『Ghostrunner』の開発元One More Levelが手がける一人称視点のソウルライク『Valor Mortis』(読み方はヴァラー・モルティス)が、2026年10月13日(日本時間14日午前2時)に発売されました。Steam版の価格は4,980円です。発売直前のSteamには最低スペックしか載っていませんでしたが、発売の直前に推奨スペックが追加されました。推奨GPUは「RTX 3070またはRX 6800」です。ところがこの2枚は、ビデオメモリが8GBと16GBで倍違います。どちらを基準にPCを選べばいいのか、迷う書き方です。
結論から書くと、発売後の実測ではRX 9060 XT 16GBが推奨のRX 6800とほぼ同じfpsを出しています。Steamレビューを読むと、ビデオメモリ8GBのデスクトップでは、性能を理由にした不評の割合が12GB級の機種より高くなっていました(性能の低めのGPUが多い層なので、差の一部はGPU性能によるものです)。本命の構成は発売前と同じRX 9060 XT 16GB機で、裏付けが発売前の予想から実測に変わりました。
この記事では、ロシアのベンチマークサイトGameGPUが製品版で測った30枚のGPUの数字を、条件をそろえて並べました。加えて、Steamレビュー1,211件のうちPC構成が添付された366件を、ビデオメモリの容量別に集計しています。価格は2026年10月17日にドスパラとパソコン工房の公式ページで確認した数字です。
先に結論(編集部のおすすめ)
以下はドスパラとパソコン工房の公式の製品ページで、2026年10月17日に確認した価格です。どれも10月12日から変わっていません。ドスパラは同じ型番でも白(01W)を黒(01B)より5,000円安く売っていて、ここでは白の価格を載せています。黒を選ぶ場合は5,000円を足してください。
- 本命/17万8,880円
- Ryzen 7 5700X + Radeon RX 9060 XT 16GB(THIRDWAVE AD-R7X96G-01W)。メモリは16GB(16GB×1枚)、SSDは500GBです。製品版の計測で推奨のRX 6800と並ぶfpsが出ていて、ビデオメモリは16GBあります。RTX 5060を積んだ同じシリーズの機種と同じ価格です
- WQHDも狙うなら/20万9,800円
- Ryzen 7 5700X + RTX 5070(パソコン工房 LEVEL-M155-R57X-TKX)。10月26日10時59分までのセール価格で、メモリは8GB×2枚です。1080pの最高設定で平均73fpsが出ています。製品ページの出荷予定は2〜3週間です
- 予算を抑えるなら/15万9,980円
- Ryzen 5 4500 + RX 9060 XT 16GB(THIRDWAVE AD-R5A96G-01W)。Ryzen 5 4500はGameGPUの計測対象に入っていないので、CPUの余裕は確かめられていません
どの構成も、メモリは8GB×2枚への変更をおすすめします。GameGPUの製品版の計測では、メインメモリの使用量が13〜17GBでした。16GBの1枚挿しでは容量がぎりぎりで、デュアルチャネルにもなりません。本命のAD-R7X96G-01Wなら、カスタマイズ画面で5,000円を足すと8GB×2枚にできます(10月17日確認)。
発売直前に推奨スペックが追加された
必要スペック(動作環境)の公式の表記は次のとおりです。2026年10月17日にSteam公式APIで取得しました。ウェブアーカイブで最低スペックだけの旧表記が確認できる最後の記録は協定世界時10月12日11時28分(日本時間12日夜)で、10月13日には海外メディアが新しい推奨を報じています。推奨は発売直前の、日本時間10月12日夜から13日のあいだに加わったことになります。スペインのゲームメディアVandalも10月13日に、開発元が新しい最低・推奨スペックを公表したと伝えています(Vandalの記事、スペイン語)。
- 最低
- Windows 10/11、Ryzen 5 3600 / Core i5-10600K、メモリ16GB、RX 5600 XT / GTX 1660 Ti、DirectX 12、空き容量60GB(SSD必須)。目安は「30FPS @ 1080p on Low (with upscaling)」で、アップスケーリングを使い1080p・低設定で30fpsという意味です
- 推奨
- Windows 10/11、Ryzen 7 5800X / Core i5-13400、メモリ16GB、RX 6800 / RTX 3070、DirectX 12、空き容量60GB(SSD必須)。目安は「60FPS @ 1440p on Medium (with upscaling)」で、アップスケーリングを使い1440p・中設定で60fpsという意味です
