2026年7月31日、RDNA 4世代でいちばん下のGPU「Radeon RX 9050」を積んだゲーミングPCが、ドスパラのGALLERIAとフロンティアから発売されました。最新世代のRadeonを積んだ完成品が20万円前後で買えるなら、初めての1台として悪くなさそうに見えます。ところが海外・国内のレビューでは、RX 9050は同じエントリー向けのRTX 5050にも2〜3割の差をつけられています。

先に結論を書くと、2026年10月11日時点の価格では、RX 9050搭載PCを選ぶ理由はほとんどありません。GALLERIAの同じケース・同じCPU・同じメモリ・同じ電源のまま、GPUだけをRTX 5060に替えた機種が5,000円高いだけで買えます。しかも同じ並びのRTX 5050機は、RX 9050機より6,100円安く売られています。

この記事では、ドスパラとフロンティアの製品ページで構成を1項目ずつ確認し、メモリの枚数やSSD容量の差は各社のカスタマイズ価格で金額に換算してから比べました。あわせて、ドスパラの製品ページに載っている3DMarkのスコアだけを見ると、RX 9050機とRTX 5050機の差がわずか6%に見えてしまう理由も説明します。

先に結論

GALLERIAで買いたい
同じケース・同じ構成のGALLERIA XGR7M-R56-GD(Ryzen 7 5700X/RTX 5060)が204,980円です。RX 9050機との差は5,000円しかありません。
なるべく安く買いたい
THIRDWAVE AD-R7X96G(Ryzen 7 5700X/RX 9060 XT 16GB)が白178,880円・黒183,880円です。RX 9050機より安く、VRAMも倍あります。
16万円台に収めたい
THIRDWAVE AD-R7X55A(Ryzen 7 5700X/RTX 5050)が白168,880円です。RX 9050機より3万円以上安いうえに、ゲームではこちらの方が速く動きます。
RX 9050機を選んでよい人
現状の価格では見当たりません。最低でも「同じ店・同じケースのRTX 5050機より安い」ことが条件です。詳しくは後半で説明します。

価格はすべて2026年10月11日に各社の製品ページで確認したものです。ドスパラのTHIRDWAVEは同じ型番でも白(01W)が黒(01B)より5,000円安いので、色を併記しています。

Radeon RX 9050はどんなGPUか

RX 9050は、RX 9060 XTと同じチップの演算ユニットを半分に減らしたGPUです。AMD公式の仕様ページで、上下のGPUと並べるとこうなります。

Radeon RX 9050
16CU(1,024シェーダー)/GDDR6 8GB・128bit・288GB/s/ブースト最大2,600MHz/ボード電力92W/PCIe 5.0 x16
Radeon RX 9060
28CU(1,792シェーダー)/GDDR6 8GB・128bit・288GB/s/ボード電力132W
Radeon RX 9060 XT
32CU(2,048シェーダー)/GDDR6 16GB・8GB・128bit・320GB/s/ボード電力160W(16GB版)
GeForce RTX 5050
CUDAコア2,560基/GDDR6 8GB・128bit/消費電力130W
GeForce RTX 5060
CUDAコア3,840基/GDDR7 8GB・128bit/消費電力145W

メモリの容量とバス幅はRX 9060と同じですが、演算ユニットは6割弱しかありません。メモリまわりで足を引っ張られているのではなく、計算する部分そのものが小さいGPUです。

機能面はRX 9000シリーズの一員として揃っています。AMDの仕様ページには「AMD FSR Redstone」への対応が明記されており、機械学習を使った超解像やフレーム生成が使えます。動画エンコードはAV1にも対応しています。どのGPUで何が使えるかの全体像はRadeonとGeForceの比較でも扱っています。

単体でも売られていて、4GB版もあります

RX 9050は「メーカー製PC向けで単体販売はされない」と伝えられることがありますが、日本では7月31日からグラフィックボード単体でも売られています。ASRock、GIGABYTE、SAPPHIRE、PowerColor、ASUSの製品があり、10月11日に価格.comで確認できた最安はGIGABYTE製の49,800円でした。同じ日に確認したRTX 5050単体の最安はPalit製の53,980円で、単体ならRX9050の方が4,000円ほど安く買えます。ただ性能差が約2割あるので、1円あたりの性能ではRX 9050が負けています。BTOではこの「安い代わりに遅い」関係すら崩れ、遅いRX 9050機の方が高くなっているのが今回の問題です。

