国内BTOの二大巨頭、ドスパラとパソコン工房。個別の評判やドスパラ対G-Tune、パソコン工房対フロンティアといった比較記事はよく見かけますが、この2社を正面から突き合わせた記事は意外と多くありません。どちらも知名度が高いぶん、「結局どっちが得なのか」が逆に分かりにくくなっています。
2026年8月27日時点で、両社の実売価格をGPUの帯ごとに調べ直しました。結論から言うと、すべての帯でドスパラのほうが本体価格は安くなっています。ただし差の大きさは帯によってまったく違い、RTX 5060帯では9万円を超える一方、RTX 5070帯では5,000円を切ります。しかもRTX 5070 Ti以上になると、パソコン工房がメモリを32GBにすることで差を大きく縮めてきます。
この記事では型番と価格を実際に突き合わせたうえで、保証・返品・納期といった価格以外の条件も並べます。GPUを決めたら、あとはこの記事の該当帯だけ読めば判断できるように作りました。
先に結論
- エントリー帯(RTX 5060・5060 Ti 16GB)はドスパラです
- 同じ価格帯で比べると2万〜9万円以上の差がつきました。今すぐ安く買いたいならここは迷う必要がありません
- RTX 5070は価格でなく中身で選ぶ帯です
- 本体価格の差はほぼないので、CPUがRyzen 7 7800X3Dで簡易水冷まで付くパソコン工房のほうが実質お得という見方もできます
- RTX 5070 Ti・RTX 5080はメモリ容量で判断してください
- パソコン工房は同じCPU・同じSSD容量でもメモリが標準で32GB。DDR5が高騰しているいま、この差額は増設費用より安いことが多いです
- 急いでいるならドスパラ一択です
- 在庫モデルなら当日〜翌日出荷。パソコン工房は受注生産で1〜2週間かかります
価格をGPUの帯ごとに調べました
各社の公式サイトで、新品・在庫ありの製品を対象に、GPUごとの最安構成を確認しました(2026年8月27日時点・税込)。
RTX 5060帯
RTX 5060搭載モデルの本体価格
2026年8月27日時点・税込。ドスパラ=THIRDWAVE AD-R7X56A-01W(Ryzen 7 5700X/16GB DDR4/500GB)、パソコン工房=LEVEL-M88M-225F-RKX(Core Ultra 5 225F/16GB DDR5/1TB)
差は9万5,820円です。パソコン工房のほうがCPUは新しく、SSDも1TBとドスパラの倍ありますが、それでも説明がつく差ではありません。実はパソコン工房にも同じRyzen 7 7700・16GB・500GBで16万9,800円という構成が過去にありましたが、確認時点では完売していました。在庫が復活すれば差は縮む可能性がありますが、いま選べる中ではこの帯はドスパラが明確に有利です。
RTX 5060 Ti 16GB帯
RTX 5060 Ti 16GB搭載モデルの本体価格
2026年8月27日時点・税込。ドスパラ=THIRDWAVE AD-R7X56C-01B(Ryzen 7 5700X/16GB DDR4/500GB)、パソコン工房=LEVEL-M1AM-R77-SSXB(Ryzen 7 7700/16GB DDR5/500GB)
差は2万4,820円です。ただしパソコン工房はCPUが1世代新しいRyzen 7 7700で、メモリもDDR5です。単純な値段だけでなく中身を見ると、この帯の差は納得できる範囲に収まっています。
RTX 5070帯
RTX 5070搭載モデルの本体価格
2026年8月27日時点・税込。ドスパラ=THIRDWAVE AD-R7A57A-01B(Ryzen 7 7700/16GB DDR5/500GB)、パソコン工房=LEVEL-M1AM-LCR78D-TKX(Ryzen 7 7800X3D/16GB DDR5/500GB・簡易水冷)
ドスパラの最安はTHIRDWAVE AD-R7A57A-01Bで22万9,980円です。ただしゲーミング向けのGALLERIA XPR7M-R57-GDだと、まったく同じ構成で25万9,980円になります。ブランドの違いだけで3万円上がる計算です。
