ゲームの重い場面に差しかかった瞬間、画面が消えてPCごと落ちる。数秒後に自分で電源を入れ直すか、勝手に再起動して戻ってくる。ブルースクリーンは出ていない。電源ボタンを押せば普段どおり起動する。次に電源を入れたときも特に異常は感じない——なのに、また同じ場面で落ちる。
この症状、検索するとまず電源ユニットの交換を勧められることが多いと思います。しかし電源ユニットは原因の候補の1つにすぎません。サーマルシャットダウン、メモリのEXPO・XMPの不安定、電源ユニットの出力不足や劣化、まれに壁のコンセント側の問題まで、候補は複数あります。順番を間違えると、直らない電源ユニットを買い替えて終わる、ということになりかねません。
この記事では、まずWindowsのイベントビューアに残る記録の読み方を説明したうえで、コストが低く切り分けやすい確認から順番に並べます。ブルースクリーンが出るケースはゲーム中にブルースクリーンが出る原因、電源ボタンを押しても何も反応しないケースはゲーミングPCの電源が入らない原因と対処法で扱っているので、この記事はその中間、「普段は問題なく使えていて、ゲームの高負荷時だけ電源が落ちる」という症状に絞っています。
まず、この記事の対象かどうかを確認する
ゲーム中に落ちる症状は、実は何種類かに分かれています。先に確定させないと、違う記事の対処法を試すことになります。
- 停止コードが表示されて再起動する
- これはブルースクリーンです。画面が一瞬で消える最近のWindows 11でも、イベントビューアにBugCheck(イベントID 1001)の記録が残ります。ゲーム中にブルースクリーンが出る原因で切り分けの手順をまとめています
- 画面が一瞬暗くなるかチラつくだけで、数秒後に戻る
- これはGPUドライバーのTDR(Timeout Detection and Recovery)です。PCそのものは落ちておらず、グラフィックドライバーだけがリセットされています。この記事の対象ではありません。仕組みと原因の切り分けは「ディスプレイドライバーが応答を停止し、正常に回復しました」の原因と直し方にまとめました
- 画面は真っ暗になりファンが全開になるが、音は鳴り続けている
- GPU側の制御が止まっている状態で、これもPC全体の電源断とは別の症状です。ゲーム中に黒画面になりグラボのファンが全開になる原因で扱っています
- 画面もファンもすべて止まり、電源を入れ直すか勝手に再起動する
- これがこの記事の対象です。OSが停止コードを出す間もなく、電力そのものが失われた状態を指します
- 電源は落ちないが、遊び続けるうちにfpsがじわじわ落ちていく
- 電源そのものは落ちておらず、時間の経過とともに徐々に重くなる場合はこの記事の対象外です。長時間プレイでfpsがじわじわ下がる原因の切り分けを確認してください
- 電源ボタンを押しても何も反応しない
- そもそも起動しない症状はこの記事の対象外です。ゲーミングPCの電源が入らない原因と対処法を確認してください
対象が確定したら、次はイベントビューアの記録を見にいきます。
最初に見る記録 Kernel-Power(イベントID 41)
Windowsは、前回のシャットダウンが正常な手順を踏んでいなかった場合、次の起動時に「Kernel-Power」というソースでイベントID 41を記録します。説明文は「システムは正常にシャットダウンされずに再起動しました」というものです。Microsoftはこのイベントについて、電源供給の中断か、Stop エラー(ブルースクリーン)のいずれかが原因になりうると説明しています(Microsoft Learn)。
Windowsの検索から「イベントビューアー」を開き、Windowsログのシステムを選んで、落ちた時刻の前後にKernel-Powerのイベントがあるかを確認してください。見つかったら、そのイベントの詳細タブを開きます。ここに含まれる2つの項目が、切り分けの手がかりになります。
- BugcheckCode(バグチェックコード)
