PCゲームをプレイしている途中で、突然すべてのモニターが真っ暗になり、グラフィックボードのファンが最大回転することがあります。画面には「No Signal」と表示されるものの、ゲームやDiscordの音だけはしばらく聞こえ、キーボードを操作しても映像が戻らないため、電源ボタンを長押しして強制再起動するしかありません。

この症状は、単純なモニターケーブルの接触不良だけでなく、GPUドライバーの応答停止、グラボの補助電源、電源ユニット、PCI Express接続、GPU本体の故障などで発生します。特に、黒画面になるのと同時にグラボのファンが一気に全開になる場合は、単なる映像ケーブルの瞬断よりも、GPU側が正常な制御を継続できなくなっている可能性を優先して確認します。

この記事では、ゲーム中に画面が消えても音は聞こえる症状を対象に、原因を切り分ける順番と、電源ユニットやグラボを交換するべき状態を解説します。PCの電源自体が落ちる、自動的に再起動する場合も、多くの手順は共通して役立ちます。

結論|黒画面とファン全開の原因を切り分ける

ゲーム中に画面が消える原因は、症状が発生した後のPCの状態によってある程度切り分けられます。

黒画面になった後の状態優先して疑う原因
ゲームやDiscordの音だけ聞こえるGPUドライバー、GPU本体、補助電源、PCIe接続
グラボのファンが突然全開になるGPUの制御停止、補助電源、GPU本体
数秒後に画面が自動的に戻るGPUドライバーのTDR処理
PCが自動的に再起動する電源ユニット、GPU、CPU、メモリ
音も同時に止まって完全に固まるGPU以外を含むシステム全体のフリーズ
1台のモニターだけ消える映像ケーブル、モニター、DisplayPort、HDMI
複数モニターが同時に消えるGPUドライバー、グラボ、補助電源
特定のゲームだけで発生するゲーム、描画API、ドライバー、オーバークロック

音が聞こえているからといって、WindowsやCPUが完全に正常とは限りません。音声は短時間バッファリングされている場合があり、PC全体が固まった直後もしばらく再生されることがあります。ただし、Discordで相手の声が継続して聞こえる、ボイスチャットの相手に自分の声が届く、ゲーム内の音が操作に応じて変化するといった場合は、PC全体が瞬時に電源断したのではなく、映像出力やGPU側が先に停止した可能性が高くなります。

音は聞こえるのに画面だけ消えるのはなぜか

Windowsには、GPUが一定時間応答しなくなったときに、グラフィックスドライバーとGPUをリセットして画面を復旧させるTDR(Timeout Detection and Recovery)という仕組みがあります。GPUの処理がタイムアウトすると、WindowsはGPUとディスプレイドライバーの再初期化を試みます。リセットに成功すれば画面が一瞬暗くなった後にデスクトップへ戻りますが、回復できなければ黒画面が続いたり、「VIDEO_TDR_FAILURE」(停止コード0x116)などの停止エラーへ進んだりします。

GPUだけが正常に応答しなくなっても、CPU、メモリ、ネットワーク、オーディオデバイスがすぐに停止するとは限りません。そのため、映像は消えているのにDiscordやゲームの音だけが聞こえる状態が発生します。黒画面になっても数秒後に映像が戻る場合は、WindowsのTDR処理が成功している可能性があります。黒画面のままグラボのファンが全開になり、強制再起動が必要になる場合は、GPUのリセットに失敗しているか、GPUとの通信自体が失われている可能性を考えます。

GPUファン全開は必ずしも温度が原因ではない

ゲーム中にグラボのファンが高速回転すること自体は異常ではありません。GPU温度の上昇に合わせて、ファンの回転数も徐々に上がるためです。一方、画面が消えた瞬間にファンの音が急激に大きくなり、そのまま最大回転を続ける場合は、通常の温度連動制御とは異なる可能性があります。

