パソコン工房のBTO注文画面を見ていると、「認定再生メモリ搭載」と書かれた「Memory Re」というモデルが、同じGPU・同じCPUの通常モデルより数万円安く並んでいることがあります。CPUもグラフィックボードもストレージも新品なのに、メモリだけ再生品。これだけ聞くと、壊れやすいのではないか、保証はどうなるのか、と身構えたくなる人は多いはずです。
結論を先に書きます。保証は通常モデルとまったく同じ条件で効きます。当サイトが中古やアウトレット品を判断するときに使っている軸(メーカー保証が通常モデルと同じように効くかどうか)で見れば、ここに不安はありません。ただし、価格差の正体を公式サイトで実機の型番まで突き合わせて確認したところ、「同じ構成のまま一部だけ再生品にして安くした」のではなく、メモリの容量を半分にしてシングルチャンネル化したうえで、片方を再生品に置き換えるという構成変更込みの安さでした。
この記事では、パソコン工房のサイト上で現在販売されている通常モデルとMemory Reモデルを、CPU・GPU・SSD・CPUクーラーまで完全に揃えたペアで3つの価格帯で突き合わせます。「再生品だから危ない」という不安ではなく、「結局いくら安くなって、何が削られているのか」という実測データで判断できるようにするのが、この記事の狙いです。
先に結論
- 保証面の不安は薄いです
- 標準1年保証・延長3年/4年保証とも通常モデルと同じ条件で付きます。「再生品だから保証が短い」という懸念は、確認した範囲では当たりません
- 本当に見るべきはメモリの容量とチャンネル構成です
- 再生品かどうかより、1枚挿しになることで容量が減ったり、デュアルチャンネルが失われたりする点のほうが実用上の影響が大きいです
- RTX 5080帯など上位GPUとの組み合わせは慎重に
- 高性能なGPUを積むのに、メモリは16GB・1枚挿しという構成です。当サイトが推奨する「32GBが安心」の基準には届きません
- 後から自分でメモリを足す前提なら選択肢になります
- パソコン工房は改造に寛容な保証規約で知られています。最初は1枚挿しで契約し、落ち着いたタイミングで自分で2枚目を足す、という買い方も検討できます
「認定再生メモリ」とは何か
まず言葉の整理です。「再生品」「中古品」「アウトレット品」は似ているようで、それぞれ意味が違います。パソコン工房の公式サイトでは、Memory Reのメモリについてこう説明されています。
- 公式サイトの説明
- 「採用するメモリはすべて当社基準による厳格な検査・選別・動作確認を実施し、安定稼働が確認されたもののみを使用している」と説明されています。CPU・グラフィックボード・ストレージといった主要パーツは新品です。パソコン工房|Memory Re 認定再生メモリ搭載
- 始まった経緯
- 発売を発表したプレスリリースでは「半導体価格の高騰が続く中でも、より多くのお客様にゲーミングPCをより手軽にご検討いただけるよう」という趣旨が始まりの理由として説明されています。同社が長年手がけているリユース事業の知見と、BTOパソコンの製造・品質管理のノウハウを組み合わせた取り組みという位置づけです。
- 「中古PC」でも「アウトレット品」でもありません
- パソコン本体そのものは、注文を受けてから新規に組み立てる通常のBTOと同じ扱いです。前の持ち主がいた中古PCでも、キャンセル品・返却品をそのまま売るアウトレット品でもなく、「新品として組む1台の中に、再生品のメモリを1枚だけ混ぜる」という第三のやり方です。
ここで注意しておきたいのは、「当社基準による検査」がどこまで厳密かを外部から確認する手段がないという点です。第三者機関による認証ではなく、あくまでパソコン工房自身が設けた社内基準です。この基準の中身(何を測り、どの数値で合格とするか)は公開されていないため、「検査済みだから壊れない」と無条件に信じるのではなく、「新品のメモリより故障リスクがゼロとは言い切れないが、保証は通常モデルと同じように使える」という、少し引いた立場で見るのが正確だと思います。
いつから、どの価格帯で買えるのか
Memory Reは段階的にラインナップが広がってきました。
- 2026年7月7日 エントリー〜ミドル帯でスタート
- Ryzen 5 5500GT(内蔵Radeon Graphics)を使った8万4,800円のモデルから、GeForce RTX 3050やRTX 5060を積んだモデルまで、「LEVEL∞ ~ Memory Re ~」として発売されました。
