「ゲームを始めたいけれど、Nintendo Switch 2とゲーミングPCのどちらがいいのか」——これはPS5との比較と同じく、購入検討の最初にぶつかる分かれ道です。ただしSwitch 2にはPS5にもゲーミングPCにもない事情がひとつあります。携帯機としても遊べるという点です。
当サイトはゲーミングPCを扱うサイトですが、だからといって全員にPCを勧めるつもりはありません。2026年9月の実売価格で並べると、価格差ははっきりしています。そのうえで、それでもPCを選ぶ理由がある人と、素直にSwitch 2を選んだほうがいい人に分かれます。
この記事では、本体価格・携帯性・ランニングコスト・遊べるタイトルという4つの軸から、正直に整理します。携帯性は、据え置き専用のPS5とゲーミングPCの比較記事にはなかった論点です。
Switch 2も値上げされていました
まず価格から確認します。Switch 2は2026年5月25日に、希望小売価格が改定されました。
- Switch 2 日本語・国内専用モデル — 59,980円
- 49,980円から1万円の値上げです
- Switch 2 多言語対応モデル(マイニンテンドーストア限定)— 69,980円
- こちらは据え置きです
- スプラトゥーン レイダース セット(日本語・国内専用)— 64,980円
- 本体とダウンロード版ソフトのセットで、2026年7月23日発売です
任天堂は値上げの理由として、メモリなど半導体部材のコスト上昇と為替の影響を挙げています。パーツ高騰の波は、ゲーム機にも及んでいたということです。当サイトが追ってきたゲーミングPCの値上がりと同じ流れにあります。あわせてNintendo Switch Onlineの料金も2026年7月1日に改定されており、これは後述します。
5万9,980円のモデルには制約があります
日本語・国内専用モデルは、他のモデルと比べて安く見えます。ただし名前のとおり制約があります。
- 本体の言語は日本語のみ
- 他の言語には設定できません
- 日本アカウント限定
- 国・地域を「日本」に設定したニンテンドーアカウントでのみ使えます
- 基本性能は多言語対応モデルと同じ
- CPU・GPU・画面・ストレージなど、ハードウェアの中身に違いはありません
日本国内で日本語で遊ぶぶんには、この制約はほとんど意味を持ちません。つまり多くの方にとって、Switch 2の実質的な価格は5万9,980円ということになります。
なお発売から1年以上が経った2026年9月時点でも、Switch 2は需要に対して供給が追いつかない場面が続いています。ニンテンドー公式ストアでは抽選販売が続いており、家電量販店やAmazonでも不定期の入荷情報をこまめに確認する必要があります。注文すればほぼ確実に手元に届くBTOゲーミングPCとは、この点で事情が異なります。
本体価格では、Switch 2が圧倒的です
一方のゲーミングPCはどうか。2026年9月11日時点の実売を確認すると、RTX 5060を搭載したモデルが17万4,980円からでした(ドスパラ THIRDWAVE AD-R7X56A-01W)。これが現実的な下限です。
- Switch 2 日本語・国内専用 — 59,980円
- ゲームだけが目的なら、これで足ります。携帯モードなら周辺機器も不要です
- ゲーミングPC(RTX 5060クラス)— 174,980円
- さらにモニターやキーボード、マウスが必要です
本体だけで約2.9倍、周辺機器を含めればさらに開きます。ゲーミングPCはモニターが付属しないため、別途1万5,000円から3万円ほどかかります。キーボードとマウスも必要です。詳しくはゲーミングPCの初期費用はいくら?にまとめました。
一方Switch 2は、本体に7.9インチの画面もコントローラー(Joy-Con)も内蔵されています。携帯モードならテレビもモニターも要りません。据え置いてテレビで遊ぶ場合も、本体に付属するドックで足ります。なおPCもテレビにつなげますが、文字のにじみや遅延に条件があります。詳しくはゲーミングPCをテレビにつないで遊ぶをご覧ください。
中古という選択肢はおすすめしません
価格差を見ると「中古なら安く買えるのでは」と考える方もいるはずです。当サイトでは、中古のSwitch 2も中古PCパーツも基本的にはおすすめしていません。理由は保証の有無よりも、不具合が起きたときに「経年劣化なのか、前の持ち主の使い方が原因なのか」を切り分けにくいことにあります。とくに初心者ほど、この切り分けができずトラブル対応に苦労します。中古PCの判断基準は中古ゲーミングPCは買っても大丈夫?にまとめています。
ただしランニングコストは逆転します
本体価格の差は、長く使ううちに少し縮まります。理由が2つあります。
オンライン対戦の費用
Switch 2でオンライン対戦をするには、Nintendo Switch Onlineへの加入が必要です。個人プランは2026年7月1日の改定で、年2,400円から年3,000円に上がりました。ファミコン・スーパーファミコンなどの追加コンテンツまで使いたい場合は「+追加パック」が必要で、こちらは個人プランが年5,900円です。
一方、PCのオンライン対戦は基本的に無料です。Steamのマルチプレイに追加費用はかかりません。
5年間で計算すると、Switch 2側(基本プランのみ)には15,000円が上乗せされます。PS5のPlayStation Plus(年6,800円)と比べればかなり安いものの、無料のPCとの差は残ります。
ソフトの価格
もうひとつがソフト代です。Switch 2の主要タイトルは1本8,980円から9,980円が相場になっており、これは前世代のSwitchより1,000円から2,000円ほど高い水準です。