グラボのファンが全開になったからといって、「GPU温度が危険なほど高くなった」とは断定できません。GPUドライバーやGPU本体が応答を失い、直前まで使用していたファン制御が維持できなくなっている場合もあります。そのため、ファンの音だけで熱暴走と判断せず、症状が起きる直前のGPU温度、ホットスポット温度、消費電力、クロックを記録することが重要です。GPUのコア温度は正常でも、ホットスポット温度やVRAM温度だけが高くなっている場合があるため、両方を記録できる監視ソフトを使ってください(詳しい確認方法は後述します)。

黒画面になった瞬間に試すこと

画面が消えても音が聞こえている場合は、すぐに電源ボタンを長押しせず、最初にグラフィックスドライバーのリセットを試します。キーボードのWindowsキー、Ctrlキー、Shiftキー、Bキーを同時に押してください。Windowsが操作を受け付けていれば、通知音が鳴ったり、画面が点滅した後に映像が戻ったりすることがあります。Microsoftも、空白画面や表示トラブルが発生した場合の対処として、Windows+Ctrl+Shift+Bによるグラフィックスドライバーのリセットを案内しています。

この操作で画面が戻る場合は、GPUドライバーやWindowsの表示処理が一時的に停止した可能性があります。復旧後はそのままゲームを続けず、作業中のデータを保存してPCを再起動してください。ショートカットを押しても音が鳴らない、画面が戻らない、Ctrl+Alt+Deleteも反応しない場合は、GPUだけでなくWindows全体が応答を失っている可能性があります。数十秒待っても復旧しなければ、電源ボタンを長押しして電源を切ります。強制終了は保存していないデータやファイルシステムを破損させる可能性があるため、通常の終了方法として繰り返し使用しないでください。

ソフトウェア側を確認する

オーバークロックとアンダーボルトを解除する
GPUのオーバークロック、VRAMのオーバークロック、アンダーボルトを設定している場合は、最初にすべて標準状態へ戻します。MSI Afterburnerを使用している場合はリセットボタンを押し、Windows起動時に設定を自動適用する機能も一時的に解除します。AMD Software: Adrenalin EditionでGPUチューニングを変更している場合も初期状態へ戻してください。普段のゲームでは安定していても、レイトレーシング、高解像度、シェーダーコンパイル、ゲーム内メニューからプレイ画面への切り替えなどで負荷が急変すると、限界に近いクロックや電圧設定が不安定になることがあります。特にVRAMのオーバークロックは、軽い負荷では問題がなくても、特定のゲームや高解像度テクスチャ使用時だけ黒画面を起こす場合があります。CPUのPBO、Curve Optimizer、Intel XTU、メモリのXMPやEXPOも原因候補になりますが、最初はGPU側の変更だけを戻して検証してください。一度にすべての設定を変更すると、どの設定が原因だったのか分からなくなります。
GPUドライバーを更新または以前の版へ戻す
黒画面が特定のGPUドライバーへ更新した直後から始まった場合は、最新ドライバーへ重ねて更新するだけでなく、以前安定していたバージョンへ戻す方法もあります。反対に、長期間ドライバーを更新していない場合は、NVIDIA App、AMD Software、Intel Graphics Softwareなどから最新の安定版を適用してください。通常の更新で改善しない場合は、ドライバーをクリーンインストールします。NVIDIAのインストーラーでは、カスタムインストールから「クリーンインストール」を選択でき、NVIDIA Appからのインストールに失敗する場合を含めた手動クリーンインストール手順が公式に案内されています。AMDでは、既存のAMDグラフィックスドライバーやオーディオドライバーを削除する公式のAMD Cleanup Utilityが提供されています(チップセットドライバーは削除されません)。DDUによる完全削除は有効な場合がありますが、最初から行う必要はなく、通常更新・ロールバック・メーカー公式のクリーンアップ方法を試しても直らない場合に使用します。
TdrDelayを変更しても根本解決にはならない
黒画面やVIDEO_TDR_FAILUREの対策として、レジストリのTdrDelayを長くする方法が紹介されることがあります。TdrDelayを変更すると、WindowsがGPUのタイムアウトを判断するまでの時間を延ばせます。しかし、GPUドライバー、補助電源、GPU本体が不安定な状態を修理する設定ではありません。Microsoftは、TDR関連のレジストリキーをドライバー開発時のテストやデバッグを目的とした設定として説明しており、一般ユーザーが表示トラブルを解決するために変更する設定ではないとしています。TdrDelayを延長すると、画面が復帰するまでの待ち時間が長くなるだけでなく、本来検出されるはずのGPU停止を先送りする可能性があります。ドライバー、オーバークロック、補助電源、電源ユニット、GPU温度を先に確認してください。