- 2026年7月15日 RTX 5090 Founders Editionの上位モデルを追加
- 「LEVELθ ~ Memory Re ~」として、Core i5-14400FやRyzen 9 9950X3Dなどを積んだ69万9,800円〜79万9,800円のハイエンドモデルが追加されました。
- 2026年8月6日 RTX 5080・RTX 5070 Tiモデルを追加
- Ryzen 7 9800X3DとIntel Core Ultra 7 270K Plusの2系統で、RTX 5080・RTX 5070 Ti搭載モデルが追加されました。この記事で価格を比較する中核のラインナップです。
当サイトのパソコン工房(LEVEL∞)の評判でもこのシリーズに一文触れていますが、ここから先は価格と構成を実際の型番で突き合わせて検証します。RTX 5080・RTX 5070 Ti追加時の発表内容はPC Watchの記事でも確認できます。なお、この仕組みを採用していると確認できたのはパソコン工房だけです。他のBTOメーカーが同様の取り組みを始めたという情報は、この記事を書いている時点では確認できていません。「BTO業界全体の流れ」と捉えるのは早計です。
価格差の正体を3つの価格帯で検証
公式サイトで、CPU・GPU・SSD容量・CPUクーラーまで完全に一致する通常モデルとMemory Reモデルのペアを3つ見つけました。2026年10月3日時点の価格です。
エントリー帯(RTX 5060・Ryzen 7 5700X)
RTX 5060搭載モデルの本体価格(エントリー帯)
2026年10月3日時点・税込。どちらもRyzen 7 5700X/GeForce RTX 5060 8GB/500GB NVMe SSD。通常モデル=LEVEL-M155-R57X-RKX(16GB・8GB×2枚・DDR4-3200)、Memory Re=LEVEL-M155-R57X-RKXB(16GB・16GB×1枚・DDR4-3200認定再生)
この価格帯は、総容量は16GBで同じです。違うのはメモリの枚数だけで、通常モデルは8GB×2枚のデュアルチャンネル、Memory Reは16GB×1枚のシングルチャンネルです。差額は1万9,900円でした。
RTX 5070 Ti帯(Ryzen 7 9800X3D)
RTX 5070 Ti搭載モデルの本体価格
2026年10月3日時点・税込。どちらもRyzen 7 9800X3D/GeForce RTX 5070 Ti 16GB/1TB NVMe SSD/240mm水冷CPUクーラー。通常モデル=LEVEL-R7B6-LCR98D-UKX(32GB・16GB×2枚・DDR5)、Memory Re=LEVEL-R785-LCR98D-UK1X(16GB・16GB×1枚・DDR5認定再生)
ここからは総容量そのものが32GBから16GBへ半分になります。差額は4万8,900円です。
RTX 5080帯(Ryzen 7 9800X3D)
RTX 5080搭載モデルの本体価格
2026年10月3日時点・税込。どちらもRyzen 7 9800X3D/GeForce RTX 5080 16GB/1TB NVMe SSD/240mm水冷CPUクーラー。通常モデル=LEVEL-R7B6-LCR98D-VKX(32GB・16GB×2枚・DDR5)、Memory Re=LEVEL-R785-LCR98D-VK1X(16GB・16GB×1枚・DDR5認定再生)
最も高性能な帯では差額が7万5,000円まで広がります。
- 3帯すべてでメモリは必ず1枚挿しです
- 容量が16GBでも32GBでも、Memory Reのメモリは例外なく1枚構成でシングルチャンネルになります。同じ総容量のまま2枚を再生品に置き換えただけ、というモデルは見つかりませんでした
- RTX 5070 Ti・RTX 5080帯は容量そのものが半減します
- エントリー帯は「16GB対16GB」でしたが、この2帯は「32GB対16GB」です。安くなる代わりに、デュアルチャンネルと容量の両方を失う構成です
- CPUにはIntel版とAMD版があり、価格は同じです
- RTX 5070 Ti・RTX 5080帯のMemory Reには、Ryzen 7 9800X3D版とIntel Core Ultra 7 270K Plus版があり、いずれも価格は同額でした。あとで説明しますが、シングルチャンネル化の影響はこの2系統で変わる可能性があります
価格差はメモリ高騰の埋め合わせとして合理的か
