映画『ハロウィン』のマイケル・マイヤーズを操作して住民を追い詰める側と、彼から逃げ延びるヒーロー側に分かれて戦う1vs4の非対称ホラー『Halloween: The Game』(通称『ハロウィン ザ・ゲーム』)が、2026年9月8日にSteamで配信を開始しました。開発は『Friday the 13th: The Game』や『Predator: Hunting Grounds』を手がけてきたIllFonic、発行はIllFonic PublishingとGun Interactiveです。
早期アクセス開始からわずか数日で同時接続者数が急伸し、非対称ホラーというニッチなジャンルとしては異例の立ち上がりを見せています。一方で、発売から日が浅いタイトルにありがちな最適化不足も指摘されており、公式のシステム要件の数字をそのまま信じてよいのか判断に迷う時期でもあります。
この記事では、Steam公式ストアのシステム要件を直接確認したうえで、その数字の読み方、発売直後に報告されている実際の動作状況、予算別のおすすめBTO構成までまとめます。あわせて、PS5の日本版が発売中止になったというニュースがPC版にどう関係するのかも整理しました。
先に結論
発売直後で実測ベンチマークがまだ少ない段階のため、以下は公式要件と発売直後のプレイヤー報告を踏まえた目安です。2026年9月11日時点のBTO価格を基準にしています。
公式の最低ラインに近い構成(1080p・画質を下げて安定重視)
17万円前後が目安。公式の最低GPUはGTX 1660+/RX 590+ですが、最適化不足の報告を踏まえてワンランク上のRTX 5060クラスを起点にしています。
- GPU
- RTX 5060 8GB
- CPU
- Ryzen 7 5700X
- メモリ
- 16GB
公式推奨ラインに乗せる(本命・1080p〜1440pで安定動作)
20万円前後が目安。公式推奨のRTX 3000シリーズ/RX 7000シリーズ帯にしっかり乗る構成です。
- GPU
- RTX 5060 Ti 16GB
- CPU
- Ryzen 5 7500F
- メモリ
- 16GB(公式推奨は32GB)
最適化不足を見込んで余裕を持たせる
27〜28万円前後が目安。発売直後特有の重さに備えて、公式推奨よりワンランク上の余力を確保します。
- GPU
- RTX 5070 12GB
- CPU
- Ryzen 7 7700
- メモリ
- 16GB(32GB化を推奨)
このゲームは公式スペックの数字だけを見ると軽めに映りますが、発売から日が浅い今の時点では、公式の数字より一段余裕を持たせておくのが安全だと考えています。理由は以下で説明します。
公式の動作環境
Steam公式ストアページのAPIから2026年9月11日時点で直接取得した動作環境は次のとおりです。
- 最低
- OS: Windows 11 64bit/CPU: Intel LGA1200以降 または AMD AM4以降(Zen 2以降)/メモリ: 16GB/GPU: GTX 1660以上・RX 590以上・Arc A770以上(1080p・30fps想定)/DirectX: 12/ストレージ: 45GB(SSD/NVMe必須)/ネットワーク: ブロードバンド常時接続必須
- 推奨
- OS: Windows 11 64bit/CPU: Intel LGA1700以降 または AMD AM5以降/メモリ: 32GB/GPU: RTX 3000シリーズ または RX 7000シリーズ(4K・30fps想定)/DirectX: 12/ストレージ: 45GB(SSD/NVMe必須)/ネットワーク: ブロードバンド常時接続必須Steamストアページで確認する
Steamのカテゴリ表記には「シングルプレイヤー」も含まれていますが、最低要件の時点でブロードバンドの常時接続が必須と明記されています。1人で遊ぶつもりでも、オフライン環境では起動できない可能性がある点は覚えておいてください。
数字だけでは見えない3つの注意点
この動作環境、よく読むと他の新作とは違う書き方が3つあります。
- CPUは型番ではなくソケット世代でしか示されていない
- 「Ryzen 5 3600以上」のような具体的な型番ではなく、最低はIntel LGA1200/AMD AM4(Zen 2)以降、推奨はIntel LGA1700/AMD AM5以降という、ソケット世代だけの表記です。裏を返せば要求はかなり緩く、AMDならZen 2世代のRyzen 5 3600クラスでも最低ラインはクリアでき、AM5(Zen 4以降)に乗り換えていれば推奨ラインに届く計算です。
- 最低GPUにArc A770が名指しで並ぶ
- 最低要件のGPUは「GTX 1660以上/RX 590以上/Arc A770以上」。GTX 1660とRX 590はどちらも2019年前後のミドルロー級ですが、Arc A770はそれよりワンランク上のカードです。断定はできませんが、Intel Arc特有のドライバオーバーヘッドを踏まえ、同じ体感を得るために一段上のカードを指定した可能性があります。Arc環境で遊ぶ場合は、公式ラインより余裕を見ておくと安心です。