電源まわりを確認する

ドライバーやオーバークロック設定を見直しても黒画面とファン全開が続く場合は、グラボの補助電源を確認します。PCをシャットダウンし、電源ユニット背面のスイッチをオフにしてから、コンセントまたは電源コードを抜きます。ケース内のLEDが消えたことを確認し、グラボ側と電源ユニット側のコネクタを差し直してください。

8ピンのPCIe補助電源を複数使用するグラボでは、可能であれば電源ユニットから別々のPCIeケーブルを使用します。1本のケーブル先端が2つに分岐したデイジーチェーン接続は仕様上使用できる場合もありますが、切り分け時は独立したケーブルに変更した方が電力供給の問題を判断しやすくなります。Seasonicも、225Wを超える高消費電力グラフィックボードでは、性能と安全性のために2本または3本の独立したPCIeケーブルを使用することを推奨しています。12VHPWRまたは12V-2x6コネクタを使用するグラボでは、コネクタとグラボ側の端子に隙間がなく、最後まで水平に挿入されていることを確認します。NVIDIAのRTX 50シリーズ向けクイックスタートガイドでも、電源プラグを完全に挿入し、コネクタ面と平らになっていることを図解で案内しています。コネクタ付近でケーブルを急角度に曲げたり、PCケースのサイドパネルで強く押し込んだりすると端子へ横方向の力がかかるため、差し直した後はケーブルに余裕を持たせて配線してください。

フルモジュラーまたはセミモジュラー電源では、余っている別の電源ユニット用ケーブルを使用しないでください。グラボ側の8ピンコネクタが同じ形に見えても、電源ユニット側のピン配置はメーカーやシリーズによって異なる場合があります。互換性のないモジュラーケーブルを使用すると、黒画面だけでなくグラボや電源ユニットを破損させる危険があります。Corsairも、モジュラーケーブルは電源ユニットのタイプ・シリーズごとに仕様が異なり、見た目だけで判断して流用しないよう公式に案内しています。中古の電源ユニットを購入した場合や、電源交換時にケース内のケーブルを残した場合は、現在使用している電源ユニットに付属していたケーブルかを確認してください。

グラボのPower Limitを一時的に70〜80%程度へ下げ、同じゲームで黒画面が発生するか確認すると、電力供給やGPUの高負荷時安定性を切り分けられます。設定後に症状が出なくなる場合は、電源ユニット、補助電源ケーブル、グラボの電源回路、GPUの高クロック動作などが関係している可能性があります。ただし、Power Limitを下げて直ったからといって、必ず電源ユニットの容量不足とは限りません。GPU本体が高クロック時だけ不安定になっている場合や、アンダーボルト設定が原因の場合もあります。Power Limitの引き下げは修理ではなく診断です。標準設定で安定しない状態を性能を下げたまま長期間使い続けるのではなく、電源ユニットやグラボを個別に検証してください。

「850W電源だから問題ない」「ゲーム中の消費電力は600Wなので余裕がある」とは限りません。グラボとCPUの消費電力は常に一定ではなく、シーン切り替えや負荷の変動によって瞬間的に増加します。IntelのATX電源設計ガイドでも、PCI Express拡張カードの一時的な電力変動を考慮した「Power Excursion」の要件が定められています。電源ユニットが古い、品質が低い、内部部品が劣化している、GPU補助電源ケーブルの接触が悪いといった状態では、定格容量に余裕があっても高負荷時にGPUへの電圧が不安定になる可能性があります。電源ユニットが原因の場合、PC全体が再起動するとは限りません。GPUへの補助電源だけが不安定になり、画面出力を失ってファンが全開になる場合も考えられます。可能であれば、現在のGPUに十分な容量を持つ別の正常な電源ユニットへ交換し、同じゲームで再現するか確認します。新しい電源ユニットへ交換する場合は、GPUメーカーが指定する推奨容量を満たし、可能であればATX 3.1に対応した製品を選びます。12V-2x6対応GPUでは、変換アダプターではなく電源ユニットから直接接続できるネイティブケーブルの有無も確認してください。