ここまでの価格差を、実際のメモリ相場と比べてみます。当サイトのメモリ不足は2028年まで続くのかで確認した秋葉原店頭の実売では、DDR5-4800の32GB(16GB×2枚)キットの最安値が2026年9月24日時点で4万9,980円でした。
RTX 5080帯の差額(7万5,000円)は、この新品32GBキット1個の市場価格そのものより大きい計算になります。つまり「新品2枚のうち1枚だけを再生品に差し替えた分の節約」という説明だけでは、この差額の大きさを完全には説明できません。
当サイトのメモリの選び方では、BTO各社のメモリ増設オプション料金が市販品の実勢価格と必ずしも一致しないことを確認しています(Dellは16GBから32GBへの増設に8万2,500円を請求する一方、市販の同容量キットは3万9,980円台から買えます)。Memory Reの価格差についても、同じ傾向があると考えるのが妥当です。つまり、この差額は「再生品そのものの値引き分」というより、「BTOのメモリ関連オプションの価格設計全体」の影響を含んでいる可能性が高く、再生品の市場価値だけから逆算することはできません。
シングルチャンネル化はゲームにどう影響するか
ここが、再生品そのものより実際には注意したいポイントです。容量が足りていても、1枚挿しになることでメモリの帯域幅はほぼ半分に落ちます。ゲームへの影響はCPUによってかなり差があることが、海外の検証記事で報告されています。
- Ryzen X3D系CPUは影響が比較的小さいという報告があります
- Tom's Hardwareの検証では、AMDの3D V-Cacheを搭載したCPUはシングルチャンネルDDR5でも性能低下が平均3%未満にとどまったとされています。CPU内の大容量キャッシュがメモリへのアクセスの多くを吸収するため、メモリの帯域幅そのものへの依存が下がるという理屈です。Tom's Hardware(英語)
- ただしタイトルによっては大きく落ちることもあります
- ドイツの検証メディアComputerBaseのデータを引用したPC Guideの記事では、X3D系CPUでも『Marvel's Spider-Man 2』のようなタイトルでは平均fpsが16%低下し、フレームタイムが最大20%悪化したと報じられています。平均では差が小さくても、個別のゲームでは無視できない差が出ることがあります。PC Guide(英語)
- Intel版(Core Ultra 7 270K Plus)への影響は確認できていません
- RTX 5070 Ti・RTX 5080帯のMemory ReにはIntel CPU版もありますが、X3D系のような大容量3次キャッシュを持たないIntel CPUでシングルチャンネルがどこまで影響するかを検証した信頼できるデータは見つかりませんでした。キャッシュでメモリアクセスを吸収しにくい分、AMDのX3D版より影響が出やすい可能性はありますが、断定はできません
- 容量そのものが足りなくなるケースは別問題です
- RTX 5070 Ti・RTX 5080帯のように総容量が16GBまで下がる場合、チャンネル構成とは別に容量不足の心配が出てきます。32GB以上を公式に推奨するゲームの一覧はメモリ32GBが必要なゲーム一覧で確認できます
なお、内蔵GPU(Radeon Graphics)だけを積んだ最も安いLEVEL-M155-R55T-EZXB(8万4,800円)は、メモリが8GB・1枚挿しの構成です。専用GPUを持たない内蔵GPU機は、メインメモリをグラフィック用に間借りして使うため、デュアルチャンネルかどうかがさらに重く効きます。詳しくはグラボなし(内蔵GPU・APU)でゲームはできるかで確認してください。この構成がMemory Reのラインナップの中でも最もシングルチャンネルの影響を受けやすい組み合わせだと考えられます。
保証はどうなるか
当サイトが中古やアウトレット品を判断するときの軸は一貫しています。壊れやすいかどうかではなく、メーカー保証が通常モデルと同じように効くかどうかです。この軸でMemory Reを見ると、結果はシンプルでした。
- 標準保証は通常モデルと同じ1年間です
- 確認した複数の商品ページで「基本構成で1年間の無料保証」と表記されており、延長保証(3年間・4年間)のオプションも通常モデルと同様に選べます
- 再生メモリ部分だけを除外する規定は見つかりませんでした
- 商品ページ・保証ページを確認した範囲では、再生メモリであることを理由に保証内容を狭める特別な条項は見当たりません。ただし契約条件の細部は注文前にコールセンターへ確認したほうが確実です