最低スペックの中身は10月12日から変わっていません。OSの表記だけが「Windows 10」から「Windows 10/11」になりました。Steam版はWindowsのみで、Mac・Linux版はありません。
Steamストアページで確認する推奨のRTX 3070とRX 6800は同格ではない
推奨の2枚は、ビデオメモリがRTX 3070は8GB、RX 6800は16GBです。性能も同じではありません。当サイトのGPU性能比較の目安スコアでは、RTX 3070は3,700で、現行のRTX 5060(3,720)とほぼ同じです。RX 6800はGameGPUの計測でRX 9060 XT(スコア4,210)と同じくらいのfpsが出ていて、同じ物差しに置くと4,200前後と推定できます。GameGPUの同じ計測で、RTX 3070とスコアがほぼ同じRTX 4060 Ti 16GB(3,720)は51fps、RX 6800は56fpsでした。同じ「推奨」でも、AMD側のほうが1割前後高い性能を指定していることになります。
推奨の条件は「1440p・中設定・アップスケーリング込み」です。中設定ならビデオメモリ8GBでも収まる、という前提で8GBのRTX 3070を並べたと読めます。逆に言えば、高設定以上や、アップスケーリングを弱めて画質を上げたい場合は、この推奨は当てになりません。ただし後で紹介するSteamレビューでは、8GBの機種の不満は中設定以下でも出ていて、高設定に限った話ではありませんでした。

「推奨RTX 4070」はどこから来たのか
「Valor Mortis system requirements」で検索すると、最低RTX 2070 SUPER、推奨RTX 4070という数字がいまも出てきます。これは体験版の時期にSteamに載っていた暫定の要件です。ウェブアーカイブ(Wayback Machine)に残るSteamのストアページと、Steam公式APIの取得結果を日付順に並べました。
- 2025年8月〜2026年6月8日
- 最低・推奨とも「TBD(未定)」。6月7日に体験版が公開された時点でも未掲載でした
- 2026年6月10日〜9月9日
- 最低がRyzen 7 3700X / Core i7-11700・RX 6700 / RTX 2070 SUPER、推奨がRyzen 7 7700 / Core i7-13700・RX 7900 GRE / RTX 4070。OSはどちらもWindows 11。7月30日以降は「この体験版のスペックは最終版で変更される可能性がある」と注記されていました
- 2026年10月4日
- CPU・GPU・OSの行が消え、メモリ16GB・DirectX 12・空き容量50GBだけが残る。注記は「最終版に向けて未定(TBD for final release)」
- 2026年10月9日〜12日
- 最低スペックだけの表記。GPUはGTX 1660 Tiまで下がり、「1080p・低設定で30fps」の条件が付く
- 2026年10月12日夜〜13日(日本時間)
- 推奨が追加され、いまの2段階の表記になる。推奨GPUはRX 6800 / RTX 3070
体験版は6月7日に公開され、9月8日に配信を終えました。開発元は9月4日の告知で「体験版の2つのステージは特別版で、製品版の品質を代表していない」と説明しています。旧要件には解像度もfpsも書かれていなかったので、いまの要件と並べて「軽くなった」とは言えません。
AMD公式サイトの本作の特集ページは、10月17日時点でも推奨RX 7900 GRE、OSはWindows 11という旧要件のままでした(AMDの特集ページ、英語)。古い要件が出回り続けている理由のひとつです。公式要件のどこを疑えばいいかは公式推奨スペックが当てにならない理由で整理しています。
発売後の実測、RX 9060 XTは推奨のRX 6800と並ぶ
GameGPUは発売翌日の10月14日に、製品版でGPU 30枚とCPU 28個の計測結果を公開しました。グラフのデータはサイトの公開APIから取り出し、記事の本文と一致することを確かめています。
計測条件は、画質プリセットが最高(Epic)、レイトレーシングがオン、アップスケーラーはTSRを内部解像度100%で使う設定です。描画解像度を下げていないので、ネイティブ解像度に近い重さになります。GPUの計測に使ったCPUはRyzen 7 9800X3D、OSはWindows 11 24H2、ドライバーはGeForce 617.42とAdrenalin 26.9.2です。GameGPUは、ほかのCPUと組み合わせたときの数字を、CPUごとの計測から換算して出す方式を取っています。推奨の「1440p・中設定・アップスケーリング込み」よりずっと重い条件なので、絶対値ではなくGPU同士の順位として読んでください。