GPU温度とハードウェア接続を確認する

黒画面になる前の温度を確認するには、HWiNFOやGPUメーカーの監視機能を使用します。ゲーム画面に数値を表示するだけでは黒画面になった瞬間に確認できないため、HWiNFOのセンサーログを有効にし、温度、GPUクロック、メモリクロック、GPU消費電力、ファン回転数をファイルへ記録しておくと、再起動後に直前の状態を確認できます。GPUコア温度が正常でも、ホットスポット温度だけが大きく上昇している場合があります。VRAM温度を取得できるグラボでは、メモリ温度も確認します。ゲームを開始してすぐ黒画面になる場合と、30分以上プレイして本体が温まってから発生する場合では、疑う原因が異なります。冷えた状態でも同じ場面ですぐ発生する場合は、ドライバー、描画API、電力変動、GPUの安定性を優先します。長時間プレイした後だけ発生し、ケースを開けたりファン回転数を上げたりすると改善する場合は、GPU温度、VRAM温度、ケース内の排熱を確認します。

黒画面とファン全開が同時に起きる場合、映像ケーブルだけが原因である可能性は高くありません。しかし、GPU側の問題と断定する前に、DisplayPortまたはHDMIケーブルも確認します。モニターを1台だけ接続し、別のGPU出力端子と別のケーブルを使用して再現するか確認してください。DisplayPortからHDMI、またはHDMIからDisplayPortへ変更できる場合は接続方式も変えます。1台のモニターだけが消え、もう1台では映像が継続しており、グラボのファン回転数も変化しない場合は、モニター、映像ケーブル、DisplayPortのリンク、DSC、HDRなどを疑います。すべてのモニターが同時に信号を失い、グラボのファンも全開になり、Windows+Ctrl+Shift+Bでも復帰しない場合は、映像ケーブルよりGPU側を優先して調べます。

補助電源に問題がない場合は、グラボ本体をPCI Expressスロットから抜き、差し直します。大型グラボは重量があるため、長期間使用しているとカードが傾き、PCIe端子や補助電源コネクタへ負荷がかかることがあります。グラボを固定しているケース背面のネジを外し、PCIeスロットのラッチを解除してから、カードをまっすぐ引き抜きます。端子やスロットに異物がないことを確認し、ラッチが固定されるまで差し込んでください。縦置き用のPCIeライザーケーブルを使用している場合は、ライザーを外してグラボをマザーボードへ直接接続します。PCIe 4.0や5.0環境では、ライザーケーブルの品質やBIOSのPCIe世代設定によって高負荷時だけ不安定になる場合があります。マザーボードに別のPCIeスロットがある場合は診断目的で移動することもできますが、下側のスロットはx4動作になる場合があり、症状の再現確認のためだけに利用してください。

信頼性モニターとイベントログを確認する

黒画面から強制再起動した後は、Windowsの「信頼性履歴の表示」を開きます。Windows検索に「信頼性」と入力し、「信頼性履歴の表示」を選択してください。症状が発生した時刻にハードウェアエラーが記録されている場合は、詳細を開いて問題イベント名とコードを確認します。

GPUが応答しなくなった場合、コード141(VIDEO_ENGINE_TIMEOUT_DETECTED)や117(VIDEO_TDR_TIMEOUT_DETECTED)を伴うライブカーネルイベントが記録されることがあります。これらはWindowsが公式に定義しているGPU関連のライブダンプコードで、通常のクラッシュとは別に、%systemroot%\LiveKernelReports以下に記録が残ります。ただし、コードだけでGPU本体の故障とは断定できません。GPUドライバー、補助電源、電源ユニット、PCIe接続でも類似した症状になります。