- カスタマイズ画面でメモリを変更できる表示があります
- 確認した商品ページには「カスタマイズ○」という表示があり、注文時にメモリの構成を変更できる可能性があります。具体的な選択肢と追加費用は注文画面でしか確認できないため、再生品を避けたい場合は購入前に必ずチェックしてください
各社の保証規定を横断的に比較した内容はBTOパソコンが故障したときの修理ガイドにまとめています。パソコン工房は改造にも比較的寛容な保証規約を持つ会社なので、Memory Reで購入したあとに自分でメモリを増設・交換する場合の扱いも、通常モデルと同様になると考えられます。
中古・アウトレット品との違い 当サイトの判断軸で整理する
当サイトでは中古ゲーミングPCを初心者には勧めていません。理由は壊れやすさそのものではなく、不具合が起きたときに自分で原因を切り分けられるかどうかという点です。中古は前の持ち主の使い方が分からず、保証も短いか無いことが多いため、この切り分けが難しくなります。
BTOのアウトレット品は、中古よりは踏み込みやすい選択肢として整理しました。メーカー保証がつき、初期不良時はメーカー修理に持ち込めるからです。ただし初期不良でも製品交換はできない、現品限りで在庫が流動的、という制約があります。
Memory Reはこの2つとは違う位置づけになります。
- 中古PCではありません
- 本体に前の持ち主はいません。注文を受けてから新規に組み立てる、通常のBTOと同じ生産プロセスです
- アウトレット品のような在庫の制約もありません
- 「完売次第終了」ではなく、通常モデルと同じように毎回注文して組んでもらえる、継続的な製品ラインです。出荷予定も通常モデルと同程度(1〜3週間)でした
- 保証もアウトレット品より条件が良い可能性があります
- アウトレット品に共通する「初期不良でも交換できない」という制約は、Memory Reの商品ページ・保証ページでは見当たりませんでした。通常の新品注文と同じ初期不良対応が受けられると考えられます
- だから中古・アウトレットと同じ慎重さは必要ありません
- 当サイトの判断軸(保証が通常と同じように効くか)で見れば、Memory Reは通常のBTO注文に近い扱いです。注意すべきは信頼性の問題ではなく、メモリの容量とチャンネル構成という、スペック表の読み方の問題です
買う前に確認すること
- メモリの表記を必ず確認する
- 商品ページの「○GB(○GB×○枚)」という表記を見てください。総容量だけでなく、枚数が1枚か2枚かまで確認しないと、デュアルチャンネルかどうかが分かりません
- 通常モデルとの差額を自分で計算する
- この記事で確認した3つの価格帯では1万9,900円から7万5,000円まで差がありました。GPUの帯によって差額の大きさも変わるので、狙っているGPUで個別に比較してください
- カスタマイズ画面でメモリ変更の選択肢を見る
- 注文画面で通常メモリへのアップグレードが選べる可能性があります。差額次第では、素直に通常モデルを選んだほうが安くつくこともあります
- 後から自分で増設する前提なら枚数に注意する
- すでに16GB×1枚が挿してある状態に、別の16GBを1枚追加すると、メーカーや製造時期が異なるメモリの混在になり不安定になることがあります。詳しくはメモリ・SSD増設の正しいやり方で確認してください
- 掲載価格はキャンペーン適用後の目安
- この記事で挙げた価格は、取材時点で進行中だったキャンペーン適用後のものです。時期によって変動するため、購入前に公式サイトで最新価格を確認してください
こんな人に向いている
- 向いている人
- 予算を切り詰めたい人、遊ぶゲームが軽く16GBでも足りる人、そして価格差を理解したうえでシングルチャンネルを受け入れられる人です。エントリー帯(総容量が変わらない帯)であれば、実用上の影響は比較的小さいと考えられます
- 向いていない人
- RTX 5070 Ti・RTX 5080のような高性能GPUをフルに使いたい人、32GB以上を要求するゲームを遊ぶ人、配信や動画編集を兼ねる人です。せっかくの高性能GPUの足を、メモリのシングルチャンネル化と容量不足が引く組み合わせになりかねません
- 通常モデルが向いている人
- 初めてのゲーミングPCで、構成の中身を細かく気にせず安心して使いたい人です。差額の大きさ次第では、通常モデルを選ぶほうが総合的には納得感が高いこともあります
よくある質問
Q.Memory Reとは何ですか?