- ブルースクリーンが起きていた場合、ここに停止コードが10進数で記録されます。0以外の値が入っているなら、実はブルースクリーンだった(表示を見逃しただけ)という可能性が高く、ブルースクリーンの記事のほうを確認してください。値が0、またはこのイベント自体が記録されていない場合は、Windowsが停止コードを書き込む前に電力が失われたことを示します
- PowerButtonTimestamp
- 0以外の値が入っている場合、電源ボタンを4秒以上押し続けて強制終了したことを示します。フリーズしたPCを自分で強制終了した記憶があるなら、それはこの記事が扱う「勝手に落ちる」症状とは別です。0のままなら、電源ボタンの長押しは関係していません
ここで正直に書いておきたいことがあります。BugcheckCodeが0(またはイベント自体が記録されていない)という結果は、電源ユニットの問題だけを示しているわけではありません。Microsoftのガイドでも、この状態になる条件として「電源ユニットが力不足または故障している」ことと並んで「発熱」も個別に確認するよう案内されています。サーマルシャットダウンのようにハードウェア側が強制的に電力を断つ現象は、ソフトウェアが記録を残す暇がないという点でPSUの故障と同じ痕跡を残します。つまりこのイベントは「ブルースクリーンではない」「自分で電源ボタンを押したのでもない」という2点を確定させる材料であって、電源ユニットが犯人だと決める材料ではありません。ここから先の切り分けが必要になります。
なお、Windowsの自動更新や予約されたタスクが再起動を実行した場合は、Kernel-Power 41ではなく、ソースが「User32」のイベントID 1074が記録されます。落ちた時刻にこちらが見つかった場合は、ハードウェアではなくソフトウェア側が意図的に再起動をかけたことになるので、そちらの原因(更新プログラムやスケジュールされたタスク)を確認してください。
原因を切り分ける順番
Microsoftの同じガイドは、この状態(イベント41が空、またはBugcheckCodeが0)に対して、オーバークロックの解除、メモリの点検、電源ユニットの容量確認、発熱の確認という4点を挙げています。この記事では、これに当サイトの方針である「無料で試せる確認から先に」という順番を加えて並べ直します。
- 1. 温度を記録しながらプレイする
- 設定変更が不要で、いちばん手間がかからない確認です。落ちる直前の温度が高かったかどうかで、次に何を疑うかが決まります
- 2. メモリのEXPO/XMPを無効にして試す
- BIOSの設定を1つ変えるだけで再現するかを確認できます。無料で、いつでも元に戻せます
- 3. 電源設定・省電力機能を確認する
- 優先度は高くありませんが、無料でできるので併せて確認しておきます
- 4. 電源ユニットを疑う
- ここまでで再現しない場合に検討します。年数、配線、消費電力を確認し、必要なら交換します
- 5. まれなケースとしてコンセント・配線側を疑う
- 上記すべてで再現しない場合の最終確認です
以下、順番に見ていきます。
温度を記録しながらプレイする
CPUやGPUは、温度が上がりすぎると自分の判断で性能を落とし(サーマルスロットリング)、それでも抑えきれない場合は、部品を守るために強制的に電源を落とします。これはハードウェアの保護回路が直接働く現象で、故障ではなく設計どおりの動作です。壊れたのではなく、壊れる前に止まっている、と捉えてください。
CPUの保護が働く温度の目安は、メーカーと世代によって異なります。
- Intel
- 世代とモデルによって差があります。Core i9-14900Kなど第13・14世代はTjMaxが100℃ですが、現行のCore Ultra 200Sシリーズ(Arrow Lake、Core Ultra 9 285Kなど)はIntel公式仕様でMax Operating Temperatureが105℃です。抑えきれずに温度が上がり続けると、保護のため強制的にシャットダウンします
- AMD Ryzen