パソコン工房はLEVEL-M1AM-LCR78D-TKX(Ryzen 7 7800X3D/16GB DDR5/500GB・簡易水冷)で26万4,800円です。THIRDWAVEと比べると3万4,820円高くなりますが、同じRyzen 7 7700同士のGALLERIAと比べれば差はわずか4,820円です。その4,820円で、ゲーム用途では明確に上のグレードにあたるRyzen 7 7800X3Dと簡易水冷クーラーが手に入ります。この帯だけは、本体価格の安さより中身で選んだほうがよさそうです。
RTX 5070 Ti帯
RTX 5070 Ti搭載モデルの本体価格
2026年8月27日時点・税込。ドスパラ=GALLERIA XPR7A-R57T-GD(Ryzen 7 7700/16GB DDR5/1TB)、パソコン工房=LEVEL-R7B6-R77-UKX(Ryzen 7 7700/32GB DDR5/1TB・セール価格)
ここからCPUとSSD容量をそろえて比較できます。ドスパラはGALLERIA XPR7A-R57T-GD(Ryzen 7 7700/16GB DDR5/1TB)で36万4,980円。パソコン工房はLEVEL-R7B6-R77-UKX(Ryzen 7 7700/32GB DDR5/1TB)で37万9,800円(セール価格、通常は38万9,800円)です。CPUとSSDが同じ条件だと、差はわずか1万4,820円まで縮まります。
しかもパソコン工房はメモリが32GBと、ドスパラの倍です。2026年はDDR5メモリの品薄と値上がりが続いており、16GBを32GBに増設する費用は市場価格でも1万5,000円を軽く超えます。この帯に関しては、パソコン工房のほうが実質的な割安感があります。
RTX 5080帯
RTX 5080搭載モデルの本体価格
2026年8月27日時点・税込。ドスパラ=GALLERIA XPR7A-R58-GD(Ryzen 7 7700/16GB DDR5/1TB)、パソコン工房=LEVEL-R7B6-R77-VKX(Ryzen 7 7700/32GB DDR5/1TB)
ドスパラはGALLERIA XPR7A-R58-GD(Ryzen 7 7700/16GB DDR5/1TB)で39万9,980円。パソコン工房はLEVEL-R7B6-R77-VKX(同じRyzen 7 7700/32GB DDR5/1TB)で45万9,800円です。CPUとSSDをそろえても差は5万9,820円まで開くので、RTX 5070 Ti帯とは違い、メモリ倍増の対価にしては大きい差といえます。
なお、パソコン工房には2026年8月6日に登場した認定再生メモリ採用の「Memory Re」シリーズもあり、Ryzen 7 9800X3D・16GB・1TBの構成なら44万4,800円で買えます。上位CPUを積みながらドスパラとの差は4万4,820円まで縮まるので、メモリ容量にこだわらないならこちらも比較対象になります。
パソコン工房は「猛進!怒涛のAMD祭」など随時セールが動いており、Ryzen搭載モデルの一部は表示価格から数千円〜1万円引きになっていました。時期によって価格は変動するので、購入前に公式サイトで最新価格を確認してください。
保証は条件がまったく逆です
価格の次に大きい違いがここです。両社の保証規定を読み比べると、期間よりも受け方の条件が対照的でした。
- ドスパラの標準保証は持込修理のみです
- 標準1年で、自然故障のみが対象です。修理は店舗への持ち込みが前提になります。延長保証(3年で購入金額の10%、5年で18%)に入ると指定業者による引き取りに変わり、往復送料は同社負担になります。預かり修理中の代替機の貸し出しはありません
- パソコン工房は郵送費が最初から同社負担です
- 標準1年で、PC本体・CPU・マザーボードが対象です(キーボードやマウスなどの周辺機器は6か月、ケーブル等の消耗部品は保証なし)。通常の郵送修理は送料がかかりません。全国約80店舗に予約なしで持ち込むこともできます。延長保証は3年・4年から選べ、実際に見積もると本体価格に対して3年で約10%、4年で約15%が加算されました
- 改造への対応が正反対です
- パソコン工房は「元に戻せる範囲の改造」を保証対象外にしないと規約に明記しています。ドスパラは改造に起因する故障を対象外としているため、自分でメモリやSSDを増設する予定があるなら差が出ます
- 物損への備えはドスパラのほうが条件が明確です