1080p・最高設定+レイトレの平均fps(製品版)
GameGPU(2026年10月14日公開)。Ryzen 7 9800X3D、TSRで内部解像度100%。カッコ内はビデオメモリ。計測に8GBのGPUは入っていません
RX 9060 XTは平均55fps、最低50fpsで、推奨のRX 6800(平均56fps)、RTX 5060 Ti 16GB(平均56fps)とほぼ横並びです。この条件で平均60fpsを超える最初のGPUは、RX 7700 XTとRTX 4070でした。1440pでは同じ設定でRX 9060 XTが37fpsまで下がり、60fpsを超えたのはRTX 5070 Ti(62fps)より上だけです。4Kで60fpsに届いたのはRTX 5090の1枚でした。
最高設定のままでは、RX 9060 XTでも1080p・60fpsには少し足りません。とはいえ、アップスケーラーで描画解像度を下げるか、画質を高に落とせば60fpsに乗る位置です。本作が重いと言われるのは、ネイティブ解像度では上位のGPUでも60fpsを切るためです。GameGPU自身も「ネイティブ解像度では最上位の一歩手前のGPUでも動きが落ち着かず、滑らかに遊ぶにはすぐにDLSSかXeSSを入れることになる」と書いています。ストレージの速度とビデオメモリの量への要求が非常に高い、という指摘もありました。
GameGPUの計測には、8GBのGPUが1枚も入っていません。推奨のRTX 3070と現行のRTX 5060は、当サイトのスコアでRTX 4060 Ti 16GBとほぼ同じなので、GameGPUの条件なら平均50fps前後と推定できます(8GBのため、最高設定ではビデオメモリの警告が出る可能性があります)。低いほうのGPUは個別の計測で補います。海外の設定解説サイトallthings.howは、Core i7-9700KとRTX 2060(6GB)を使い、1080pで計測しています。DLSSのウルトラパフォーマンス(内部解像度33%)では、低設定で平均66.1fps、高設定で55.4fps、最高設定で37.8fpsでした。アップスケーラーを使わないネイティブ1080pの高設定は26.2fpsまで落ち、カクつきも大きかったとしています。最低要件より一段上のGPUでも、60fpsはアップスケーリングを最大まで効かせたときの数字です。
GameGPU、allthings.howの原文はいずれも英語です。

VRAM(ビデオメモリ)とメインメモリの使用量
同じGameGPUの計測で、1080p・最高設定+レイトレのビデオメモリ使用量は次のとおりでした。計測されたのは7枚です。
1080p・最高設定+レイトレのビデオメモリ使用量(製品版)
GameGPU(2026年10月14日公開)。カッコ内は搭載量。GPUによって確保量に差があり、12GBのGPUの数字が8GB機に近い目安になります
12GBのGPUでも、1080pの最高設定で7.2〜7.4GBを使っていました。8GBのGPUでは、ほかのアプリの分まで含めると余裕はほとんどありません。allthings.howの計測では、6GBのRTX 2060で高設定か最高設定を選ぶと「選択したオプションが利用可能なビデオメモリを超えています」という警告が出ました。中設定と低設定では出なかったそうです。Steamレビューにも、8GBのRTX 4060 Laptopで同じ理由から高設定のプリセットを選べなかった、という報告が1件ありました。
メインメモリは、同じ計測で解像度を問わず13.1〜17.5GBを使っていました。テスト機はメモリを多く積んでいるので、16GBの機種でこの量をすべて確保するとは限りません。ただ、16GBでは余裕がないことは確かです。8GB×2枚への変更を勧めるのはこのためです。ビデオメモリ8GBのGPUがどのゲームで足りなくなるかは、VRAM 8GBで足りないゲームにまとめています。
CPUはRyzen 7 5700Xで足りるか
CPUの計測は、RTX 5090を使った1080p・最高設定+レイトレの条件です。GPUの影響をできるだけ減らし、CPUごとの上限を見る計測になっています。
CPU別の平均fps(1080p、RTX 5090使用)
GameGPU(2026年10月14日公開)。最高設定+レイトレ。推奨のRyzen 7 5800XとRyzen 5 4500は計測対象外
Ryzen 7 5700Xは平均80fps、最低70fpsで、RX 9060 XTの55fpsより上です。この組み合わせなら、先に限界が来るのはGPUのほうです。画質を下げて80fps以上を狙うと、今度はCPUが上限になります。4コア8スレッドのRyzen 3 5300Gでも平均65fpsで、60fpsで遊ぶだけならCPUへの要求は高くありません。
