hz)の例
同じTFTCentralの検証では、RTX 3080を1080pで動かした軽い場面では23ミリ秒→21ミリ秒とほぼ差が出ませんでした(TFTCentral)。つまりReflexが効くのは、GPUの負荷が高くレンダーキューが溜まりやすい場面ほど、という点が重要です。fpsが十分に出ている軽量なタイトルでは、恩恵は小さくなります。
NVIDIAは2025年1月のCESで、RTX 50シリーズ向けにReflex 2(Frame Warp)を発表しています。GPUが描画し終えたフレームを、送信の直前にCPUが計算した最新のカメラ位置へ変形させる技術で、THE FINALSとVALORANTを対応予定タイトルとして挙げ、Reflexなしの56ミリ秒がReflex低遅延モードで27ミリ秒、Reflex 2を追加すると14ミリ秒まで縮むとしています(NVIDIA公式)。ただし2026年9月時点では一般提供されておらず、ドライバー側の切り替えも実装されていません。ここで挙げた56→27→14ミリ秒という数値は、発表時にNVIDIAが公開した性能目標値である点に注意してください。
AMD Anti-LagはAnti-Lag+とAnti-Lag 2を混同しないでください
AMD側にも同様の技術がありますが、名前が似た3世代があり、性質が違います。
- Anti-Lag(初代・2019年〜)
- ドライバー側だけで完結し、ゲーム側の対応なしにDirectX 9〜11のほぼ全タイトルで使える汎用機能です。現在も提供されており、特に問題は報告されていません
- Anti-Lag+(2023年)
- ゲームのプロセスにドライバーが直接介入する方式でしたが、この介入をアンチチートが不正な改変とみなし、Counter-Strike 2でVACBAN(アカウント停止)が発生する事故につながりました。AMDはリリース直後にこの機能をドライバーから削除しています
- Anti-Lag 2(2024年〜)
- Anti-Lag+の反省を踏まえ、Reflexと同じくゲーム側にSDKを組み込んでもらう方式に作り直されたものです。ドライバーが直接介入しないためBAN のリスクはありません。ただしゲームごとの対応が必要で、対応タイトルはまだ限られています
Anti-Lag+がドライバーから削除された経緯は、当時複数の海外メディアが報じています(PC Gamer)。「Anti-Lagは危険」という話は、正確にはAnti-Lag+だけの問題で、Anti-Lag 2はこれとは別物として設計し直されています。
Anti-Lag 2の対応タイトルは、2026年9月時点でCounter-Strike 2、Dota 2(DirectX 11)、Ghost of Tsushima DIRECTOR’S CUT、そして2026年5月のアップデートからVALORANTが加わっています(AMD Gaming公式)。実測でも効果が出ています。
Counter-Strike 2・4K・RX 7900 GREでの実測
Notebookcheckが報告した検証値。AMDのAdrenalin 24.5.1技術プレビューによるもの
同じ検証でミドルクラスのRX 7800 XTを見ても、20ミリ秒→17ミリ秒→12ミリ秒とほぼ同じ傾向でした(Notebookcheck)。GPUのクラスが変わっても、削減の割合は大きく崩れないようです。
垂直同期の設定を間違えると、ここまでの効果が消えます
区間②③で稼いだ短縮分は、モニター側の同期設定を誤ると簡単に打ち消されます。垂直同期(VSync)は、GPUを待たせてモニターの書き換えタイミングに合わせる仕組みなので、待たされる時間がそのまま遅延として上乗せされます。これは、いま説明したレンダーキューが強制的に積み増される状態と同じです。
この問題への対処は、可変リフレッシュレート(G-Sync/FreeSync)と垂直同期、fps上限の組み合わせ方で決まります。設定の手順と「なぜVRRを使うときは垂直同期をオンにするのか」という一見矛盾した話の理由は、ゲームのカクつき・画面のズレを直す設定で詳しく解説しているので、そちらをご確認ください。この記事で押さえておいてほしいのは、せっかくGPU側の遅延を削っても、同期設定を誤ると数十ミリ秒単位で無駄になるという点です。
モニターのリフレッシュレートと応答速度
区間④の中身は2つに分かれます。リフレッシュレート(Hz)による表示間隔と、パネルの応答速度(GtG)です。
- リフレッシュレート(Hz)の影響
- 先ほどのfpsのグラフと同じ計算式が、そのままモニター側にも当てはまります。60Hzは最大約16.7ミリ秒、144Hzは約6.9ミリ秒、240Hzは約4.2ミリ秒、次の書き換えを待つ可能性があります。ただしfpsがそのHzに届いていなければ、Hzだけ上げても意味がありません
- 応答速度(GtG)の影響