一方PC版は、同じタイトルでも定価が安いことがあり、加えてSteamのセールが強力です。少し前の作品であれば、数百円から数千円で買えることも珍しくありません。年に何本買うかで差は変わりますが、たくさん遊ぶ方ほどPC側が有利になります。加えてPCにはXbox Game Passという選択肢もあり、月1,300円から新作を含むカタログが遊べます。損得の目安はPC Game Passの料金とプラン比較にまとめました。
携帯性ではSwitch 2にしかない強みがあります
ここまでの価格差だけを見れば、Switch 2を選ぶ理由は明確です。ただしSwitch 2には、PS5にはないもうひとつの価値があります。持ち歩けることです。
Switch 2は7.9インチの液晶画面を内蔵しており、携帯モードなら単体でどこでも遊べます。通勤・通学中の電車内、旅行先、外出先の待ち時間。テレビもモニターも電源も要らず、そのまま画面を開けば遊べるという体験は、据え置き専用のゲーミングPCには原理的に再現できません。バッテリー駆動時間はタイトルにもよりますが、約2〜6.5時間が公式の目安です。
もちろんゲーミングPCの世界にも、持ち歩ける機種はあります。ROG Xbox AllyやLegion Goといった携帯ゲーミングPCです。ただし価格は2026年8月時点で12万9,800円からと、Switch 2の2倍以上します。Windowsのゲームがそのまま遊べる自由度と引き換えに、価格も重さもワンランク上がると考えてください。詳しくは携帯ゲーミングPCの選び方にまとめています。
「ゲームだけを、安く、持ち歩いて遊びたい」なら、この時点でSwitch 2に軍配が上がります。
遊べるタイトルが違います
価格の次に大きいのが、ここです。
- Switch 2でしか遊べないもの
- マリオカート ワールド、ドンキーコング バナンザ、スプラトゥーン レイダースなど任天堂の主要タイトルです。PS5の独占タイトルと違い、任天堂の看板シリーズは他機種やPCへほとんど移植されません。マリオ・ゼルダ・ポケモン・スプラトゥーンといったIPがPCに来る可能性は、現状ほぼゼロと考えてよいでしょう
- PCでしか遊べないもの
- インディー作品の幅、MODによる拡張、古い作品、そして基本無料のPCゲームが該当します。Steamのライブラリ規模はSwitch 2のニンテンドーeショップとは桁が違います
- どちらでも遊べるもの
- サードパーティの大型タイトルの多くはこちらです。ただしSwitch 2版はハードウェアの制約で、解像度やフレームレートがPC版より抑えられていることが一般的です
判断としては、遊びたいタイトルが決まっているなら、それがどちらで動くかを先に確認するのがいちばん確実です。当サイトでは人気ゲーム別おすすめゲーミングPC一覧でタイトルごとに整理しています。
PCを選ぶ理由があるのはこういう人
ここまでの流れだと「Switch 2でいいのでは」と思われるかもしれません。実際、ゲームだけが目的で、携帯性も重視するなら多くの方にとってそのとおりです。
そのうえで、PCが明確に有利になる場面を挙げます。
- ゲーム以外にも使う
- 動画編集、配信、イラスト制作、プログラミング学習、仕事。PCは1台で兼ねられます。Switch 2はゲーム専用機です
- 高いフレームレートや高い解像度で遊びたい
- Switch 2は携帯モードで最大120fps、据え置きでも4Kは60fpsが上限です。競技系のタイトルを144Hz以上のモニターで遊ぶなら、PCが必要になります
- 遊びたいタイトルがPCにしかない
- MODを使いたい、基本無料タイトルを遊びたい、フォートナイトやVALORANTのような競技系タイトルを本気で遊びたい、といった場合です
- 配信をしたい
- エンコードや配信ソフトの自由度はPCが圧倒的です。詳しくは配信・ゲーム実況用ゲーミングPCの選び方をご覧ください
- 自分で拡張・修理したい
- パーツを足す、壊れたところだけ替える、性能を上げる。Switch 2にはできない使い方です
なお、PCでもJoy-Conに近い操作感が欲しい場合はコントローラーを使えます。選び方はゲームパッドの選び方を参考にしてください。
逆に、上のどれにも当てはまらないなら、Switch 2のほうが合理的です。5万9,980円で始められて、しかも持ち歩けます。
迷ったときの判断手順
- 1. 遊びたいタイトルを確認する
- 任天堂の看板タイトルが目当てならSwitch 2、PC専用ならPC。ここで決まるなら、それ以上悩む必要はありません
- 2. 持ち歩いて遊ぶか、据え置きで使うかを考える
- 通勤・通学や旅行先でも遊びたいならSwitch 2が圧倒的に有利です。自宅の机やテレビの前だけで使うと決まっているなら、この軸は考えなくて構いません
- 3. ゲーム以外に使うか考える
- 作業や制作、配信にも使うならPC。ゲームだけならSwitch 2で足ります
- 4. 予算を確認する
- 周辺機器込みでPCは約19万円からになります。Switch 2なら5万9,980円から始められます
- 5. 迷ったらSwitch 2から始めるのも手です
- 後からPCを足すことはできます。ただし本体の入手には抽選や再入荷のチェックが必要になる場合があるので、購入は決めたら早めに動くのが安全です
なお、PCを買うと決めた場合の予算の組み方は予算別おすすめゲーミングPCに、いま買うべきかという時期の判断は今買うべきか待つべきかにまとめています。
よくある質問
Q.Switch 2とゲーミングPC、どちらが安いですか?