ただし、平均fpsに出ないカクつきは別の問題です。GameGPUは、新しい場所に切り替わるときのカクつきと、開けた場所でのCPU負荷の跳ね上がりを指摘しています。Ryzen 5 4500は計測対象に入っていません。L3キャッシュが同じ8MBのRyzen 3 5300Gで平均65fpsなので、平均60fps前後なら届く可能性はあります。ただし5300GはZen 3で、4500は1世代前のZen 2です。ただ、場所を移るときのカクつきが4500でどこまで出るかは、確かめられるデータがありません。Ryzen 5 4500搭載機の弱点はRyzen 5 4500のゲーミングPCは買いかで詳しく検証しています。
Steamレビュー1,211件をPC構成で集計した
ベンチマークは1つの場面を高性能なPCで測った数字なので、実際に買った人がどんなPCで遊べているかは分かりません。そこで、Steamのレビューを集計しました。
集計の方法です。2026年10月17日の昼に、Steamのレビュー取得API(appreviews)で全言語のレビューを取れるだけ取りました。件数は1,211件で、ストアの表示は1,213件です。そのうち、レビューを書いた人のPC構成(OS・GPU・ビデオメモリ容量)が添付されていた366件を、構成別に分けています。GPU名に「Laptop」と付くものと、CPUの型番がH・HX・HSで終わるもの(ノート向けCPU)はノートPCとして扱いました。「性能を理由にした不評」は、おすすめしないレビューのうち、本文に最適化・カクつき・fps低下・パフォーマンスを指す語が入っているものです。英語に加えて、中国語・ロシア語・ウクライナ語・ポーランド語など、件数の多い言語の言い方も数えました。
全体の評価は1,211件中945件がおすすめで、78.0%です。ストアの表示は「やや好評」です。PC構成付きの366件も78.7%で、全体とほぼ同じでした。ノートPCは43件で好評率72.1%と低めなので、下のグラフはデスクトップ323件に絞り、件数の少ない6GB以下(4件)を除いています。
性能を理由にした不評の割合(デスクトップ、ビデオメモリ別)
Steamレビュー(2026年10月17日取得)のうちPC構成が添付されたデスクトップ。8GB 41件、10〜12GB 75件、16GB以上 203件
デスクトップの好評率は、8GBが73.2%、10〜12GBが82.7%、16GB以上が79.3%でした。8GBの41件のうち6件が、性能を理由におすすめしないと書いています。うち1件はLinux(Bazzite)で動かしていた人で、Windowsに限ると40件中5件(12.5%)です。12GB級の75件ではそれが1件だけでした。
ただし、8GBの41件はRTX 4060・3060 Ti・3070といった性能の低めのGPUが中心で、10〜12GBの75件はRTX 5070・4070級が中心です。ビデオメモリの差だけでなくGPU性能の差も混ざっているので、この数字だけで8GBが原因とは言えません。16GB以上の5.9%との差も、件数を考えると偶然の範囲です。16GB以上の層でも、RTX 5080やRTX 4090で「カクつきがひどい」「最適化をしてから売ってほしい」と書いた不評が見つかります。高性能なGPUなら不満が出ない、というわけではありません。
8GBなら遊べないという意味でもありません。8GBの41件でも、7割以上はおすすめと書いています。この41件の、レビューを書いた時点のプレイ時間の中央値は278分(約4.6時間)で、序盤で投げ出した人ばかりではありません。同じ17万8,880円でRTX 5060(8GB)とRX 9060 XT(16GB)の機種が選べる以上、8GB機の実測はまだありませんが、性能もビデオメモリも上のRX 9060 XT機を選ぶのが無難です。
全体で見ると、最適化やカクつきに触れたレビューは1,211件中204件(16.8%)で、おすすめしないレビューに限ると266件中71件(26.7%)でした。クラッシュやフリーズに触れたものは全体で5.5%、おすすめしないレビューで12.8%です。不評の理由として、性能は最大ではありません。おすすめしないレビュー266件のうち113件(42.5%)は、パリーや当たり判定、ボス、難しさに触れていました。
OS別では、Windows 10が41件で好評率80.5%、Windows 11が317件で78.2%でした。Windows 10だから評価が低い、という傾向はありません。日本語のレビューは4件(おすすめ3件)だけで、PC構成の添付はありませんでした。
最低要件ぎりぎりのGPUでの評価
要件ぎりぎりのGPUで書かれたレビューは、件数が少ないので集計ではなく1件ずつ見ました。