- パネルの色が実際に切り替わるのにかかる時間です。ゲーミングモニターの多くは1ミリ秒前後をうたっていますが、これは特定の条件での最速値で、実際の平均的な寄与は1〜5ミリ秒程度とされます。リフレッシュレートに比べると影響は小さめです
モニターの選び方そのもの(パネルの種類やサイズ、同期技術の対応)はゲーミングモニターの選び方にまとめています。なお、リフレッシュレートを上げるほど得られる短縮幅は小さくなっていく点は、fpsの項目で紹介した240fps・360fps・500fpsを出すゲーミングPCの組み方でも扱っています。
周辺機器側で効くのはポーリングレートより先に確認すべきこと
ここまでの区間③④に比べると、区間①(周辺機器からPCに届くまで)で稼げる時間はかなり小さくなります。
ポーリングレートの理論値
マウスが1秒間に何回位置情報を報告するかを示す数値です。理論上の最大遅延(1回の報告を逃したときに次の報告まで待つ時間)は、単純に1000をポーリングレートで割った値になります。
ポーリングレート別の理論上の最大遅延
1000÷ポーリングレートで算出した、1回の報告を取りこぼした場合の待ち時間の理論上限
125Hzから1000Hzに上げると理論上は7ミリ秒縮みますが、1000Hzから8000Hzまで上げても縮む幅は0.875ミリ秒にしかなりません。しかも高いポーリングレートには代償があります。USB割り込みの回数が増えるぶんCPUの負荷が上がり、複数の検証で数パーセント程度の使用率上昇や、特に古い世代のCPUでは処理落ち(スタッター)につながる可能性が報告されています。CS2やVALORANTのようなCPU負荷が高いタイトルでは、この上昇が逆効果になることもあり得ます。現行の1000Hzで理論上の遅延は1ミリ秒に収まっているため、まずは1000Hzを基準にし、4000Hz以上は自分の環境で不具合が出ないか確かめてから使うのが無難です。マウス選びの基準はゲーミングマウスの選び方でも扱っています。
有線か無線(2.4GHz)か
- 専用レシーバーの2.4GHz無線
- ロジクールのLIGHTSPEEDのような現行の専用プロトコルは、有線との差が測定誤差レベルまで縮まっています。かつて一般的な無線マウスが10〜25ミリ秒ほど余分な遅延を持っていた時代とは状況が変わりました
- Bluetooth
- 接続の仕組み上ポーリングの間隔が長く取られるため、数ミリ秒から十数ミリ秒程度の遅延が上乗せされます。ゲーミング用のマウス・キーボードがBluetoothでなく専用の2.4GHz帯を使うのはこのためで、ゲーム用途では避けるべき接続方式です
有線か無線かで悩む優先度は、ポーリングレートよりもさらに低いというのが実態です。差を気にするなら、まず専用レシーバー方式であることと、Bluetoothを選ばないことの2点を確認すれば十分です。
キーボードのデバウンスとアクチュエーション
キーボード側にも同じ理屈があります。メカニカルスイッチは接点が触れる瞬間に微小な誤入力(チャタリング)が起きるため、ファームウェア側で数ミリ秒待ってから確定させる「デバウンス」処理が入っています。磁気式(ホール効果)や光学式のアナログスイッチは、キーが戻る動きを浅い位置で検知できるため、この待ち時間を短縮しやすい構造です。ただしマウスと同様、この差はマウスの区間①と同じレベルの小さな差にとどまります。マウスのボタンでこのバウンスが年数とともに進行し、1回のクリックが2回反応するようになった場合の見分け方と対処法はマウスのチャタリング(ダブルクリック病)の原因と直し方で扱っています。スイッチの種類ごとの選び方はゲーミングキーボードの選び方で解説しています。
俗説を検証する
- 「ゲーミングマウスに変えれば遅延はゼロになる」
- 誤りです。マウス側で稼げる時間は区間①のわずかな差にとどまり、区間②③(CPU/GPU側)のほうが桁違いに大きく効きます。安いマウスでも1000Hz対応で専用レシーバーなら、この区間の差はごくわずかです
- 「無線マウスは必ず遅延する」
- 古い世代の話です。現行の専用プロトコル(2.4GHz)を使ったゲーミングマウスは、有線とほぼ変わりません。遅延が問題になるのはBluetooth接続のほうです
- 「フレーム生成を使えば見た目もfpsも入力遅延も改善する」
- 誤りです。フレーム生成(DLSS/FSRのFrame Generation)は表示上のfpsを増やしますが、ゲーム側の処理速度自体は変わらないため、入力遅延は減りません。むしろ中間フレームの生成にかかる時間のぶん、わずかに増えることもあります。詳しくはDLSS・FSR・XeSSの対応早見表で解説しています
- 「ポーリングレートは高いほど正義」
- 理論値だけを見ればそうですが、1000Hzを超えた先の短縮幅はごくわずかで、CPU負荷という代償のほうが大きくなる場合があります。競技志向でも、まず1000Hzを基準に考えるのが現実的です
実践する優先順位
- 1. いまのfpsを測る
- 対策の前に現状を把握してください。ゲーミングPCの性能を測る方法で平均fpsと1% Lowを確認します