- Ryzen 7000/9000シリーズの多くはTjMaxが95℃です。例外は前世代のX3Dモデル(Ryzen 7 7800X3DやRyzen 9 7950X3DのX3D側CCDなど)で、キャッシュの発熱に配慮しTjMaxが89℃に抑えられていました。現行のRyzen 9000シリーズのX3Dモデル(9800X3D/9900X3D/9950X3D)はキャッシュをダイの下側に再配置したことで、TjMaxは通常モデルと同じ95℃に引き上げられています。この温度まで上がること自体は異常ではなく、設計上の上限として使い切る前提です
- GPU(NVIDIA GeForceなど)
- スロットルが始まる温度と、強制的にシャットダウンする温度は別々に設定されています。具体的な数値はモデルによって差がありますが、90℃台後半で保護が働くよう設定されている製品が一般的です
確認方法は、HWiNFOなどのモニタリングソフトでログを取りながらゲームをプレイすることです。ログ機能を有効にしておけば、PCが落ちた瞬間の直前の温度が記録に残ります。落ちる直前にCPUまたはGPUの温度が上限付近まで張り付いていたなら、サーマルシャットダウンの可能性が高くなります。モニタリングソフトの具体的な使い方はGPU/CPU温度とクロックの正常値の見方にまとめています。
温度が原因だった場合、確認する順番があります。
- まず埃と設置場所を疑う
- 掃除やファンカーブの調整だけで直ることが多く、費用もかかりません。音の種類から原因を切り分ける方法はゲーミングPCがうるさい原因にまとめています
- 簡易水冷ならポンプを疑う
- ポンプが弱ると、埃を取り除いても温度が戻りません。前兆の見分け方は簡易水冷が壊れかけるとどうなるかで扱っています
- それでも直らないならグリスの劣化を疑う
- 起動直後は正常でも、高負荷が続くと温度が上がっていく場合に当てはまります。塗り直しの目安と手順はCPUグリスの塗り直し方を参照してください
温度が正常な範囲に収まっているのに落ちる場合は、次の原因に進みます。
メモリのEXPO/XMPを無効にして試す
温度が正常なのに落ちる場合、次に疑うのはメモリの動作設定です。DDR5メモリは、規格上の定格より速いプロファイル(IntelのXMP、AMDのEXPO)を有効にして使われることが多く、BTOでも有効な状態で出荷されることがあります。
このプロファイルが不安定だと、ブルースクリーン(停止コード0x1Aや0x50)として現れることもあれば、Windowsが停止コードを記録する前に処理そのものが止まり、ブルースクリーンなしで再起動することもあります。海外のフォーラムでも、EXPO・XMPを有効にした状態でのブルースクリーンなしの突然の再起動は、EXPO・XMPの有効化そのものや、メモリキットの組み合わせ変更、BIOS更新の直後に多く報告されている症状です。
- BIOSでEXPO/XMPを無効にする
- この状態でしばらくゲームをプレイし、再現するかを確認します。定格動作になるのでfpsへの影響はほとんどありません
- 無効化して再発しなくなったら、原因はほぼ確定です
- BIOS(AGESAやマイクロコード)を最新にしてから、もう一度有効にして再挑戦する、あるいは1段階低い速度で使う、という選択肢になります
- 無効化しても再発するなら、メモリ設定は原因ではありません
- 次の電源設定・電源ユニットの確認に進んでください
メモリの枚数と規格の基本的な選び方はゲーミングPCのメモリの選び方で扱っています。
電源設定・省電力機能を確認する
ここは優先度の高い原因ではありませんが、無料でできる確認なので触れておきます。
高速スタートアップは、シャットダウンを完全な終了ではなく休止状態に近い形で行う機能です。この機能自体がゲーム中の突然の電源断を引き起こすという確度の高い報告は多くなく、主に「シャットダウンしたはずが起動時に不具合が出る」「再起動を繰り返す」といった、起動・終了の場面に関する不具合として報告されています。ゲーム中の高負荷時に落ちる症状に直結する可能性は高くないと考えたほうが妥当ですが、無効化しても副作用は起動時間がわずかに伸びる程度なので、他の原因が見つからない場合の確認先の1つとして覚えておいて構いません。コントロールパネルの電源オプションから「電源ボタンの動作を選択する」を開き、「現在利用可能ではない設定を変更します」を選んでから、「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外します。