注意したいのは、同じ「RX 9050」という名前で、メモリが4GB・バス幅64bitの版が存在することです。TechSpotによると4GB版はメーカー製PC向けで、少なくとも1機種の完成品に搭載されることをAMDが認めています。GALLERIAとフロンティアのRX 9050機はどちらも8GB版ですが、ほかの店で見かけたらVRAM容量を必ず確かめてください。

実際のゲームではRTX 5050より2〜3割遅い

独立して性能を測ったレビューは、TechSpotとエルミタージュ秋葉原の2つです。結果はおおむね一致していて、RX 9050はRTX 5050に勝てていません。

フルHD・10タイトル平均fps(TechSpot)

2026年8月18日公開。Ryzen 7 9800X3D環境、各タイトル高〜最高画質。数値が大きいほど速い

Radeon RX 9050 8GB49fps
GeForce RTX 505059fps
Radeon RX 760060fps
Radeon RX 9060 XT 8GB86fps

TechSpotの10本平均では、RTX 5050が約2割速く、一世代前のRX 7600にも負けています。RX 9060 XT 8GBにいたっては76%も上です。WQHDの平均ではRTX 5050と同じ33fpsまで並びますが、どちらも快適とはいえない水準での話です。

国内ではエルミタージュ秋葉原がRTX 5050と比較しています。この結果を英語で紹介したTom’s Hardwareの集計によれば、ファイナルファンタジーXIV・サイバーパンク2077・鬼武者 Way of the Swordの平均で、RX 9050はフルHDで31%、WQHDで34%遅いという結果でした。同じ検証では、レイトレーシングを使う3DMark Speed Wayで26%、Port Royalで27%の差がついています。逆に差が縮むのは軽い対戦ゲームで、レインボーシックス シージ Xの最高画質・フルHDでは9%差でした。

数字に幅があるのは、選んだタイトルと画質設定が違うためです。同じサイバーパンク2077のフルHDでも、TechSpotの高設定では7%差、エルミタージュ秋葉原のウルトラ設定では70%差と、測り方しだいで大きく変わります。とはいえ「RTX 5050より速い」という結果は、タイトル単位でもほとんどありません。

一方で、軽い設定なら動くのも事実です。AMDが公式ページに載せている値では、フルHD・中設定でサイバーパンク2077が96fps、Counter-Strike 2が227fps、VALORANTは高設定で593fpsとされています。ただしCPUにRyzen 7 9800X3Dを使ったAMD自身の測定です。

ドスパラの3DMarkスコアでは差が小さく見えます

ドスパラの製品ページには、基本構成で測った3DMark Time Spyのスコアが載っています。これを並べると、RX 9050機はRTX 5050機とほとんど変わらないように見えます。

ドスパラ製品ページ掲載の3DMark Time Spyスコア

Ryzen 5 7500F搭載の基本構成。GALLERIA XGR5M-95-GD、THIRDWAVE AD-R5A55A/AD-R5A56A/AD-R5A96Gの各製品ページより(2026年10月11日確認)

RX 9050機9289
RTX 5050機9852
RTX 5060機12618
RX 9060 XT 16GB機15241

Time Spyでの差は6%ですが、実際のゲームでは20〜30%開きます。Time Spyは2016年に公開されたDirectX 12のテストで、レイトレーシングや最近のゲームに多い重い描画を含みません。エルミタージュ秋葉原の測定でも、Time Spyでは11%差なのに、レイトレーシングを含むSpeed Wayでは26%差まで広がっていました。製品ページのスコアは同じGPUどうしの比較には便利ですが、GPUの種類をまたいで比べるときは割り引いて見てください。