- ドスパラのセーフティサービスは月額980円で、落下や水濡れなど過失事故に対応します。本体は最長5年、免責は1〜3年目がなく、4〜5年目は一律5,000円です。パソコン工房にも物損保証付きの延長保証がありますが、具体的な条件は個別の見積もりで確認する必要があります
- 返品はどちらも原則できません
- 両社とも受注生産のため、お客様都合での返品・キャンセルは基本的に受け付けていません。BTO9社のうち返品に対応しているのはマウス・ツクモ・Dellの3社のみです
各社の保証を横断的に比べた内容はBTOパソコンが故障したときの修理ガイドにまとめています。
納期はドスパラが明確に速いです
ここは価格や保証と違い、覆りません。
- ドスパラは在庫モデルなら当日〜翌日出荷です
- 受注生産が基本のBTOのなかでは、はっきり速い部類です。急いでいるなら第一候補になります
- パソコン工房は1〜2週間が目安です
- 今回確認した商品ページはすべて「出荷予定 1〜2週間(最大2週間)」という表示で統一されていました。受注生産の性質上、ここは価格や構成では埋まりません
- 急ぐかどうかを先に決めてください
- GPUの帯やメモリ容量で迷う前に、いつまでに欲しいかを決めておくと選びやすくなります
支払いと店舗の違い
- 分割の無料回数はどちらも最大48回です
- 20万円台のPCなら月々5,000円弱になります。ここでは差がつきません
- ペイディ(Paidy)はパソコン工房のみ対応です
- ドスパラは非対応なので、後払いを使いたい場合はパソコン工房が選択肢になります
- 店舗数はパソコン工房のほうが多いです
- パソコン工房は全国約80店舗・約40都道府県。ドスパラは全国41店舗(2026年8月時点で公式店舗一覧を数えた実数、修理専門のデジタルドックを含めるとさらに増えます)で、店舗数だけで見るとパソコン工房が上回ります
- 電話サポートはどちらも24時間365日です
- ここでは差がつきません。ドスパラはAIチャットとLINEにも対応しています
分割の詳しい比較はゲーミングPCの分割払いにまとめています。
早見表
| GPU帯 | ドスパラ | パソコン工房 |
|---|---|---|
| RTX 5060 | 168,980円(5700X/16GB DDR4/500GB) | 264,800円(Ultra 5 225F/16GB DDR5/1TB) |
| RTX 5060 Ti 16GB | 199,980円(5700X/16GB DDR4/500GB) | 224,800円(7700/16GB DDR5/500GB) |
| RTX 5070 | 229,980円(7700/16GB DDR5/500GB) | 264,800円(7800X3D/16GB DDR5/500GB・液冷) |
| RTX 5070 Ti | 364,980円(7700/16GB DDR5/1TB) | 379,800円(7700/32GB DDR5/1TB) |
| RTX 5080 | 399,980円(7700/16GB DDR5/1TB) | 459,800円(7700/32GB DDR5/1TB) |
こんな人はこっち
- ドスパラが向く人
- 予算を抑えたい人(特にRTX 5060・5060 Ti 16GB帯)、すぐに欲しい人(当日〜翌日出荷)、標準保証より延長保証や物損対応の条件を明確に知りたい人
- パソコン工房が向く人
- RTX 5070以上でCPUやメモリを厚くしたい人、購入後に自分で増設する予定がある人(保証規約が改造に寛容)、ペイディを使いたい人、近くの店舗(全国約80店舗)で相談したい人
- どちらでもない選択肢
- 標準3年保証が欲しいならG-Tune、セールの瞬間最安を狙うならフロンティア、パーツの型番まで指定したいならパソコンショップSEVENです
よくある質問
Q.ドスパラとパソコン工房はどっちが安いですか?
A.2026年8月27日時点では、すべてのGPU帯でドスパラのほうが本体価格は安くなっています。ただし差の大きさは帯によって違い、RTX 5060帯は9万5,820円差、RTX 5060 Ti 16GB帯は2万4,820円差、RTX 5070帯は同じCPU同士なら4,820円差、RTX 5070 Ti帯は1万4,820円差、RTX 5080帯は5万9,820円差でした。上の帯ほど差は縮まる傾向があります。
Q.RTX 5060やRTX 5060 Ti 16GBを買うならどっちがいいですか?