- GTX 1660 Ti(最低要件)/2件とも好評
- どちらもCore i7-9750Hを積んだノートPCで、プレイ時間は87分と270分でした。うち1件は「TSRのアップスケーリングで描画50%、設定は中と低の混在。フレーム落ちは蘇生の場面の1回だけ」と書いています
- GTX 1660 SUPER/2件とも好評
- Core i7-4790KとWindows 10の組み合わせで1,313分(約22時間)遊び、「このスペックでよく動いて驚いた」というレビューがありました
- RTX 2060・RTX 3060/3件とも好評
- RTX 2060は672分、RTX 3060(デスクトップ)の2件も好評です
- RTX 3050/3050 Ti Laptop/好評2件・不評1件
- 不評は37分で「最適化がひどい」とだけ書いたもの、好評は687分と261分遊んだレビューでした
- RX 6600 XT/不評1件
- 不評の理由は第1ボスの難しさで、動作についての不満ではありません
- GTX 1650(ノートPC、4GB、最低要件未満)/不評1件
- 当たり判定と、「30fps出ていても敵の攻撃で半秒止まる」動作の不安定さを理由に挙げています
最低要件の前後のGPUでも、画質とアップスケーリングを割り切れば最後まで遊べている例があります。最低要件の「1080p・低設定・アップスケーリング込みで30fps」は、実態とおおむね合っています。ただ、件数は合わせて12件だけです。手持ちのPCで判断したい人は、次に書くGame Passで試すのが確実です。

アップスケーラーとレイトレの設定
最低も推奨もアップスケーリングを前提にしているので、どの方式を選べるかはGPU選びに直結します。製品版の設定画面の内容は、allthings.howが一覧にしています。
- アップスケーラー
- オフ、FXAA、TAA、TSR、NVIDIA DLSS、AMD FSR、Intel XeSSから選べます。DLSSはDLAA・クオリティ・バランス・パフォーマンス・ウルトラパフォーマンスの5段階で、DLSSを選ぶと解像度スケールの項目は使えなくなります
- フレーム生成
- FSRとXeSSのフレーム生成は「EXPERIMENTAL(実験的)」と表示されます。RTX 2060ではDLSSのフレーム生成の項目は出ませんでした。海外メディアWccftechのレビューは、RTX 4080でDLSSのクオリティとフレーム生成を使い、高設定で80〜90fpsと書いています
- レイトレーシング
- 初期設定はオフです。Wccftechは、レイトレをオンにするとほぼすべての場所でカクつき、オフにしても見た目はあまり変わらなかったと書いています。60fps前後で遊ぶGPUなら、オフのままで構いません
- 低遅延
- NVIDIA Reflex(オフ・オン・オン+ブースト)と、Intel XeLLの項目があります
体験版の時期の修正告知には「フレーム生成をオンにしたら再起動してほしい(Unreal Engineの制約)」という案内がありました。製品版で設定を切り替えても効かないときは、ゲームを再起動してください。GPUの世代ごとにどの方式が使えるかはDLSS・FSR・XeSSの対応GPUで整理しています。
カクつきについては、Wccftechが「シェーダーのコンパイルによるカクつきは、何回かに分けた事前コンパイルでかなり抑えられている」と書いています。一方で、設定に関係なく数秒続くカクつきもあった、とも書いています。残っているのは、場所を移るときのカクつきです。GameGPUも同じ点を指摘していました。Unreal Engine 5の作品で起きやすいカクつきの仕組みと、キャッシュの削除などの対処はシェーダーコンパイルのカクつきで解説しています。
Wccftechのレビュー(英語)
GPU別の設定の目安
ここまでの計測とレビューをもとにした、1080pで遊ぶときの出発点です。ここから負荷の高い場面を見て調整してください。
- ビデオメモリ8GBのGPU(RTX 5060・4060・3070など)
- 中設定+DLSSかFSRのクオリティ、レイトレはオフ。高設定以上はビデオメモリの警告が出ることがあり、推奨スペックの条件も中設定です
- ビデオメモリ16GBのGPU(RX 9060 XT・RTX 5060 Ti 16GBなど)
- 高設定+DLSSかFSRのクオリティ、レイトレはオフ。GameGPUの最高設定+レイトレで55fps前後なので、そこから一段下げて60fps以上を狙う設定です
- 最低要件前後のGPU(GTX 1660 Ti・RTX 2060など)
- 低設定+アップスケーラーを強めに(DLSSならパフォーマンス〜ウルトラパフォーマンス)。RTX 2060は低設定・DLSSウルトラパフォーマンスで平均66fpsでした