当サイトのGPU性能比較の基準に当てはめると、RX 9050は2,500前後(TechSpotの結果からの推定値)で、RTX 5060の3,720とは約1.5倍の開きになります。ドスパラ掲載のTime Spyでは1.36〜1.38倍なので、本記事ではRTX 5060との差を「1.4〜1.5倍」と書いています。

条件をそろえて価格を比べる

「遅いGPUの機種の方が高い」が本当なのか、ケース・メモリ・電源・SSD・保証の違いを取り除いて確かめます。

同じGALLERIAのケースとCPUで比べる

GALLERIAには、Ryzen 7 5700Xを積んだ同じシリーズにRTX 5050機・RX 9050機・RTX 5060機が揃っています。製品ページで構成を確認したところ、違うのはGPUだけでした。

3機種の共通構成
GALLERIA専用GEm-Gケース(前面14cmファン1基・背面12cmファン1基)/Ryzen 7 5700X/12cmサイドフロー空冷/B550/DDR4-3200 16GB(16GB×1)/500GB NVMe Gen4 SSD/650W 80PLUS BRONZE/持込修理保証1年
XGR7M-R55-GD
GeForce RTX 5050搭載。193,880円
XGR7M-95-GD
Radeon RX 9050搭載。199,980円
XGR7M-R56-GD
GeForce RTX 5060搭載。204,980円

いちばん遅いRX 9050機が、2割速いRTX 5050機より6,100円高く、1.4〜1.5倍ほど速いRTX 5060機とは5,000円しか違いません。ケースも電源も保証も同じなので、ほかの要素で説明がつく差ではありません。型番の「95」がRX 9050、「R55」「R56」がRTX 5050・5060を表しています。型番の読み方はスペック表と型番の見方にまとめました。

なおRX 9050機は、発売時の214,980円から15,000円下がって今の価格になっています。それでもまだ、この並びの中では割高です。

Ryzen 5 7500F版はメモリ2枚が標準です

もう1機種のXGR5M-95-GD(Ryzen 5 7500F、204,980円)は、比べ方に注意が必要です。ほかの機種がDDR5 16GBを1枚挿しにしているのに対し、この機種だけ8GB×2枚のデュアルチャネル構成が標準になっています。ドスパラでは16GB×1枚から8GB×2枚への変更が15,000円なので、その分を足してそろえると次のようになります。

RX 9050機
GALLERIA XGR5M-95-GD。8GB×2が標準で204,980円
RTX 5050機
GALLERIA XGR5M-R55-GD。198,880円+メモリ変更15,000円=213,880円
RTX 5060機(GALLERIA)
GALLERIA XGR5M-R56-GD。229,980円+15,000円=244,980円
RTX 5060機(THIRDWAVE)
AD-R5A56A。白189,980円・黒194,980円+15,000円=白204,980円・黒209,980円
RX 9060 XT機
THIRDWAVE AD-R5A96G(16GB)。白198,880円・黒203,880円+15,000円=白213,880円・黒218,880円

メモリをそろえると、7500F版はGALLERIAの7500F機の中では最も安くなります。GALLERIAの中だけを見れば筋の通った価格です。ただ、メモリをそろえたTHIRDWAVEのRTX 5060機(白)も同じ204,980円です。

ただ、同じ204,980円を出せば、同じGALLERIAのケースでXGR7M-R56-GD(5700X/RTX 5060)が買えます。RX 9050クラスのGPUでは、ほとんどのゲームでGPUの処理が先に限界に達するため、CPUが7500Fか5700Xか、メモリが1枚か2枚かよりも、GPUの差の方がfpsにはるかに大きく効きます。CPUの性能差が出やすいのは、VALORANTやCS2を低画質で数百fps出すような場面くらいです。

GALLERIAのケースはいくら分か

同じドスパラのTHIRDWAVEは、GALLERIAより安いケースを使った姉妹ブランドです。5700X・RTX 5060・16GB×1・500GB・650W BRONZE・1年保証の同じ構成で比べると、GALLERIA XGR7M-R56-GDの204,980円に対し、THIRDWAVE AD-R7X56Aは黒183,880円・白178,880円です。ケースの違いに21,100〜26,100円を払っている計算になります。

GALLERIA専用GEm-Gケースの外観。ガンメタルの本体に青いLEDライン、上面にUSBポートと電源ボタン
GALLERIAのRX 9050機・RTX 5060機が共通で使うGEm-Gケース(画像提供: 株式会社サードウェーブ(ドスパラ製品ページより))© THIRDWAVE CORP.