A.ドスパラです。RTX 5060はTHIRDWAVE AD-R7X56A-01Wが16万8,980円、RTX 5060 Ti 16GBはTHIRDWAVE AD-R7X56C-01Bが19万9,980円で、どちらもパソコン工房より明確に安くなっています。この帯は価格差が実質的な性能差より大きいので、迷わずドスパラを選んでよい範囲です。
Q.RTX 5070はどっちがお得ですか?
A.本体価格の差はほぼありません。同じRyzen 7 7700で構成をそろえると、ドスパラ(GALLERIA XPR7M-R57-GD)が25万9,980円、パソコン工房(LEVEL-M1AM-LCR78D-TKX)が26万4,800円で、差は4,820円です。パソコン工房のほうはCPUがゲーム用途で上のグレードのRyzen 7 7800X3Dで、簡易水冷クーラーも付きます。価格差が小さいこの帯は、中身で選んだほうが納得感があります。
Q.RTX 5070 TiやRTX 5080はどっちが安いですか?
A.本体価格はドスパラが安いですが、パソコン工房はメモリが標準32GBです。RTX 5070 Ti帯はCPU・SSDをそろえると差が1万4,820円まで縮まり、DDR5の増設費用を考えるとパソコン工房が実質的に割安です。RTX 5080帯は差が5万9,820円まで開くので、メモリ32GBの価値をどう見るかで判断が分かれます。
Q.保証はどう違いますか?
A.ドスパラの標準保証は1年で持込修理のみ、延長保証(3年で購入金額の10%、5年で18%)に入ると引き取りに変わります。パソコン工房は標準1年で郵送費が最初から同社負担、全国約80店舗への持込にも対応しています。改造への扱いも逆で、パソコン工房は元に戻せる範囲の改造を保証対象外にしないと明記していますが、ドスパラは改造に起因する故障を対象外としています。
Q.自分でメモリやSSDを増設する予定がある場合はどっちがいいですか?
A.パソコン工房です。保証規約に「購入時の状態に復することが容易な改造等は保証対象外事由に該当しない」という趣旨の記載があり、増設を前提にした保証運用がされています。ドスパラは改造に起因する故障を対象外としているため、増設後に不具合が出ると保証の対象外になるリスクがあります。
Q.納期はどちらが速いですか?
A.ドスパラです。在庫モデルなら最短当日から翌日出荷に対応します。パソコン工房は今回確認した商品ページのほぼすべてで「出荷予定1〜2週間(最大2週間)」となっていました。急いでいる場合はドスパラが有利です。
Q.返品はできますか?
A.どちらも原則できません。両社とも受注生産のため、お客様都合での返品・キャンセルは基本的に受け付けていません。BTO9社のうち返品に対応しているのはマウスコンピューター(手数料20%)・ツクモ・Dellの3社のみです。
まとめ・次に読みたい記事
ドスパラとパソコン工房を、2026年8月27日時点の実売価格でGPU帯ごとに比較しました。
エントリー帯は差がはっきりしています。RTX 5060・RTX 5060 Ti 16GBはドスパラが2万〜9万円以上安く、ここで迷う理由はあまりありません。一方でRTX 5070になると差はほぼ消え、同じCPUで比べれば4,820円差です。パソコン工房のほうはRyzen 7 7800X3Dと簡易水冷が付くので、価格でなく中身で選ぶ帯になります。
さらに上のRTX 5070 Ti・RTX 5080では、パソコン工房がメモリ32GBを標準にすることで差を縮めてきます。特にRTX 5070 Ti帯は差が1万4,820円まで縮まり、DDR5の増設費用を考えるとむしろ割安です。
価格以外では、保証の受け方が対照的でした。ドスパラは標準保証が持込修理のみで、延長すると引き取りに変わります。パソコン工房は最初から郵送費が同社負担で、改造にも寛容です。増設の予定があるかどうかで、この差の重みは変わります。そして納期はドスパラが明確に速く、当日〜翌日出荷とパソコン工房の1〜2週間という差は、価格や保証では埋まりません。