- 推奨の到達目標は『4K・30fps』であって60fpsではない
- 多くの新作は推奨=1440p・60fps前後を指すことが多いですが、本作の推奨要件の但し書きは4K・30fps。つまり推奨GPU(RTX 3000シリーズ/RX 7000シリーズ)を積んでも、想定されているのは4Kで30fpsという保守的な目標です。1080p〜1440pで60fps以上の安定を狙うなら、この『推奨』の数字をそのまま基準にしないほうが無難です。
発売直後の実際のところ
公式要件の数字自体は、近年のUnreal Engine 5タイトルの中では控えめな部類です。ただし発売直後という時期を踏まえると、額面どおりには受け取れない事情もあります。
開発元のインタビューによれば、本作はUnreal Engine 5で開発されており、マイケル・マイヤーズのマスクの質感や動的ライティングなど、視覚表現の強化にUE5の恩恵を活かしたとされています。一方で複数のレビューでは、発売直後のPC版最適化について、スタッター(一瞬のカクつき)やフレームドロップ、入力遅延が目立つと指摘されています。批評家によるMetacriticのメタスコアは72点(Mixed〜Average寄り)で、雰囲気やマイケル・マイヤーズになりきる体験を評価する声がある一方、技術的な作り込み不足を指摘する声も目立つという、二極化した評価になっています。Steamのユーザーレビューも公開直後は日々変動していますが、複数の集計サイトを横断すると「やや好評」(肯定的な評価がおおむね7割前後)という評価が優勢です。
アップスケーリング機能については、Steamの動作要件テキスト自体に明記はないものの、実際にプレイした複数のレビュー・攻略記事でNVIDIA DLSS・AMD FSR・Intel XeSSの3方式に対応していることが確認されています。グラフィック設定にはレイトレーシング反射(Ray Traced Reflections)の項目もありますが、必須ではなく任意の設定項目で、発売直後の状態ではパフォーマンス優先でオフ、あるいはEffects・Foliage・Shadow・グローバルイルミネーションといった項目を下げ、DLSS/FSR/XeSSをバランスモード以上で使うことが複数の攻略記事で推奨されています。
こうした状況を踏まえると、いま『Halloween: The Game』用にPCを選ぶなら、公式の推奨ラインぴったりではなく、一段余裕を持たせておくのが賢明です。パッチによる最適化改善が進めば、この記事の目安も見直す必要が出てくる可能性があります。
早期アクセス開始からの盛り上がりも、このタイトルの特徴です。
歴代の非対称ホラーゲーム・Steamローンチ時ピーク同時接続者数(概算)
海外メディアの報道をもとにした概算値です。公式の確定集計ではなく、各ゲームの発売当時のSteamDB等の実測をもとにした報道ベースの数字である点にご注意ください(2026年9月時点)
報道によれば、本作のピーク同時接続者数は3万人を超え、非対称対戦ホラーというジャンルのSteamローンチとしては過去最大規模だったと伝えられています。同じ非対称対戦ホラーのDead by Daylightも9年以上運営が続く人気タイトルですが、こちらは公式の推奨スペックが2016年の発売当時のまま更新されていないという、別の意味で注意が必要なタイトルです。発売間もない本作とは事情が異なるので、あわせて読み比べてみてください。
ジャンルは異なりますが、同じ週の2026年9月11日には100人対戦の大規模ミリタリーFPS「WARDOGS」もアーリーアクセスを開始し、同時接続者数33万人超という異例の立ち上がりを見せています。2026年9月上旬は新作の当たり週だったと言えそうです。
予算別のおすすめBTO構成
2026年9月11日時点でドスパラ公式サイトを直接確認したBTO完成品の目安です。GPU・メモリの価格は変動が激しい局面なので、購入前に最新価格を確認してください。標準構成はいずれもメモリ16GBで、公式推奨の32GBにするには増設費用が別途かかる点も踏まえて選んでください。
- エントリー(1080p・設定を下げて安定重視)/約17.5万円
- Ryzen 7 5700X + RTX 5060 8GB + 16GB DDR4 + 500GB NVMe SSD。THIRDWAVE「AD-R7X56A-01W」が174,980円(税込)です。CPUは公式の最低ライン相当ですが、GPUに余裕を持たせることで最適化不足の影響を吸収しやすくしています。ドスパラ公式で確認する
- 本命(1080p〜1440pで安定動作)/約22万円
- Ryzen 5 7500F + RTX 5060 Ti 16GB + 16GB DDR5 + 500GB NVMe SSD。THIRDWAVE「AD-R5A56C-01B」が219,980円(税込・2026年9月13日に204,980円から値上がりを確認)です。CPUは公式推奨のAM5世代に乗り、VRAM 16GBで余裕もあります。公式推奨の32GB化を狙うなら、ここから1〜2万円ほどの増設費用を見込んでください。ドスパラ公式で確認する