GEm-Gケースは、前面の上部にUSB Type-Cを含む5つの端子が並び、前面に14cmファンを備えています。THIRDWAVEのX3-03ケースは前面のUSBがType-A 2つだけですが、12cmファンを5基(前面2・上面2・背面1)積んでいます。重さはGALLERIAが約13kg、THIRDWAVEが約10kgです。見た目と前面端子に2万円強を払う価値があるかは人それぞれですが、少なくともRX 9050を選ぶ理由にはなりません。GALLERIAというブランド全体の評判はドスパラ(ガレリア)の評判で検証しています。

フロンティアでも同じことが起きています

フロンティアはRX 9050機を3機種出していて、最安のFRGKB550/9050は189,800円です。RX 9050機の中ではいちばん安く、1TBのSSDと80PLUS PLATINUMの600W電源が付いています。ところが同じGKシリーズの同じ構成でGPUだけRTX 5060にしたFRGKB550/5060は204,800円で、差は15,000円でした。

GKシリーズの共通構成
Ryzen 7 5700X/空冷/B550/DDR4 16GB(16GB×1)/1TB NVMe Gen4 SSD/600W 80PLUS PLATINUM/センドバック保証1年
FRGKB550/9050
Radeon RX 9050(ASRock製)。189,800円
FRGKB550/5060
GeForce RTX 5060(MSI製)。204,800円
GHLシリーズ
強化ガラスのサイドパネルとRGBファンのケースに、MSI製マザーボードを組み合わせた別シリーズ。RX 9050機(FRGHLB550/9050)とRTX 5050機(FRGHLB550/5050)が同じ199,800円、RTX 5060機(FRGHLB550/5060)が209,800円

GHLシリーズでは、RX 9050機とより速いRTX 5050機がまったく同じ価格です。GHLシリーズのRX 9050機は、発売時の194,800円から5,000円上がっています。

ドスパラのTHIRDWAVEとフロンティアGKを比べる場合は、SSDを1TBにそろえる必要があります。THIRDWAVE AD-R7X56A(RTX 5060)を1TBに変えると19,000円が加わり、白197,880円になります。フロンティアのRX 9050機より8,080円高くなりますが、GPUは1.4〜1.5倍ほど速くなります。電源の認証はフロンティアがPLATINUM、THIRDWAVEがBRONZEで、この点はフロンティアが上です。

パソコン工房、マウスコンピューター、ツクモ、パソコンショップSEVENについては、10月11日に各社サイトを検索した範囲ではRX 9050搭載機が見つかりませんでした。

1fpsあたりの値段で並べると

最後に、価格を性能で割ってみます。TechSpotのフルHD 10本平均fpsで本体価格を割った値です。RX 9060 XT機は16GB版を積んでいますが、手元にあるのは8GB版の数値なので、少なめに見積もった値になります。

フルHD 1fpsあたりの本体価格(目安)

本体価格はRyzen 7 5700X構成(2026年10月11日時点)、fpsはTechSpot 10本平均。数値が小さいほどお得

GALLERIA RX 9050機4081円
GALLERIA RTX 5050機3286円
THIRDWAVE RX 9060 XT 16GB機(白)2080円

RX 9050機は1fpsを得るのに約4,100円かかり、RX 9060 XT機の約2倍です。テスト環境のCPUは9800X3Dなので、5700X機では数値が多少下がりますが、GPUの順位が入れ替わるほどの差にはなりません。

RX 9050機を選んでよいのはどんなときか

今の価格で積極的に選ぶべき人は見当たりません。それでも検討の余地が出てくるのは、次のどちらかを満たしたときです。

最低ラインの条件
同じ店・同じケースのRTX 5050機より安くなっていること。RX 9050はRTX 5050より遅いので、同額以上なら選ぶ意味がありません。10月11日時点ではGALLERIAで6,100円高く、フロンティアGHLでは同額で、どちらも満たしていません。
消費電力を最優先する
RX 9050のボード電力は92Wで、RTX 5060の145Wより53W低くなっています。ただ、1日2時間遊んでも電気代の差は年間1,200円ほどです(1kWhあたり31円で計算)。性能差を埋めるほどの金額ではありません。