- 2. NVIDIA ReflexまたはAMD Anti-Lag系をオンにする
- 対応タイトルなら無料かつ即座に効果が出ます。オプションから「オン」または「オン+ブースト」を選んでください
- 3. VRRと垂直同期、fps上限を正しい組み合わせにする
- せっかくの短縮分を無駄にしないための設定です。ゲームのカクつき・画面のズレを直す設定の手順に沿って設定してください
- 4. モニターのリフレッシュレートを実際のfpsに見合わせる
- fpsが出ていないのにHzだけ高いモニターを使っていても意味がありません。組み合わせの目安はゲーミングモニターの選び方を参考にしてください
- 5. それでも足りなければマウス・キーボードを見直す
- ここまでの対策を終えたうえで、まだ気になる場合に検討する範囲です。1000Hz対応・専用レシーバーの2.4GHz無線であれば十分です
よくある失敗
- 周辺機器から手を付けてしまう
- 区間①で稼げる時間は数ミリ秒が上限です。fpsやReflexといった区間②③の対策のほうが先に効果を確認できます
- Reflexをオンにしても遅延が変わらないと感じる
- 軽い場面(fpsが十分出ている状態)ではもともとレンダーキューがほとんど溜まっていないため、体感しにくいことがあります。GPU負荷の高い場面ほど効果が出ます
- 8000Hzポーリングにして逆にカクつくようになった
- CPUの処理能力によっては割り込み回数の増加が負担になります。処理落ちを感じたら1000〜2000Hz程度まで下げて様子を見てください
- 垂直同期をオフにしたままVRRだけオンにする
- リフレッシュレートの天井を超えた瞬間にティアリングが戻ってきます。正しい組み合わせはゲームのカクつき・画面のズレを直す設定で確認してください
よくある質問
Q.入力遅延とpingは同じものですか?
A.違います。入力遅延はPC本体の中だけで完結する遅延で、オフラインのゲームでも発生します。pingはサーバーとの通信にかかる時間で、回線やルーターが原因です。オンラインゲームの反応の悪さを回線側で改善したい場合は、別の記事で扱っている回線・ルーターの見直しが対象になります。
Q.入力遅延を減らすのにいちばん効くのは何ですか?
A.PC本体が出せるfpsを上げることです。GPUの描画時間はほぼ1000÷fpsミリ秒で決まるため、60fpsから144fpsに上げるだけで約9.7ミリ秒短縮されます。これはNVIDIA ReflexやAMD Anti-Lag 2による削減幅と同等かそれ以上です。
Q.NVIDIA ReflexとAMD Anti-Lag 2はどちらも効果がありますか?
A.はい。どちらもCPUとGPUの間に溜まるレンダーキューを減らす仕組みで、実測でも数ミリ秒から最大20ミリ秒程度の削減が報告されています。ただしGPUの負荷が高い場面ほど効果が大きく、fpsが十分出ている軽い場面では差が小さくなります。
Q.AMDのAnti-LagはBANのリスクがあると聞きました。本当ですか?
A.BANのリスクが実際に問題になったのは2023年の「Anti-Lag+」だけです。ドライバーがゲームのプロセスに直接介入する方式がアンチチートに不正と誤検知され、AMDはリリース直後にドライバーから削除しました。現行のAnti-Lag 2はゲーム側にSDKを組み込む方式に作り直されており、この問題はありません。初代のAnti-Lag(ドライバー完結型)も現在まで大きな問題は報告されていません。
Q.ポーリングレートは1000Hzより上げるべきですか?
A.理論上の遅延差はごくわずかです。1000Hzから8000Hzに上げても縮む幅は1ミリ秒未満で、CPU負荷が上がって逆に処理落ちする可能性もあります。まず1000Hzを基準にし、上げるなら自分の環境で不具合が出ないか確認してから使うことをおすすめします。
Q.無線マウスは有線より遅いですか?
A.専用レシーバーを使った現行の2.4GHz無線であれば、有線との差はほぼありません。かつての無線マウスや、Bluetooth接続は遅延が大きくなりやすいため、ゲーム用にはBluetoothを避けて専用レシーバー方式を選んでください。
まとめ・次に読みたい記事
入力遅延を減らす対策は、効果の大きい順に並べると次のようになります。まずfpsを上げること、次にNVIDIA ReflexやAMD Anti-Lag 2のようなレンダーキューを解消する機能、そして垂直同期とVRRの正しい組み合わせ。ここまでで大部分の遅延は削れます。モニターのリフレッシュレートはfpsと組み合わさって初めて効き、マウスやキーボードのポーリングレート・有線無線の違いは、最後に確認する程度の小さな差です。
「ゲーミングマウスに変えれば速くなる」という発想は、実は効果の小さいところから手を付けてしまっている典型例です。周辺機器を買い替える前に、まず自分のPCがどれだけのfpsを出せているかを確認してみてください。