同様に、USBセレクティブサスペンドやPCI Expressのリンクステート電源管理(ASPM)といった省電力機能が、特定の組み合わせでデバイスの一時的な切断やドライバーの不安定さを引き起こす例も報告されています。ただし、これらは主にスリープからの復帰時や低負荷時の不具合として報告されることが多く、この記事が対象とする「高負荷時に電源そのものが落ちる」症状との結びつきは、メモリや電源ユニットほど強くありません。他の原因をひととおり確認しても再現し続ける場合の、最後に試す選択肢として位置づけてください。PC自体は落ちておらず、コントローラーだけがプレイ中に反応しなくなる場合は、この記事の範囲ではなくPCでコントローラーが認識しない・勝手に切断される原因と対処法で扱っているUSBセレクティブサスペンドの章を確認してください。
電源ユニットを疑う
温度もメモリも問題なく、電源設定を見直しても再現するなら、ここでようやく電源ユニットを検討します。最初に飛びつく原因ではなく、順番の最後のほうに置いているのは、切り分けずに交換すると無駄な出費になりやすいからです。
電源ユニットが原因になるパターンは、大きく2つに分かれます。
- 瞬間的な負荷の跳ね上がりに耐えられない
- 高性能なGPUほど、カタログ上の定格消費電力とは別に、1ミリ秒に満たない瞬間だけ跳ね上がる消費電力(トランジェント負荷)があります。平均では容量が足りているのに、この一瞬に電源側の保護回路が反応して落ちることがあります。ATX 3.0以降はこの跳ね上がりへの耐性を規格として要求していますが、ATX 3.1という表記だけでは判断材料として不十分です。詳しい数値と規格の読み方はゲーミングPCの電源ユニットの選び方にまとめています
- 経年劣化
- 電源ユニット内部の電解コンデンサは、使用年数とともに容量が落ちていきます。劣化が進むと、高負荷時の電圧を安定して支えられなくなり、負荷変動に弱くなります。目安として5〜7年ほどで劣化の影響が出始めるという報告がユーザーコミュニティや修理業者の経験則としてよく見られます(メーカーが公式に保証する耐用年数ではありません)。長年同じ電源ユニットを使い続けているPCほど、この可能性を早めに検討する価値があります。コイル鳴きの変化・異臭・電圧不安定という劣化のサインの見分け方と、BIOSやテスターでの電圧確認方法は電源ユニットの寿命はどれくらい?劣化のサインと交換の目安で詳しく扱っています
配線側の要因も見ておく価値があります。GPUの8ピン補助電源端子が複数ある場合に、分岐ケーブル1本で済ませていると、高負荷時に1本のケーブルへ電流が集中しやすくなります。詳しくはGPU補助電源は分岐ケーブル1本で大丈夫?で扱っています。
確認する方法としては、可能であれば動作確認済みの別の電源ユニットに一時的に交換して再現するかを見るのがもっとも確実です。手持ちがない場合は、購入店やメーカーのサポートに、ここまで確認した内容(温度は正常だった、EXPO・XMPを無効にしても再現した、電源設定も見直した)を伝えたうえで相談してください。
なお、中古で電源ユニット単体や完成品PCを購入している場合は、この経年劣化の影響がより出やすくなります。当サイトは中古のパーツや完成品PCを積極的にはおすすめしていません。理由は価格や保証の有無だけでなく、いざ電源が落ちたときに「もともとの初期不良なのか、前の使用者の元での経年劣化なのか」を自分で切り分けにくいためです。中古を検討する場合でも、電源ユニットのように寿命が読みにくいパーツは特に慎重に見てください。
TDRとの違いをもう一度整理する
ここまで読んで、「画面がチラついて数秒で戻る」症状と混同していないか、念のため確認してください。