- Steam Deck
- 低設定+FSRパフォーマンス、30fps上限。Steam Deck HQの推奨設定です
10月16日の最初のアップデート
開発元は10月16日(日本時間17日朝)に最初のアップデートを配信しました。性能と安定性に関わる項目は次のとおりです。
- クラッシュの修正
- 「各機種で最もよく見られたクラッシュのいくつかを修正した」としています。クラッシュレポートの送信も呼びかけています
- 古いGPUドライバーの警告
- ドライバーが古いと、起動時にポップアップで知らせるようになりました。開発元は、ドライバーの更新で性能と安定性が最も大きく改善している、と書いています
- エラーログの削減
- まれに性能へ少し影響していたエラーログの出力を減らしました
- 体験版の設定ファイル
- 体験版や公開テストを遊んだ人でカクつきや大きなfps低下がある場合は、AppData\Local\ValorMortis\Saved\Config\Windows\GameUserSettings.ini を削除するよう案内しています
- 進行不能の修正
- 第4章のボス撃破後に進行が保存されない不具合と、第12章で先へ進めなくなる不具合を直しました
開発元は「ほかの性能の問題も調べ続けている」と書いていて、修正はこれで終わりではありません。カクつきが気になる人は、まずGPUドライバーを更新し、体験版を遊んだことがあれば設定ファイルを消してから試してください。アップデート後に書かれたレビューは、10月17日昼の時点で54件しかありません。アップデートで評価が変わったかを判断するには、まだ件数が足りません。お知らせの原文はSteamのニュースページ(英語)で読めます。
予算別の構成例
ドスパラの価格は2026年10月17日に製品ページで確認した白(01W)の価格で、黒(01B)はそれぞれ5,000円高くなります。メモリはどれも16GB(16GB×1枚)、SSDは500GBで、すべて在庫ありの表示でした。本命のAD-R7X96G-01Wも翌日出荷です。
- 15万9,980円 — GPUは本命と同じ
- Ryzen 5 4500 + RX 9060 XT 16GB(AD-R5A96G-01W)。Ryzen 5 4500はL3キャッシュが8MBで、最低要件のRyzen 5 3600(32MB)の4分の1です。GameGPUの計測対象に入っていないので、場所を移るときのカクつきがどこまで出るかは分かりません
- 17万8,880円 — 本命
- Ryzen 7 5700X + RX 9060 XT 16GB(AD-R7X96G-01W)。4500機との差は1万8,900円で、CPUが8コア16スレッド・L3キャッシュ32MBになります。GameGPUの計測では、5700Xの上限は平均80fps、RX 9060 XTは1080pの最高設定で55fpsでした。GPUとCPUの釣り合いが取れた組み合わせです
- 17万8,880円 — 同額のRTX 5060機
- Ryzen 7 5700X + RTX 5060 8GB(AD-R7X56A-01W)。本命と同じ価格で、ビデオメモリは半分です。性能は推奨のRTX 3070とほぼ同じなので、推奨どおりの中設定なら届きます。8GB機の実測はまだなく、Steamレビューでは8GBの機種で性能への不満がやや多めでした。本作が目当てなら本命を優先し、DLSSを使いたいならこちら、と考えてください
- 20万8,880円 — RTX 5060 Ti 16GB
- Ryzen 7 5700X + RTX 5060 Ti 16GB(AD-R7X56C-01W)。GameGPUの計測ではRX 9060 XTと1fpsしか違いません。本命より3万円高いので、DLSSを使いたい人向けです
- 23万3,880円 — RTX 5070をすぐ届けたい
- Ryzen 7 5700X + RTX 5070(AD-R7X57A-01W)。1080pの最高設定で平均73fpsが出て、1440pでも設定を下げれば60fpsを狙えます。10月17日時点の製品ページの表示は翌日出荷です
AD-R5A96G-01Wという型番には、Ryzen 5 7500Fを積んだ別の製品もあります(白で19万8,880円)。注文前に製品名のCPU表記を確認してください。
パソコン工房はセール中で(10月26日10時59分まで)、RTX 5070機がドスパラより安く買えます。
- LEVEL-M155-R57X-TKX/20万9,800円
- Ryzen 7 5700X + RTX 5070 + 16GB(8GB×2) + 500GB SSD。通常価格は22万4,800円です。ドスパラの同じCPUのRTX 5070機(白)より2万4,080円安く、メモリも最初から2枚です。製品ページの出荷予定は2〜3週間(最大3週間)なので、届くまではGame Passで遊ぶ手があります