静かさの面では、TechSpotの試験機は30分の負荷でもファンが毎分960回転、GPUのホットスポット温度が最高59℃と、とても穏やかでした。とはいえRTX 5050機やRTX 5060機がうるさくて困るという話でもありません。

TechSpotは、予算が足りない人には中古も選択肢として挙げています。ただし当サイトでは、特に初めての1台では中古をおすすめしていません。不具合が起きたとき、GPUが悪いのか、ほかのパーツが悪いのかを自分で切り分けられないと、修理にも返品にも進めないからです。新品でRTX 5050機が16万円台から買える今、中古に頼る場面はほとんどありません。

予算別の代わりの選択肢

RX 9050機の予算で、より速く動く構成をまとめました。いずれも2026年10月11日時点の価格です。

16万円台
THIRDWAVE AD-R7X55A-01W(Ryzen 7 5700X/RTX 5050/16GB/500GB/550W BRONZE)白168,880円。RX 9050機より31,100円安く、ゲームでは約2割速く動きます。ドスパラ公式で見る
17万円台
THIRDWAVE AD-R7X96G-01W(Ryzen 7 5700X/RX 9060 XT 16GB/16GB/500GB/650W BRONZE)白178,880円。同じ価格のRTX 5060機(AD-R7X56A-01W)もありますが、VRAM 16GBのこちらを優先したいところです。ドスパラ公式で見る
20万円前後
GALLERIA XGR7M-R56-GD(Ryzen 7 5700X/RTX 5060)204,980円。GALLERIAのケースにこだわるならこちらです。DLSSやNVENCを使いたい場合も、GeForceのこの機種が候補になります。ドスパラ公式で見る
1TBとPLATINUM電源
フロンティア FRGKB550/5060(Ryzen 7 5700X/RTX 5060/1TB/600W PLATINUM)204,800円。同じGKシリーズのRX 9050機に15,000円足した構成です。フロンティア公式で見る

RX 9060 XT 16GB機とRTX 5060機が同じ値段なら、VRAMが倍あるRX 9060 XT機を選ぶのが基本です。ただしRadeonとGeForceでは使える機能に違いがあり、DLSSにしか対応しないゲームもあります。もう少し予算を足して上のクラスを狙う場合は、20万円台のおすすめゲーミングPCが参考になります。

RX 9050機のような「割高な構成」を見抜くには

RX 9050機のように、名前の新しさと価格だけでは中身の格がわからない機種は、ほかにもあります。見抜き方は単純で、同じ店の同じシリーズで、GPUだけが違う機種と並べてみることです。ケース・CPU・メモリ・電源が同じなら、価格差はそのままGPUの差になります。今回なら、5,000円の差で性能が1.4〜1.5倍になるとわかった時点で、RX 9050機を選ぶ理由はなくなります。

もうひとつは、製品ページのベンチマークスコアを、メーカーや世代の違うGPUどうしの比較に使わないことです。ほかにも気をつけたい構成のパターンは買ってはいけないゲーミングPCの特徴にまとめています。

RX 9050搭載PCの総評

1.5

良い点

  • +ボード電力92Wで発熱と消費電力が小さく、動作も静か
  • +FSR Redstone対応で、機械学習を使った超解像やフレーム生成が使える
  • +GALLERIAの7500F版はメモリ8GB×2が標準で付いてくる

気になる点

  • −実ゲームではRTX 5050より2〜3割遅く、RX 7600にも届かない
  • −同じGALLERIAのケース・構成でRTX 5050機より6,100円高く、RTX 5060機とは5,000円差
  • −VRAM 8GBで、重いゲームのWQHDではメモリ不足で大きく落ち込む
  • −製品ページの3DMarkスコアだけでは実力が高く見えてしまう

よくある質問

Q.Radeon RX 9050搭載PCは買いですか?