- 上位(最適化不足を見込んで余裕を持たせる)/約27.5万円
- Ryzen 7 7700 + RTX 5070 12GB + 16GB DDR5 + 500GB NVMe SSD。GALLERIA「XPR7M-R57-GD」が274,980円(税込)です。公式推奨の到達目標(4K・30fps)を明確に上回る余力があり、発売直後のパッチによる要求変化にも耐えやすい構成です。ドスパラ公式で確認する
予算帯ごとの選び方は20万円台のゲーミングPC・30万円台のゲーミングPCにも詳しくまとめています。ストレージは公式要件で45GBですが、SSD/NVMe必須という条件は明記されているので、HDDしか搭載していない古いPCでは条件を満たせない点にも注意してください。
PS5日本版は発売中止、でもPCなら問題なく遊べます
本作をめぐって、2026年9月上旬に大きなニュースがありました。PS5向けの国内パッケージ版の発売が中止になったのです。
理由は、作中に含まれる暴力表現とヌード描写について、CEROの国内レーティングを取得できなかったためと報じられています。PlayStation Storeの商品ページはすでに削除され、予約していたユーザーには返金対応が行われています。当初の発売予定日は9月9日でした。
一方で、Xbox Series X|S版、そしてPC(Steam)版は日本国内でも予定どおり販売するとされています。実際、Steamの日本向けストアでは、標準版5,100円・デラックス版7,350円で通常どおり配信されており(2026年9月11日時点)、年齢確認の画面を通過すればそのまま購入・ダウンロードできます。
これは、Steamのようなプラットフォームが、家庭用ゲーム機のようにCERO審査を経由した流通を前提としていないためです。暴力表現やヌードを含む海外ゲームがPC版では普通に配信される一方、コンシューマー機では審査の兼ね合いで発売中止や延期になるケースは、このタイトルに限らずたびたび起きています。Steamのストアページに掲載されているコンテンツの注記には、暴力的なコンテンツ・血と流血・頻繁な暴力・性的表現・ヌード・薬物使用(大麻・ビール)への言及が含まれています。共有PCで遊ぶ場合など、家庭の環境によっては事前に把握しておいたほうがよい内容です。
そのほか押さえておきたいこと
- 開発元と発行元
- 開発はIllFonic。『Friday the 13th: The Game』(2017年)や『Predator: Hunting Grounds』(2020年)、『Ghostbusters: Spirits Unleashed』など、非対称マルチプレイヤーを専門にしてきたスタジオです。発行はIllFonic PublishingとGun Interactive。Gun Interactiveは『Friday the 13th: The Game』でもIllFonicと組んだ間柄で、『The Texas Chain Saw Massacre』(2023年)の発行元でもあります。
- 発売日と価格
- Steam版は2026年9月8日発売(デジタルデラックス購入者向けの早期アクセスは9月4日開始)。標準版5,100円、デラックス版7,350円です(Steam表示価格、2026年9月11日時点)。
- 対応OSはWindows 11のみ
- 最低要件の時点でWindows 11 64bit専用です。Windows 10環境では動作要件を満たしません。
- 日本語に対応
- 対応言語には日本語が含まれます(英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、日本語、中国語簡体字、ロシア語、韓国語、ポルトガル語ブラジルの表記あり)。
よくある失敗
- 推奨GPUがRTX 3000シリーズだから軽いと決めつける
- 推奨の到達目標は4K・30fpsという保守的な数字で、60fps以上の快適さを保証するものではありません。発売直後は最適化不足の報告もあるため、公式ラインぴったりの構成では不安が残ります。
- メモリを公式最低の16GBのままにする
- 推奨要件は32GBです。BTOの標準構成はメモリ16GBのままのことが多いので、快適さを求めるなら増設を検討してください。
- Windows 10のまま購入しようとする
- 最低要件の時点でWindows 11専用です。買い替えを検討している場合はOSも合わせて確認してください。
- オフラインでも1人プレイできると思い込む
- シングルプレイヤーのカテゴリはありますが、最低要件の時点でブロードバンドの常時接続が必須と明記されています。回線がない環境では起動できない可能性があります。
- PS5版が発売中止だからPC版も見送れると誤解する
- 発売中止はPS5の国内パッケージ版に限った話です。Xbox Series X|S版とPC(Steam)版は日本国内でも通常どおり配信されています。
よくある質問
Q.Halloween: The Gameの推奨スペックはどれくらいですか?