予算ごとの選び方は15万円のゲーミングPCと20万円のゲーミングPCで、ほかのゲームも含めて比べています。
中古のゲーミングPCはおすすめしません。カクつきや落ちる症状が出たときに、原因がゲームの最適化なのか、前の持ち主の使い方で傷んだパーツなのかを自分で切り分けられないからです。本作はクラッシュの修正が始まったばかりで、ゲーム側の不具合と区別するのはなおさら難しくなります。詳しくは中古ゲーミングPCを勧めない理由をご覧ください。
Game Pass版とSteam版
本作はPC Game PassとGame Pass Ultimateに発売日から入っています。10月17日にXboxの公式カタログのデータで、日本向けの「PC Game Passのすべてのゲーム」の一覧に本作が含まれていることを確認しました。
- 1. Game Passで動作を見る
- 1か月だけ加入して、手持ちのPCで序盤を遊んでみます。設定画面でアップスケーラーの選択肢と、ビデオメモリの警告が出るかを確認できます。Microsoft Store版のPC用パッケージは、ストアのデータ上のダウンロードサイズが約42.6GBでした
- 2. 気に入ったら買うか決める
- Microsoft Storeの価格は通常版4,980円、デラックスエディション7,480円で、Steamと同じです。Game Pass版とSteam版でセーブデータを引き継げるかは、公式の案内が見つかりませんでした。Steamで買い直す前提なら、Game Passは動作確認用と割り切ってください
- 3. Steamで買って合わなければ返金
- Steamは購入から14日以内・プレイ2時間未満なら返金を申請できます。重くて遊べなかったという理由でもかまいません
Game Passのプランごとの違いと料金はPC Game Passは元が取れるか、Steamの返金の条件はPCゲームを安く買う方法で詳しく説明しています。Xboxアプリでインストールが進まないときは、Xboxアプリでゲームがインストールできないときの直し方を参考にしてください。
Steam Deckや携帯ゲーミングPCで遊べるか
ValveによるSteam Deck互換性の判定は、10月17日時点で出ていません。Steam Deck専門メディアのSteam Deck HQは、発売前日の10月12日にレビューを公開し、Steam Deckでの評価を5点中3点としました。推奨設定は、画質が低、FSRのパフォーマンス、30fps上限です。初期設定(低・FSRバランス)では多くの場所で50〜60fps、戦闘中は40fps前後に落ち、敵の多い場所ではさらに下がったそうです。移動中にはCPU負荷によるカクつきがあり、バッテリーは約2.5時間とされています。
Steamレビューでは、主にSteam Deckで遊んだと記録されたレビューが6件あり、すべておすすめでした。30fpsに固定して割り切れるなら、遊べるという評価です。
ROG Xbox AllyやLegion Goのような、Windowsで動く携帯ゲーミングPCの計測は、10月17日時点で見つかりませんでした。内蔵GPUは最低要件のGTX 1660 Tiを下回るので、Steam Deckと同じく低設定・30fpsが目安と考えてください。機種ごとの性能差は携帯ゲーミングPCの選び方で整理しています。
そのほか押さえておきたいこと
- 価格
- Steamでは通常版4,980円、デラックスエディション7,480円で、通常版からのアップグレードは2,500円です。海外では39.99ドルです。DishonoredやGhostrunnerなどとのバンドルは、2本とも10%引きになります
- デラックス版の中身
- 2027年配信予定の大型ストーリーDLCと、複数の武器スキンのパックです。最初のパックは発売時点で解放できます
- 発売後の予定
- 年内にニューゲームプラスを追加すると告知されています。フランス語のフル音声も、発売後に追加したいとしています
- 日本語対応
- Steamの表記では、日本語は画面表示と字幕に対応しています。フル音声は英語のみです
- ボリューム
- 開発元はキャンペーンを約20時間としています
- 対応機種とコントローラー
- PS5、Xbox Series X|S、PC(Steam、Microsoft Store)です。Steam版はフルコントローラーサポートです
- レーティング
- SteamやMicrosoft Storeの表示に、日本のCEROのレーティングは見当たりませんでした。海外ではPEGI 18、ESRBはM(17歳以上)です。流血を伴う暴力表現が多い作品です
よくある質問
Q.Valor Mortisの推奨スペックは?