イベントビューアーでは、「Windowsログ」「システム」を開き、症状が発生した時刻のDisplay、WHEA-Logger、Kernel-Powerなどを確認します。強制的に電源を切った場合は、次回起動時にKernel-PowerのイベントID 41が記録されます。しかし、イベントID 41はWindowsが正常にシャットダウンされなかったことを示す記録であり、それだけで電源ユニットが原因だとは判断できません。Microsoftも、イベントID 41単体では何が発生したかを特定する情報が不足する場合があると説明しています。イベントID 41より前に記録されたDisplay、WHEA-Logger、ドライバー関連のエラーを確認することが重要です。

特定のゲームだけで発生する場合

特定のゲームでのみ黒画面が発生する場合は、GPUの故障と決めつける前に、ゲーム側の設定や描画APIを変更します。DirectX 12で発生する場合はDirectX 11、Vulkanで発生する場合はDirectXへ変更できるか確認します。レイトレーシング、フレーム生成、HDR、高解像度テクスチャ、オーバーレイも一時的に無効にしてください。Steamではゲームファイルの整合性確認を実行し、ゲーム本体とアンチチートを最新状態にします。ただし、画質を最低まで下げなければ安定しない、FPS上限を設定しなければ黒画面になる、複数の高負荷ゲームで同じ症状が出る場合は、ゲーム固有の不具合よりGPUや電源系統を優先してください。

グラボと電源ユニットを切り分ける方法

グラボと電源ユニットのどちらが原因かを確実に判断するには、正常な交換用パーツを使用します。同じPCへ別のグラボを取り付けて安定する場合は、元のグラボまたは元のグラボが要求する電力に原因がある可能性が高くなります。元のグラボを別の正常なPCへ取り付けても同じ症状が発生する場合は、グラボ本体の可能性が高いと判断できます。別の電源ユニットへ交換すると直る場合は、元の電源ユニット、補助電源ケーブル、コネクタが原因候補です。

別のグラボでも同じ症状が発生する場合は、電源ユニット、マザーボード、メモリ、CPUの安定性も確認します。XMP、EXPO、PBO、Curve Optimizerなどを標準設定へ戻し、メモリテストも実施してください。BTOパソコンや保証期間内のグラボでは、自分で分解やサーマルパッド交換を行う前にサポートへ連絡します。発生したゲーム名、ドライバーバージョン、発生までの時間、温度ログ、イベントコード、別ケーブルでの結果を伝えると、故障判定が進みやすくなります。

交換・修理を検討する判断基準

補助電源コネクタから焦げた臭いがする、コネクタや端子が変色している、プラスチックが変形している、触れられないほど局所的に熱くなる場合は、PCの使用を中止してください。電源を切り、コンセントを抜いた状態でコネクタを確認します。溶けたコネクタを無理に抜いたり、同じケーブルを挿し直してゲームを再開したりしないでください。異音、火花、煙が出た場合も、電源ユニットやグラボを再使用せず、メーカーまたは購入店へ相談します。目に見える異常がなくても、黒画面とファン全開の発生頻度が増えている、低負荷でも発生する、再起動後にグラボが認識されない場合は、完全に故障する前にデータをバックアップして修理や交換を進めます。

電源ユニットの交換を優先するのは、グラボを高性能なモデルへ交換してから症状が始まった場合、Power Limitを下げると安定する場合、補助電源を独立ケーブルへ変更しても改善しない場合です。電源ユニットの使用年数が長い、GPUメーカーの推奨容量を満たしていない、12V-2x6を複数の変換ケーブルで接続している場合も交換候補になります。ただし、容量の大きな電源へ交換すれば必ず直るとは限りません。同じグラボを別PCで使用しても症状が出る場合は、グラボ側を優先します。電源ユニットを購入するときは、定格出力だけでなく、ATX 3.1対応、GPU用コネクタ、保証期間、使用するGPUに対応した独立PCIeケーブルの本数を確認してください。