A.Steam公式の推奨要件は、Windows 11・Intel LGA1700以降またはAMD AM5以降のCPU・メモリ32GB・RTX 3000シリーズまたはRX 7000シリーズのGPU・ストレージ45GB(SSD/NVMe必須)です。この構成で4K・30fpsを想定していますが、60fps以上の快適さを目指すならもう一段上の構成が安心です。
Q.実際にはどのくらいのGPUを選べばいいですか?
A.発売直後は最適化不足の報告があるため、公式推奨のRTX 3000シリーズ/RX 7000シリーズ相当ぴったりではなく、現行のRTX 5060 Ti 16GB〜RTX 5070クラスを目安にすると安心です。パッチによる最適化改善が進めば、必要スペックの目安も下がっていく可能性があります。
Q.CPUは何を選べばいいですか?
A.公式要件はソケット世代でしか示されておらず、最低はAMD AM4(Zen 2)以降、推奨はAM5以降です。具体的なCPU型番の指定がない分、要求はかなり緩やかで、GPU優先で予算を配分してかまいません。
Q.DLSSやFSRには対応していますか?
A.Steamの動作要件テキスト自体に明記はありませんが、実際にプレイした複数のレビューでNVIDIA DLSS・AMD FSR・Intel XeSSの3方式への対応が確認されています。パフォーマンスを優先するなら、バランスモード以上での使用が勧められています。
Q.レイトレーシングは必須ですか?
A.必須ではありません。グラフィック設定にレイトレーシング反射の項目がありますが、任意の設定です。発売直後の状態ではパフォーマンス優先でオフにすることが複数の攻略記事で推奨されています。
Q.ストレージはどのくらい必要ですか?
A.公式要件は最低・推奨とも45GBです。あわせてSSD/NVMeが必須と明記されているので、HDDのみの環境では条件を満たせません。
Q.オフラインでも1人で遊べますか?
A.シングルプレイヤーのカテゴリはありますが、最低要件の時点でブロードバンドの常時接続が必須と明記されています。1人プレイでも回線が必要になる可能性があります。
Q.PS5版が発売中止になったと聞きましたが、PC版は買えますか?
A.買えます。発売中止になったのはPS5の国内パッケージ版のみで、理由は作中の暴力表現・ヌード描写についてCEROの国内レーティングを取得できなかったためと報じられています。PC(Steam)版とXbox Series X|S版は日本国内でも通常どおり配信されており、Steamでは年齢確認を通過すれば購入・プレイできます。
まとめ・次に読みたい記事
『Halloween: The Game』の公式スペックは、数字だけを見れば控えめです。ですが推奨要件の到達目標が4K・30fpsという保守的な設定であること、CPU要件がソケット世代でしか示されていないこと、そして発売直後という時期特有の最適化不足を踏まえると、公式ラインぴったりの構成では心もとないのが実情です。
現実的な本命は、公式推奨のAM5世代CPUとRTX 5060 Ti 16GBを組み合わせた20万円前後の構成です。予算に余裕があるなら、発売直後のパッチによる要求変化にも耐えやすいRTX 5070クラスまで上げておくと安心できます。PS5の国内パッケージ版が発売中止になったニュースが話題ですが、PC版はレーティングの制約を受けずに通常どおり遊べる点も、この機会に押さえておいてください。