A.パソコン工房が2026年7月7日に始めたBTOの製品ラインです。CPU・グラフィックボード・ストレージといった主要パーツは新品のまま、メモリだけ同社基準の検査・選別・動作確認を経た「認定再生メモリ」を採用することで、本体価格を抑えています。確認できる範囲では、同様の取り組みを行っているのはパソコン工房だけです。
Q.再生メモリは中古品ですか?
A.前の使用者が分かる個人間取引の中古品とは違います。パソコン工房が社内基準に基づいて検査・選別し、安定動作を確認したうえで、新規に組み立てるBTOパソコンへ組み込む仕組みです。ただし検査基準の詳細は公開されておらず、第三者機関による認証でもないため、新品メモリと同等のリスクであるとまでは断定できません。
Q.保証は通常モデルより弱くなりますか?
A.確認した範囲では弱くなりません。標準1年保証・延長3年/4年保証とも通常モデルと同じ条件で付き、再生メモリであることを理由に保証を制限する特別な規定も商品ページ上では見当たりませんでした。契約条件の細部が気になる場合は、注文前にコールセンターへ確認することをおすすめします。
Q.通常モデルとの価格差はどれくらいですか?
A.2026年10月3日時点で、CPU・GPU・SSD・CPUクーラーを完全に揃えたペアで比較したところ、エントリー帯(RTX 5060)で1万9,900円、RTX 5070 Ti帯で4万8,900円、RTX 5080帯で7万5,000円の差がありました。GPUの帯が上がるほど差額も大きくなる傾向があります。
Q.メモリの枚数はどうなっていますか?
A.確認した全モデルで、メモリは容量にかかわらず常に1枚挿し(シングルチャンネル)でした。8GB・16GB・32GBいずれの構成でも、2枚挿し(デュアルチャンネル)のMemory Reは見つかりませんでした。RTX 5070 Ti・RTX 5080帯は、通常モデルの32GB(16GB×2枚)に対してMemory Reは16GB(16GB×1枚)で、容量そのものも半分になります。
Q.シングルチャンネルになるとゲームのfpsはどれくらい落ちますか?
A.CPUによって差が大きく、一律には言えません。Ryzen X3D系CPUはキャッシュがメモリアクセスの多くを吸収するため、海外の検証では平均の性能低下が3%未満にとどまったという報告があります。一方で個別のタイトルでは平均fpsが16%低下した例も報じられており、ゲームによって差が大きいのが実情です。Intel版(Core Ultra 7 270K Plus)への影響を検証した信頼できるデータは見つかっていません。
Q.中古やアウトレット品と同じように避けたほうがいいですか?
A.同じ慎重さは必要ないと考えます。本体は新規に組み立てる通常のBTOと同じプロセスで、在庫の制約もなく、保証もアウトレット品にあるような初期不良交換の制限が見当たりません。注意すべきは信頼性ではなく、メモリの容量とチャンネル構成というスペック面の実態です。
Q.他のBTOメーカーにも同じ仕組みはありますか?
A.この記事を書いている時点では、確認できたのはパソコン工房だけです。他社が同様の『認定再生メモリ』を採用したという情報は見つかっていないため、BTO業界全体に広がっている仕組みだと一般化するのは避けたほうが正確です。
総評 保証は安心、でもメモリ構成は別に確認すべき
良い点
- +保証は通常モデルと同条件。中古やアウトレット品のような特別な制約は見当たらない
- +総容量が変わらないエントリー帯なら、価格差を取る価値はある
- +本体は新規組み立てなので、在庫切れを気にせず注文できる
気になる点
- −確認した全モデルでメモリは1枚挿し。デュアルチャンネルを失う
- −RTX 5070 Ti・RTX 5080帯は総容量も32GBから16GBへ半分になる
- −シングルチャンネルの影響はCPU・タイトルで差が大きく、一律に『問題ない』とは言えない
Memory Reを選ぶかどうかは、「再生品で大丈夫か」という不安よりも、「16GB・1枚挿しという構成で自分のやりたいことが足りるか」という、ごく普通のスペック選びの問題です。保証面の心配は薄いぶん、素直にメモリの容量とチャンネル構成だけを見て判断してください。