GPUドライバーが一定時間(既定で2秒)応答を返さないと、WindowsはTDR(Timeout Detection and Recovery)という仕組みでグラフィックドライバーだけをリセットし、フルの再起動を避けます。画面は一瞬乱れたり暗くなったりしますが、PC自体の電源は落ちていません。1分間に5回以上TDRが起きると、Windowsはブルースクリーン(停止コード0x116)を発生させることがありますが、それも今回の症状とは別の記録になります。仕組みの詳細と原因の切り分けは「ディスプレイドライバーが応答を停止し、正常に回復しました」の原因と直し方にまとめました。
「画面が消えたが、しばらくして戻ってきた」「PCの電源ランプやファンは止まっていなかった」という場合は、TDRかGPUドライバー側の問題である可能性が高く、この記事で扱っている電源断とは切り分けが変わります。画面が黒くなったまま戻らずファンが全開になる場合はゲーム中に黒画面になりグラボのファンが全開になる原因を確認してください。
同様に、PCは正常に起動しているのに、デバイスマネージャーを開くとディスプレイアダプターの項目だけが黄色い感嘆符とともに無効化され「コード43」と表示される場合も、この記事が扱う電源断とは別の症状です。グラフィックボードが認識されない・コード43エラーの原因と対処法で切り分けてください。
まれなケース コンセントや配線側
ここまでのすべてを確認しても再現し、しかも家の中の特定のコンセントやタップを使っているときだけ症状が出る場合は、電気の供給側を疑います。
数十ミリ秒から数秒ほど電圧が落ち込む「瞬時電圧低下」という現象があり、雷が多い時期や、同じ配線上でエアコンや電子レンジなど消費電力の大きい家電が動いたタイミングと重なって起きることがあります。これは停電の統計には現れない現象で、一般的な意味での「停電」とは扱いが異なります。日本の停電そのものは1軒あたり年0.13〜0.17回とかなり少ないため、まず疑うべきは前述のPC内部の原因であり、この配線側の話は最後の確認先です。心当たりがある場合は、タップを変えてみる、コンセントを直挿しにしてみるといった切り分けに加えて、ゲーミングPCにUPSは必要?も参考にしてください。
それでも直らないとき 保証の考え方
ここまでの切り分けを一通り試しても再現し続ける場合は、部品側の初期不良や故障を疑う段階です。
保証を使うかどうかの判断で押さえておきたいのは、多くのBTOメーカーが「分解や改造そのもの」ではなく「それに起因する故障」を保証対象外にしているという構造です。イベントビューアの確認、BIOSでのEXPO・XMPの無効化、電源設定の変更といった、内部を開けずにできる範囲の確認は、通常このような除外条項に触れません。一方で、オーバークロックを行っていた場合や、24時間の連続稼働を除外条件にしているメーカーもあるため、該当する使い方をしていたかどうかは事前に確認しておくと話がスムーズです。各社の保証年数や修理の流れはBTOパソコンが故障したときの修理ガイドに、9社のオーバークロックに関する規定だけを横断比較した内容はBTOでオーバークロックすると保証はどうなるかにまとめています。
なお、届いたばかりの新品PCでこの症状に気づいた場合は、通常の保証修理よりも初期不良の交換対応のほうが条件が有利なことがほとんどです。期限が短い会社では到着後1週間しかないため、OCCTなどで負荷をかけて再現するかを早めに確認しておくと安心です。具体的な手順は新品ゲーミングPCの初期不良チェック手順にまとめました。
サポートに連絡する際は、ここまで確認した内容——落ちるタイミング(高負荷時のみか)、温度のログ、EXPO・XMPを無効にして再現したかどうか、Kernel-Power 41のBugcheckCodeとPowerButtonTimestampの値——を伝えられると、原因の切り分けが早く進みます。
よくある質問
Q.ブルースクリーンは出ないのに、ゲーム中だけPCの電源が落ちます。何を確認すればいいですか?