A.発売直前(日本時間2026年10月12日夜〜13日)に追加されました。Windows 10/11、Ryzen 7 5800X / Core i5-13400、メモリ16GB、RX 6800 / RTX 3070、SSDに60GBで、目安は「アップスケーリング込みで1440p・中設定60fps」です。最低スペックはRyzen 5 3600 / Core i5-10600K、メモリ16GB、RX 5600 XT / GTX 1660 Tiで、目安は「アップスケーリング込みで1080p・低設定30fps」です。
Q.RTX 4070推奨という情報は正しいですか?
A.6月から9月までSteamに載っていた、体験版の時期の暫定の要件です。いまの推奨はRX 6800 / RTX 3070です。AMD公式の特集ページなどには、10月17日時点でも旧要件が残っています。
Q.1080pで60fps出すにはどのGPUが必要ですか?
A.GameGPUの製品版の計測では、1080p・最高設定+レイトレ(内部解像度を下げない設定)で平均60fpsを超えたのはRX 7700 XTとRTX 4070からでした。RX 9060 XT 16GBは55fpsで、アップスケーラーを使うか画質を高に下げれば60fpsに乗る位置です。
Q.ビデオメモリ8GBで足りますか?
A.推奨のRTX 3070も8GBなので、推奨どおりの中設定なら遊べます。ただ、12GBのGPUでも1080pの最高設定で7.2〜7.4GBを使っていて、Steamレビューでは8GBのデスクトップで性能を理由にした不評が14.6%と、12GB級の1.3%より高く出ました。ただし8GBの層は性能の低めのGPUが多く、差のすべてがビデオメモリによるものとは言えません。同じ価格で16GBの機種を選べるなら、16GBをおすすめします。
Q.Windows 10で遊べますか?
A.はい。いまの公式要件はWindows 10/11です。PC構成が添付されたSteamレビューでは、Windows 10の41件の好評率が80.5%で、Windows 11の78.2%と差はありませんでした。
Q.カクつきやクラッシュはどうすれば直りますか?
A.開発元は10月16日のアップデートでクラッシュを修正し、GPUドライバーの更新を呼びかけています。体験版を遊んだことがある人は、AppData\Local\ValorMortis\Saved\Config\Windows\GameUserSettings.ini を削除するよう案内されています。レイトレーシングをオフにするとカクつきが減った、という海外レビューもあります。
Q.Game Passで遊べますか?
A.PC Game PassとGame Pass Ultimateに発売日から入っています。10月17日時点で、日本のPC Game Passのカタログにも含まれていました。
Q.Steam Deckで遊べますか?
A.Valveの互換性の判定は10月17日時点でまだ出ていません。Steam Deck HQのレビューは、低設定・FSRパフォーマンス・30fps上限なら遊べるとしています。
まとめ・次に読みたい記事
『Valor Mortis』の推奨スペックは発売直前に追加され、GPUはRX 6800 / RTX 3070、目安は「アップスケーリング込みで1440p・中設定60fps」です。推奨の2枚はビデオメモリが8GBと16GBで違い、製品版の計測ではRX 9060 XTが推奨のRX 6800とほぼ同じfpsを出しました。Steamレビューの集計では、8GBのデスクトップで性能への不満がやや多めでした(GPU性能の差も混ざっています)。
本作が目当てなら、Ryzen 7 5700XとRX 9060 XT 16GBの17万8,880円が本命です(2026年10月17日時点、ドスパラの白)。同じ価格のRTX 5060機とはビデオメモリが倍違い、計測でも推奨のRX 6800に並んでいます。いまのPCで動くか確かめたい人は、まずGame Passで試してください。追加のアップデートで性能が変わったら、この記事を更新します。ほかのゲームの目安は人気ゲーム別おすすめゲーミングPC一覧に、同じソウルライクのPC選びはエルデンリング向けのゲーミングPCにまとめています。