ドライバーをクリーンインストールしても直らず、オーバークロックやアンダーボルトを解除しても再発し、別の正常な電源ユニットでも同じ症状が出る場合は、グラボ本体の故障が疑われます。別PCでも同じグラボが黒画面とファン全開を起こす場合や、標準設定の3D負荷で毎回再現する場合は、保証修理または交換を検討します。Power Limitを大幅に下げなければ使えない状態も正常とはいえません。性能を制限して一時的に使用できても、GPU、VRAM、グラボ上の電源回路の劣化が進行している可能性があります。保証期間内であれば、グラボのクーラーを外したり、GPUグリスやサーマルパッドを交換したりする前にメーカーへ相談してください。

よくある質問

Q.音が聞こえるなら電源ユニットは正常ですか?

A.音が聞こえていても、電源ユニットが正常とは限りません。PC全体への給電は継続していても、グラボの補助電源やGPUの高負荷時だけ不安定になる場合があります。別電源ユニットでの検証や、Power Limitを下げた状態との比較が必要です。

Q.HDMIやDisplayPortケーブルが原因でGPUファンも全開になりますか?

A.映像ケーブルの不良だけで、グラボのファンが突然最大回転になる可能性は高くありません。ただし、複数の問題が同時に起きている可能性はあるため、別ケーブルと別出力端子による確認は必要です。1台のモニターだけが消える場合は、ケーブルやモニター側を優先します。

Q.Windows+Ctrl+Shift+Bを押しても直らない場合は故障ですか?

A.ショートカットで直らないだけでは、GPUの故障とは断定できません。GPUドライバーが完全に停止している、Windows全体が固まっている、GPUとのPCIe通信が失われている場合も復旧できません。ドライバー、補助電源、Power Limit、別電源ユニットの順に確認します。

Q.GPUファンが全開なら熱暴走ですか?

A.必ずしも熱暴走ではありません。高温になる前に突然黒画面とファン全開が発生する場合は、GPU制御の停止や電源供給も疑います。HWiNFOのログで、症状直前のコア温度、ホットスポット温度、GPU消費電力を確認してください。

Q.Windowsを再インストールすれば直りますか?

A.最初に試す対処ではありません。ドライバーのクリーンインストール、補助電源の差し直し、オーバークロック解除、別電源ユニットでの確認を先に行います。別の正常な電源ユニットやグラボへ交換しても症状が変わらず、複数のドライバーバージョンでも再発する場合に、Windowsの修復や再インストールを検討します。

Q.ゲーム中だけ発生してデスクトップ作業は正常です

A.デスクトップ作業ではGPUの消費電力とクロックが低いため、高負荷時だけ発生する不安定性を確認できない場合があります。ゲーム、3Dベンチマーク、GPUレンダリングなどでだけ発生する場合は、GPUの高クロック、VRAM、補助電源、電源ユニット、温度を優先して調べます。

まとめ

ゲーム中に画面が消え、グラボのファンが全開になっても音だけ聞こえる場合は、モニターケーブルよりもGPUドライバー、補助電源、電源ユニット、GPU本体を優先して確認します。黒画面になった直後は、Windows+Ctrl+Shift+Bでグラフィックスドライバーのリセットを試します。復旧してもそのままゲームを続けず、発生時刻とゲーム、温度、ドライバーバージョンを記録してください。

最初にGPUのオーバークロックとアンダーボルトを解除し、ドライバーの更新またはクリーンインストールを行います。改善しない場合は、補助電源コネクタ、独立PCIeケーブル、12V-2x6の挿し込み、グラボのPCIe接続を確認します。Power Limitを下げると安定する場合は、電源供給またはGPUの高負荷時安定性が原因候補です。ただし、Power Limitを下げた状態で使い続けるのではなく、別の電源ユニットやグラボを使用して切り分けます。

別の正常な電源ユニットでも同じ症状が発生し、元のグラボを別PCへ取り付けても再現する場合は、グラボ本体の修理や交換を検討してください。