A.まずイベントビューアーでWindowsログのシステムを開き、ソースが「Kernel-Power」のイベントID 41を確認してください。詳細タブのBugcheckCodeが0以外なら実はブルースクリーンだった可能性が高く、そちらの記事を確認します。0または記録自体がない場合は、電源ユニットの問題だけでなく、サーマルシャットダウンなど他の原因も並行して疑ってください。
Q.Kernel-Power 41が出ていれば、電源ユニットが壊れていると判断していいですか?
A.それだけでは判断できません。BugcheckCodeが0(または記録がない)という結果は、Windowsが停止コードを書き込む前に電力が失われたことを示すだけで、原因が電源ユニットなのか、サーマルシャットダウンなど別の保護機能が働いたのかまでは特定できません。温度のログとメモリのEXPO・XMPを先に確認してください。
Q.温度は正常なのに落ちます。次は何を疑えばいいですか?
A.メモリのEXPO・XMPをBIOSで無効にして、定格の状態でしばらくプレイしてみてください。ブルースクリーンを経由せず突然再起動する症状は、EXPO・XMPが不安定なときにも報告されています。それでも再現するなら、電源設定を確認したうえで電源ユニットの経年劣化や出力不足を検討します。
Q.画面が一瞬暗くなって、すぐ元に戻ります。これも同じ原因ですか?
A.違う可能性が高いです。それはTDR(Timeout Detection and Recovery)というGPUドライバーのリセット機能で、PC自体の電源は落ちていません。この記事が対象とする、ファンも画面もすべて止まって再起動する症状とは切り分けが異なります。
Q.高速スタートアップを切れば直りますか?
A.この記事の症状(ゲームの高負荷時に落ちる)に直結する確度の高い報告は多くありません。高速スタートアップは主に起動・終了時の不具合に関係する機能です。ただし無効化しても大きな副作用はないため、他の原因を確認したうえで試す分には問題ありません。
Q.保証期間中です。自分でEXPO・XMPを切ったり電源設定を見直したりしても大丈夫ですか?
A.多くのBTOメーカーは、内部を分解しない範囲の設定変更を保証対象外にはしていません。イベントビューアの確認、BIOSでのメモリプロファイルの無効化、電源オプションの変更は通常問題になりにくい範囲です。ただしオーバークロックをしていた場合や、24時間連続稼働を除外条件にしているメーカーもあるため、契約内容は事前に確認してください。
Q.コンセント側が原因のこともありますか?
A.まれにあります。数十ミリ秒から数秒ほど電圧が落ち込む瞬時電圧低下という現象で、同じ配線上で消費電力の大きい家電が動いたときや、雷が多い時期に起きやすくなります。ただしこれは他のすべての原因を確認したあとに検討する最後の候補です。
まとめ・次に読みたい記事
ゲーム中だけ電源が落ちる症状は、いきなり電源ユニットを疑わないほうが早く解決します。
最初にやるのはイベントビューアの確認です。Kernel-Power(イベントID 41)のBugcheckCodeが0以外ならブルースクリーンの可能性を、PowerButtonTimestampが0以外なら自分で電源ボタンを押した可能性を、それぞれ切り分けられます。どちらも0(または記録なし)の場合でも、それは「電源ユニットが犯人だ」と確定させる材料ではなく、「停止コードを書く前に電力が失われた」ことを示すだけです。
そこから先は、コストの低い確認から順に進めます。温度をログに残しながらプレイし、サーマルシャットダウンの可能性を見る。次にメモリのEXPO・XMPを無効にして再現するか試す。電源設定も無料で確認できるので併せて見ておく。ここまでで再現しなくなれば、原因はほぼ特定できています。それでも再現する場合に、ようやく電源ユニットの出力不足や経年劣化を検討してください。
画面が一瞬乱れて数秒で戻るだけの症状は、TDRという別の仕組みによるもので、この記事の対象外です。混同しないよう、症状を正確に確認してから対処を始めてください。