A.本体価格ではSwitch 2が圧倒的に安くなります。日本語・国内専用モデルが59,980円、ゲーミングPCの現実的な下限が174,980円で、約2.9倍の差があります。加えてPCはモニターや周辺機器も必要です。ただしオンライン対戦の費用はSwitch 2が年3,000円、PCは基本無料なので、長く使うほど差はやや縮まります。
Q.59,980円のSwitch 2には何か制約がありますか?
A.本体の言語が日本語のみで、国・地域を「日本」に設定したニンテンドーアカウントでしか使えません。性能自体は多言語対応モデル(69,980円)と同じです。日本国内で日本語で遊ぶぶんには、実用上の制約はほとんどありません。
Q.Switch 2は値上げされたのですか?
A.はい。2026年5月25日に日本語・国内専用モデルの希望小売価格が49,980円から59,980円へ改定されました。多言語対応モデルの69,980円は据え置きです。Nintendo Switch Onlineの料金も2026年7月1日に改定され、個人プランの年間料金が2,400円から3,000円へ上がりました。
Q.Switch 2はいつでも自由に買えますか?
A.2026年9月時点でも需要が供給を上回る場面があり、ニンテンドー公式ストアでは抽選販売が続いています。家電量販店やAmazonなどでも不定期の入荷情報を確認する必要があり、注文すれば決まった納期で作られて届くBTOゲーミングPCとは、この点で事情が異なります。
Q.ゲーミングPCを選ぶべきなのはどんな人ですか?
A.ゲーム以外にも使う方、144Hz以上の高フレームレートで遊びたい方、フォートナイトやVALORANTのような競技系タイトルを本気で遊びたい方、配信をしたい方、自分で拡張や修理をしたい方です。これらに当てはまらず、ゲームだけが目的で持ち歩きたいなら、Switch 2のほうが合理的です。
Q.両方買う必要はありますか?
A.多くの方には不要です。ただし任天堂の看板タイトルとPC専用の競技系タイトルの両方を本気で遊びたい場合や、外出先はSwitch 2・自宅では高画質のPCといった使い分けをする方もいます。まずはどちらか一方から始めて、必要になってから足すほうが無駄がありません。
Q.Switch 2から始めて、後からPCに移れますか?
A.移れます。セーブデータの引き継ぎはタイトルによって対応状況が異なりますが、基本的にはできないと考えておくのが安全です。手元のSwitch 2を売ること自体は問題ありませんが、当サイトでは中古の購入は基本的におすすめしていません。迷っているなら、初期費用の低いほうから始めるのも合理的な選択です。
まとめ・次に読みたい記事
価格だけを見れば、Switch 2のほうが圧倒的に安く始められます。日本語・国内専用モデルなら5万9,980円で、ゲーミングPCの現実的な下限17万4,980円とは約2.9倍の差があります。周辺機器を含めればさらに開きます。
一方でオンライン対戦の費用差はPS5ほど大きくなく、Switch 2が年3,000円、PCは基本無料です。ソフトもPCのほうが安く買える傾向があるため、長く遊ぶほど差は縮まります。
そしてSwitch 2にしかない価値が携帯性です。持ち歩いてどこでも遊べるという体験は、据え置き型のゲーミングPCには再現できません。判断の順番としては、遊びたいタイトル → 持ち歩くかどうか → ゲーム以外に使うか → 予算の順に見てください。ゲームだけが目的で、しかも持ち歩きたいなら、Switch 2を選ぶのは十分に合理的です。PCが勝つのは、用途が広がるときと、遊びたいタイトルがPCにしかないときです。