A.2026年10月11日時点の価格では、おすすめできません。GALLERIAでは、ケース・CPU・メモリ・電源が同じRTX 5060機(XGR7M-R56-GD、204,980円)がRX 9050機(XGR7M-95-GD、199,980円)より5,000円高いだけで、より速いRTX 5050機(XGR7M-R55-GD)は193,880円とRX 9050機より安く売られています。安さを優先するなら、THIRDWAVEのRX 9060 XT 16GB機(白178,880円)の方が安くて速い選択です。

Q.RX 9050とRTX 5050はどちらが速いですか?

A.RTX 5050です。TechSpotのフルHD 10タイトル平均ではRTX 5050が59fps、RX 9050が49fpsで約2割の差でした。エルミタージュ秋葉原の比較ではフルHDで31%差と報じられています。WQHDでは並ぶ場面もありますが、どちらも快適に遊べる水準ではありません。

Q.ドスパラのベンチマークスコアではRTX 5050機とほとんど同じですが?

A.製品ページに載っている3DMark Time Spyでは、RX 9050機が9,289、RTX 5050機が9,852で、差は6%しかありません。ただ、Time Spyは2016年公開の古いテストで、レイトレーシングを含むSpeed Wayでは26%差まで開きます。実際のゲームでも2〜3割の差が出ているので、GPUの種類をまたぐ比較には向きません。

Q.RX 9050は単体のグラフィックボードでも買えますか?

A.買えます。日本では2026年7月31日からASRockやGIGABYTEなどの製品が発売され、10月11日時点の価格.comの最安は49,800円でした。ただし同じ名前で、メモリが4GBの版がメーカー製PC向けにあります。購入前にVRAM容量を確認してください。

Q.RX 9050でFSR 4は使えますか?

A.使えます。AMDの仕様ページで「AMD FSR Redstone」への対応が明記されており、RX 9000シリーズ向けの機械学習を使った超解像やフレーム生成が利用できます。ただしGPU自体の性能が低いため、超解像を使っても重いゲームを高画質で動かすのは厳しいと考えてください。

Q.消費電力が低いのはメリットになりますか?

A.多少はなります。RX 9050のボード電力は92Wで、RTX 5060の145Wより53W低いです。ただし1日2時間遊んでも年間の電気代の差は1,200円ほどで(1kWhあたり31円で計算)、性能差に見合うほどではありません。比較したどの機種も550〜650Wの電源を積んでいるため、電源容量の面でも差はつきません。

参考にした情報

AMD公式
Radeon RX 9050の製品仕様(CU数・メモリ・ボード電力・対応技術)AMD Radeon RX 9050(英語)
TechSpot
10タイトルのフルHD・WQHD平均、消費電力、温度(2026年8月18日)AMD Radeon RX 9050 8GB Review(英語)
Tom's Hardware
エルミタージュ秋葉原の結果を英語で紹介した記事(2026年7月31日)Tom's Hardwareの記事(英語)
エルミタージュ秋葉原
RTX 5050との比較検証(3DMark・ゲーム、2026年7月31日)エルミタージュ秋葉原のレビュー
GALLERIA
RX 9050搭載PC 2機種の発売告知と発売時価格(2026年7月31日)サードウェーブのプレスリリース
PC Watch
フロンティアのRX 9050搭載PC 3機種の発売時価格PC Watchの記事

まとめ・次に読みたい記事

RX 9050は、RX 9060 XTのチップを半分に削った最下位のRDNA 4です。実際のゲームではRTX 5050より2〜3割遅いのに、GALLERIAでは同じ構成のRTX 5050機より高く、RTX 5060機との差は5,000円しかありません。フロンティアでも、15,000円足せば同じ構成でRTX 5060機になります。RX 9050機を買う予算があるなら、RX 9060 XT 16GB機かRTX 5060機を選んでください。

そして型番が新しい機種ほど、同じシリーズでGPUだけが違う機種と並べて確認するのが確実です。ケースと電源が同じなら、価格差はそのまま性能の差として読めます。